http://www.ccad.sist.chukyo-u.ac.jp/~mito/
Makoto Itoh Lab.
http://www.ccad.sist.chukyo-u.ac.jp/~mito/yamada/
日本語をどう書くか
http://www.ccad.sist.chukyo-u.ac.jp/~mito/yamada/chap6/3/index.htm
レミントン・タイプライタの人間工学的不備
したがって、1873年のタイプライタの文字配列がショールズたちによって経験的に配置されたときに、その基礎とされたのは英文中に表われる頻度の高い2文字組みが、丸く配列された印字棒の籠のなかで、対向位置に置かれた2本の印字棒で打たれる、ということであった(図2.3参照)。その実際の配置が経験的試行錯誤の結果として決められたので、意図的ではなかったにもせよ、実際上は速く打つことをむずかしくする方向にも、鍵盤配列が定まっていったという( Current 1954 )。このことが誤り伝えられて、ショールズが、なぜかわざわざタイプ速度を落とすために、意図的に打ちにくくしたという説がよく引用されているが、しかし彼がそれを意識してやったという証拠はないようである。にもかかわらずここでは、機械のほうを改めることができないときに、ヒトを機械に合わしてしまうという、根本的に誤った問題解決法がとられてしまったことは否めない。
[ ]Current,Richard N., 1954, The Typewriter and the Men Who Made It, Urbana, Illinois: University of Illinois Press, 149pp.
Chicago Daily Tribune 1942
[ ]黛治夫, 1962,タイプライターのキーボードについて,実務と用字,1(3): 2-16, 3月号.