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うらぎり かすれて いますね
やさしいあくまの うた
*
構図を 待ちくたびれて いつ よやくされました
かかりが たずねる
さっき きのう
きょねん 5ねんまえ
いや 10ねんまえ
うーん
わたしが はたちのおり
かあさんの おなかから
よやく されていませんか
*
通りすがりの鳥瞰 ゆるくなれ
ゆるくなれ
せいしんが
きばんでいる
*
もくてきは なんなのですか すくっても すくっても
こぼれる なにかのかげ
なにかを しりたいのではなく
かげを てのひらに
かけらでいいから
ゆきのけっしょうみたいに
とらえてみたい
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幻想を 生きているのか しゃそうを ながめていると
ふうけいが うごいている
あたりまえなのだが
れっしゃより いちだん
はやいながれがあって
ねぶたのように
あざやかないろを まとった
びるたちが しっそうしていた
*
足跡 あるいは軌跡 わたしは
わたしだろうか
あなたは
あなただと
そう
かんじているけれど
あなたは
わたし だろうか
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さくら前夜祭 ふきつな かこを
まいそうしたのは
おいた げんそう
まよいごの ゆくえ
*
しるし 印される じしんの からだに
じしんの こころに
かわりゆくものを
しるしては いけない
*
過ぎ去って いまある風景 かれも かのじょも
いまはいない
なのに
あかるい あかるい
ふうけいの おとずれ
*
指し示す 方向 はずかしげに あると
うつくしいと ごかいする
ちょくせんも
きょくせんも
じぶんの
もちものであるかぎり
うそっぽい