日日是好日

「アナザー・カントリー」について、実に主観的に書き散らしてます。
たまに身辺の雑記も。

男はつらいよ

2016-09-11 21:12:04 | 映画
「寅さん」シリーズを、何本か続けて観てます。
テレビで。

実は映画館でかかっているのを観たのは、一度だけ。
(コミケの前夜であった)

その時も思ったけど、
寅さん自身の性格は、特に魅力的ってわけじゃーない。
我がままだし。
独りよがりの天動説だし。
思いやりも気遣いも優しさも、
寅さんじゃなくて周囲の人間の役割だし。

寅さんが光るのは、
人とかかわる時ではなく、
人とのかかわりを断つときなのだ。


(葛飾にて)

ウェストサイド物語

2015-03-01 12:00:45 | 映画
私はとにかく頭が固くて、
ミュージカルというのが根本ダメ。

でもこの作品は、無理なくのめりこめました。
ばっちり現代版「ロミオとジュリエット」
本家でも、両家がいがみ合っているとはいえ、
冷静に見れば若造同士の喧嘩にすぎない。
「ウェストサイド」でも、大人がほとんど出てきません。
おそらくは、故意にその存在を消している。

映画の枠の中で、もうひとつの「悲恋ごっこ」が始まる。
「逮捕ごっこ」「裁判ごっこ」と同様に。

導入部では「踊りながら、遊びながらの楽しい喧嘩」だったのに、
だんだん画面が暗くなる。


ラスト、シェイクスピアを知っている観客はみな、
マリアが銃口を自分のこめかみに突き付けるのを期待したに違いない。

でも現代のジュリエットは、自殺を選びませんでした。

ゼロ・グラビティ

2014-11-01 21:42:06 | 映画
映画館にて。
CMには、閉目と閉耳で対抗。
でも大したことはなかったな。
映画(映画館?)によって、流すCMの量が違うのかも。

3D+4DX。
わかり易く言えば、ディズニーランドのアトラクションです。

しかし映画館が生き残るためには、この方向しかないのかも。
TSUTAYAでDVDを借りれば数百円で、しかも家族全員で観られるんだものね。

内容は、何せディズニーなのでシンプルです。
ジョー〇・ク〇ーニーが出てきたのには驚いた。
(終盤でメットを脱ぐまでは彼だとは気付かなかったが)
相変わらず、時代劇の善玉みたいな役どころでした。

飢餓海峡・北北西に進路をとれ

2014-10-18 19:21:47 | 映画
ミステリ映画なので、いちおう行送りしておきます。













飢餓海峡:
「そこ」に行き付くまでが、長すぎるような気も。
あやうく、ありきたりの推理映画になるところでした。
真相がわからないのは良かったけどね。
昔の警察署は「お茶でも飲もう」というと、
茶室で抹茶を立てたのだろうか。


北北西に進路を取れ:
「カプラン」の罠に、
罠にかけられた本人が自ら少しずつはまっていってしまう展開は、
さすがヒッチコックです。

あのラシュモア山は、ネイティブアメリカンの整地だとか。
富士山のどてっぱらに、
キ〇三世代の顔が彫られているようなもんだな。

出てくる黒人は、すべて使用人でした。
当時のアメリカでさえ、あれが真実の描写とは思えない。
「ヒロインは金髪」とともに、
ヒッチコック独特の画面美意識なんだろう。