８月３１日の暗箱

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８月３０日の暗箱

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公園

公園　
少年たち　
それらの記憶を忘れようとする　
自転車の群れ　

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８月２８日の暗箱

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信号待ちの人たちを平べったく

信号待ちの人たちを平べったく閉じこめる　窓枠　
あくどいほどの青をも反射する　

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白く眩しい日差しに覆われた

白く眩しい日差しに覆われた　風景の塊　
不安　
深呼吸の　死　

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８月２４日

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妻が出産している

妻が出産している　
海中に鈍い光を散乱させながら　浮遊する卵　
鈍い白が拡がる海中　鼻腔や口腔にぬめぬめの詰まり　
苦しくて手足をばたつかせ　意識が沈む　
遠い海面から唄が聞こえる　もどかしい記憶を手繰り寄せても手繰り寄せても　
誰と判らぬ小さな背中が　凧のように揺れているだけだ　
浜辺では妻が西瓜を頬張っている　４０度を超える夏　

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遠い

遠い　
時間上に浮かぶ蜃気楼の街　
大火に消える　
赤や　青や　黄色の　
むかしむかし　

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大きなポッカリ

大きなポッカリ　墜ちてくる　
母さんの身体　大きな穴　
その向こうの　空の　
空色　

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