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日日是好日

「アナザー・カントリー」について、実に主観的に書き散らしてます。
たまに身辺の雑記も。

ある一節

2013-09-15 20:54:13 | ほんをよんであふれたもの
1982年の暮れ……僕は旅立った


蔵前仁一  あの日、僕は旅に出た。

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蔵前仁一の本はほとんど読んでいるのに、
この日付には気づきませんでした。

私がGMに出会ったのとほぼ同時に、
彼はインドに旅立っているんですねえ。

ちなみに私はインド病にはかかったことがありません。
ごく軽いミャンマー病の気配はあったけど。
目の前にかかりて安眠させてくれなかったのは、
タイのカオサン通りです。

いつの間にか、旅に出なくても生きていける体質(?)を獲得してました。
昔は日本に帰ってきて三日もたつと、
カオサンの旅人の群れが頭を占拠したし、
一か月後には日本の粘ついた米が喉につかえたものです。

もしかしたら、小説を書くことで、
海外よりも遠い場所に行けるようになったからでしょうか?

ある一節

2013-09-13 20:46:42 | ほんをよんであふれたもの
長い、長い、幸福な日々だった。


森茉莉  幼い日々

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自分の子供時代を振り返って、
「自分は幸福な子供だった」と自ら言える人は、
案外少ない。
本のなかだと、私は森茉莉と、あとはアガサ・クリスティーしか知りません。
(他にいたら、誰かおせーて)

なぜなんだろう?
「保護されること」を「幸福」につなげるような人間は、
長じて文筆家になどならないのでしょうか?

ある一節

2013-09-10 21:56:43 | ほんをよんであふれたもの
(開会式のあいだ選手たちは)二時間くらい競技場で立ちっぱなしだ。
体が冷えるし、疲れる。
主催者側には、競技者にたいするそういう思いやりがほとんどない。

こうなると「スポーツマンの祭典」などではない。


村上春樹   シドニー!

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洋もののマンガや映画に、
よく劇場の桟敷席って出てきますよね。
観客席のぐるりを取り巻いている。
考えてみれば、観劇には不自由な角度です。舞台ではなく、袖が見えちゃう。

でもあれでいいんだそうな。
バレエもオペラもオーケストラも、単なる添え物だから。
桟敷席の奥に引っ込んで、連れとおしゃべりしたり、
いいことやわるいことをするのが目的なので。
舞台は単なるBGM。


ともあれ。
7年後はやってくる。

ある一冊

2013-09-09 19:51:43 | ほんをよんであふれたもの




星のふる夜に

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絵だけで構成された絵本です。

あらすじは、ホントに一行で要約できるので、
あえて書きません。


小鹿が訪れた街。
あれは、タケルにとっての地球だったのか、ギシン星だったのか。
前者と思って「トワイライト」と書いた私ですが、
あるいはギシン星なのかも。

ある一節

2013-09-08 21:43:13 | ほんをよんであふれたもの
世間で、人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で山師、五十で罪人といっている。


茶の本

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頭を、がん、と殴られたような気がしたものです。

私が知っているのは、四十にして惑わず……ってやつですから。


子の曰く、
吾れ十有五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順がう。
七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず


えらい違いだ。

なぜ本を読むのですか?という問いは、
いつの世にもあります。
どうしても答えなきゃいけない時は、
こう言うしかないな。
「『おとな』が教えてくれないことが、
そこにはたくさん書かれているからだよ」
と。