夢が揺れる ぬかるんだ地面に片脚を上げたまま下げられないでいると 風や木々やビルの群が嗤う ねじれた空気が首を締め上げ 前と背後から地面に向かって引っ張る 首の苦痛を無視して 縮まないようにと踏ん張る両脚はぶるぶる震える
貧血を起こし 点滅する夢
青い光が体当たりしてくる 赤い光がぶつかる 泡を吹いて転倒しそうになるのを耐えながら 叫びの止まない街並みを引きずり 鳥肌の皮膚を曝す夢
寺院だか 田舎家なのか白む矩形の中央にひとつぼんやりと建っている それが ぼくの身体をゆっくり吸い込むと 一瞬 消える
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