アールテック日記

日々の活動の中で感じたこと、気になったことを何気なく書いていきます。

庇の雨漏り

2019年02月15日 | 施工現場
寒さのトンネルも出口が見えてきましたね。これから、3日寒くて4日温かいという寒暖の差が激しくなってきますので、体調管理には気をつけていきたいものです。

今日は、川口で庇の所の雨漏りを補修です。




玄関の庇は、両サイドに勾配をつけていて、雨樋に流れるように作られていましたが、経年劣化によって真ん中が垂れ下がってしまって、雨水が雨樋に流れず、雨漏りを引き起こしていました。



シミの出ている軒裏を剥がしてみると、下地のたる木まで腐食していました。下地を補強して、ケイカル板を張り替えますが、垂れ下がってしまった庇は持ち上げることができませんので、雨樋を追加する工事も同時におこなっていきます。

こちらのお施主様は、もともと同業者の板金職人さんだったとの事。



銅板を加工して作ったこの破風は、細かい細工で作られていて、これだけは残しておきたい、とのご要望を取り入れての補修作業です。工業製品全盛のこのご時世に、これだけ手をかけたオーダの作品は、なかなか見ることはできません。かといって、これだけ手をかけて商売になるかと言うと、そういう時代でもなくなっています。時代と言ってはそれまでですが、こんな仕事のものと出会うたびに、昔の良き時代、心にゆとりを持って職人が生きていける時代があったんだ、と思いをはせたりします。

なんて、ちょっとセンチメンタルな気持ちもたまにはいいでしょう、ね。