3月31日の暗箱

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雨が降る

雨が降る　
夜中に絶え間なく降り続ける　
雨音の１つ１つを拾いあげ　
１つ１つが　ぶつかり離れる様子を想像する　
小さな雨粒と雨粒が　かち合い　
小さな雨粒から　より微小な水滴が飛び散る　
雨粒たちの無言劇　
地中にあるぼくの視線は　眠らずに　眺める　

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３月２８日の暗箱

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売れそうにない

売れそうにない　商店街の洋品屋さん　
素っ気ないウインドウに　
いくらか傾げて　生えているような　
マネキンの上半身　
額には　お釈迦様か　
千夜一夜の魔法使いのように　
宝石が一つ　その中央に　
埋め込まれていた　
魔法もなく　滞る　
そして　過ぎゆく日常　

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ハイエナにもなれない

ハイエナにもなれない弱気な　腹ぺこ野良犬　
カラスが食べ残した残飯を探すのだが　
アスファルト路には　ほんの一欠片だって見あたらない　
雀の影でさえ　カラスが飛び降りてきたものだと錯覚し　
後退りしてしまうのだった　

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3月25日の暗箱

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通過した風景を

通過した風景を　抱きかかえながら　
含み笑い　
悪意のある微笑みが　
過ぎて行く　

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机の上には

机の上には　
開かれることを　拒否する
面積　

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3月22日の暗箱

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3月21日の暗箱

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