島根1区選出の細田博之衆院議長の会見についてお伝えします。
議長の辞職や旧統一協会との関係など、取り沙汰されている一連の問題について、13日、公の場で初めて自ら説明しました。

13日午後2時、報道陣の集まる議長公邸に姿を見せた細田博之衆院議長。

細田博之衆院議長:
「このような形で辞任するのは本当に残念」

まず、説明したのは自身の体調についてでした。
今年7月、熱中症の疑いで緊急搬送されましたが、実際は脳梗塞の初期症状があったことを明かしました。
加えて…

細田博之衆院議長:
「膀胱内に血が溜まって、膀胱内の出血を洗わないといけない。医者と相談して『3日休めばいい』というが、議長の仕事は3日休めば良いとはならない。代表質問や補正予算審議の本会議など、議長としての重要な公務が予定される中、国会運営が停滞することは避けなければならない」

手術は成功したものの、2年前に手術した前立腺肥大の病状に影響が出ているとして、議長職の仕事は継続できないと説明しました。
記者からは…

記者:
Q議長を辞めざるを得ない体調を抱えて、議員活動をするのは可能なのか?
Q体調が悪い中で議員を続けて、出馬して県民の負託に応えられるのか?
細田博之衆院議長:
「1日ないし2日間仕事が止まる。しかし、3日以降は大丈夫。そんなに大病ではないと思っている。大病ではないが、議長としての職責の上では相当問題がある。
地方が疎かになってはいけないという強い思いがある。だから、あまり簡単に人に任せて、はい、さよならというわけにはいかない」

連日公務のある議長を務めることは難しいものの、議員の活動は継続できると繰り返し主張しました。
また、濃密な関係が指摘される旧統一協会とのつながりについてと問われると…

細田博之衆院議長:
「特別な関係はございません。これまでも、呼ばれれば出るという程度の問題。会合に、言われれば出るというところ」

週刊誌で報じられたセクハラ問題についても否定しました。

細田博之衆院議長:
「誰一人、具体的にこういうセクハラを受けたという方はいない。ただあるかもしれない。だから、誰も反論してない。だけど、裁判でしっかり対応していく」

そして…

細田博之衆院議長:
「もういいんじゃない?きょうは説明したし」
記者:
「まだまだ手が挙がっているじゃないですか」
司会:「時間に限りがある。議長の健康の問題もありますので」

会見は30分を目安とされていましたが、記者からの質問は途切れることなく、開始から55分、打ち切られる形で終了しました。
自身の進退や一連の問題について、初めて自ら公の場で説明した今回の会見。
有権者の受け止めは…

有権者(松江市で):
「議長を辞退したのはがっかりだったけど、頑張ってもらいたい」
「ちゃんと説明しているわけではないので、もし出馬するなら、はっきり説明した方が納得できるかと」
「いい印象を持っていない。明確にしてから出馬してほしいという思いがある」
「議長職は降りて、議員に出ることがちょっとつじつまが合わない」

次期衆院選に出馬する意向の野党候補からは…

共産党・村穂江利子氏(島根1区立候補予定):
「体調の面のことだけかというとそうではなく、旧統一教会やセクハラ疑惑も含めての辞任なのかということについては、そうではないと言われたが、やっぱりそこの部分が私たちが一番聞きたかったこと。国民の負託を受けてと本人も言われたので、負託を受けるに値する前提として、疑惑がこのまま残ったというのはどうかと思った」
立憲民主党・亀井亜紀子氏(島根1区立候補予定):
「質問と回答がいまひとつ噛み合っていないと感じた。次の選挙で、有権者が判断されることではないでしょうか。私がいち有権者として聞いた限りは、十分に説明されていない」

参加できる報道機関を一部の記者クラブ加盟社に制限するなど、会見のあり方自体も疑問視された今回の会見。
細田議長は、10月28日にも、松江市内で地元関係者に話をするとしていて、「言論の府」のトップにふさわしい説明が果たされるのか注目されます。

 

 

