<寒さに震える夜明け前に見た 季節はずれの夢>4
ヒマワリは寂しそうに黙って女の子の話の圧力に耐えねばなりません
窓から射し込む月の光が照らし出している テーブルの上の
先の尖った 一本の鉛筆を眺めながら
つまり 聞いていないのです 女の子の砂漠の童話を
ヒマワリは息を吐くことができず 窒息死を想像し 焦る想いに耐えに耐え
風でなく波でもない 静に輝くヒマワリとしてけんめいに 女の子の
美しい眠りを 待ちに待つのでした
「わたしはバカなお姫様ではありませんからね 夢を夢見るなんて事も
ありえないってこと 」
「・・・・・・ 」
「いやよ 絶対に みすぼらしさ 気味の悪さ つまらないほら吹き話
ありとあらゆる醜さを隠した夢なんか 」
「・・・・・・ 」
「夢を待っていると想ったら大間違い 毎夜毎夜 疲れたモノたちが
断りもなくずかずか侵入し 死体のにおいを部屋一杯に満たすなんて
絶対に許せない 」
「・・・・・・ 」
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ヒマワリは寂しそうに黙って女の子の話の圧力に耐えねばなりません
窓から射し込む月の光が照らし出している テーブルの上の
先の尖った 一本の鉛筆を眺めながら
つまり 聞いていないのです 女の子の砂漠の童話を
ヒマワリは息を吐くことができず 窒息死を想像し 焦る想いに耐えに耐え
風でなく波でもない 静に輝くヒマワリとしてけんめいに 女の子の
美しい眠りを 待ちに待つのでした
「わたしはバカなお姫様ではありませんからね 夢を夢見るなんて事も
ありえないってこと 」
「・・・・・・ 」
「いやよ 絶対に みすぼらしさ 気味の悪さ つまらないほら吹き話
ありとあらゆる醜さを隠した夢なんか 」
「・・・・・・ 」
「夢を待っていると想ったら大間違い 毎夜毎夜 疲れたモノたちが
断りもなくずかずか侵入し 死体のにおいを部屋一杯に満たすなんて
絶対に許せない 」
「・・・・・・ 」
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