細田衆院議長 辞任会見“打ち切り”で大荒れ 旧統一教会と接点も…「問題ない」

10/13(金) 18:00配信

テレビ朝日系(ANN)

All Nippon NewsNetwork(ANN)

細田博之衆院議長(79)が体調不良を理由に辞任会見を開きました。旧統一教会とのつながりやセクハラ疑惑が報じられるなか、会見は大荒れとなりました。

■“渦中”の細田議長 ようやく会見

 衆議院議長の辞任を表明した細田議長。ところが、予想外に荒れた会見となりました。自民党所属の細田衆議院議長。官房長官や党内最大派閥・安倍派の前身である細田派の会長を務めるなど、自民党の重鎮です。

 細田博之衆議院議長:「皆さん、こんにちは。任期途中でございますが、このような形で途中で辞任致したいということは誠に残念でございます」

 脳梗塞(こうそく)の症状などを抱え、これ以上は職責を果たせないとして衆議院議長を辞任する意向を示した細田議長。これまで旧統一教会との関係が指摘されてきたものの自民党の調査では衆参両院の議長は対象外で、記者会見にも応じてこなかったため、野党側は説明責任を果たしていないと問題視しています。

■旧統一教会と接点 集会でもあいさつ

 教団と関係が深いとされる議員連盟の名誉会長を務めていた細田議長には、国政選挙で教団の組織票を割り振っていたとの疑惑も浮上。これに対し、細田議長は旧統一教会との接点について関連団体の会合に出席して8回あいさつしたと認めた一方、選挙での組織的な支援や動員を受け入れたことはなく、寄付やパーティーでの金銭の授受もなし。教団側に会費も払っていないと文書などで説明。

 公の場での説明は13日が初めてとなりました。

 細田博之衆議院議長:「旧統一教会問題については、問題があったんじゃないかということはおっしゃる方がおられますけど、そんな問題はございません。うわさを言う者がおりますけれども、そういうことは一切ございません。一番怪しいと言われたのは『安倍総理にもよろしく申します』と(旧統一教会側に)申しました。しかし『安倍総理にもよく伝えます』と言ったんですが、これは安倍総理には伝えておりません。ちょっとサービスで申し上げただけで、報告もしてなければ実質は何もないんです」「(Q.なぜリップサービスをする必要があったのか?)つい、その場で余計なことを申し上げたわけですが、それはリップサービスで。それは行き過ぎであったと思います。(旧統一教会について)全く、安倍さんと話したことはございません」

 衆議院議長の辞職を表明した細田議長。ただ、衆議院議員は続けるとしています。

■細田議長“辞任会見”を打ち切り

 旧統一教会との関係について「問題はなかった」との認識を示し、会見を打ち切ろうとした細田議長。

 細田博之衆議院議長:「まぁ、後の話はまた個別の話で…」

 実は13日の会見では様々な制約が課せられ、記者たちから不満が続出しました。

■細田議長“辞任”も記者と攻防

 これまで旧統一教会との関係が指摘され続けた細田議長。ようやく13日に記者会見が開かれたのですが…。

 細田博之衆議院議長:「できる限りのお答えをしたわけですから…」

 と、会見を切り上げようとします。実は記者会見の時間は30分めど。撮影できるのは冒頭の細田議長の発言のみ。質疑応答は撮影NGなど当初、細田議長側から制約が課されていました。その後、記者クラブの申し入れによって質疑応答も撮影できるようになりましたが、体調を考慮したという30分の会見時間や記者やカメラの数の制限は変更されずに会見は始まり、記者たちが食い下がる場面も見られました。

 細田博之衆議院議長:「(Q.ご体調がよろしい時にもう一回、会見の場を持つお考えはあるんでしょうか?)会見をするんじゃなくて会話をしましょう」「(Q.有権者の方、見てらっしゃると思うんですよ…?)もう十分にね…」

 司会:「もう1時間近くやっておりますので、これで終了させていただきます」

 細田博之衆議院議長:「今までも十分、お答えしてますから」

 結局、記者が質問を求めるなか、会見は55分で終わりました。

テレビ朝日