以前に、中小企業診断士合格のために何をしたかについて書きましたが、今回は具体的な勉強方法を書いてみます。
私が受験勉強に費やした期間は約2年で、これまでの履歴は以下の通りです。
- 2003年 1次試験・合格 2次試験・不合格
- 2004年 (1次試験は放棄) 2次試験・合格
以下に、1年目、2年目の取り組みをご紹介します。

1年目 (2003年)
前年の1次試験の時期に某大手予備校のストレート合格コースに入学し、丸一年勉強しました。1次試験の結果は、自己採点で合計は610点前後で何とか合格。全科目55%以上得点できたものの、余裕はありませんでした。
2次試験については割と早い時期から着手していました。しかし、1次で精一杯だったことと勉強方法を確立できなかったことから実力が伴わず、2次試験は不合格でした。
■1次試験対策のポイント
私の一次対策(具体的なインプット・アウトプットの方法)は以下の通りです。
①ノート作り
通学を始めた頃、私には経営に関する専門知識が全くありませんでした。そのため、授業で出てくるキーワードがどの科目のどの分野に関連するものなのかさえわからず・・。
そんな初心者にもわかりやすいようにと、先生は毎回、ホワイトボードに体系図を書いてくれました。それをノートに書き写し、キーワードや重要事項を整理しながら覚えていきました。帰宅後は、教科書に記載されているキーワードをノートの体系図に追加しながら復習しました。教科書をそのまま覚えるのではなく、自分なりにノートに整理してから覚えることで、比較的スムーズにインプットすることができたと思います。
②繰り返し練習
キーワードがある程度頭に入ったら、アウトプットの練習を始めました。私の場合は、これと決めた問題集を何度も繰り返し解きました。問題集の問題と答えを覚えてしまうくらいになれば、簡単に記憶が抜ける心配はありません。ここで大切なのは、苦手な科目も60点以上を狙えるように、繰り返し回数や勉強時間をうまく配分すること。得意な科目で得点をかせいで後は40点以上・・などと考えず、全ての教科で60点超を目指すことが大切です。
1次試験の1月前頃からは、他の問題集や各受験校の模試に手を広げ、色々な出題方式に慣れるようにしました。そのとき、できなかった問題については必ず復習し、ノートに追記していきました。

2年目 (2004年)
1年目に初めて2次試験を受けたときは、80分間で関連するキーワードを盛り込んで文章を作るのが精一杯。自分が書きたいことを時間内にうまくまとめきれず、悔しい思いをしました。重要なことは「事例文を構造化して整理し、質問で問われているレベルで解答を作ること」というのは理解していましたが、実践する実力がありませんでした。
この結果を反省し、翌年早々、構造化の練習を始めました。それと同時に、知識のレベルアップと脆弱だった財務強化のため、アウトプット中心の2次総合講座(20名程度の予備校)に通学することにしました。
1次受験するかどうかについては直前まで迷いましたが、私の実力では2次試験のウォーミングアップを7月から始めないと間に合わないと思ったため、結局受験しませんでした。
■2次試験対策のポイント
私の2次対策(具体的なインプット・アウトプットの方法)は以下の通りです。
①ノート作り
以下のような2種類のノートを作り、持ち歩いて眺めていました。
・キーワード集 ・・ 1次試験用のノートから2次に関連する部分を抜粋・加筆したもの。
・ 事例答案集 ・・ 升目が入った用紙に事例問題を解き、模範解答を書き写したもの。
②答案作成練習(写経?)
過去の本試験問題や各学校の事例問題を升目が入ったレポート用紙1~2枚に構造化を意識して解き、自分の解答の隣に模範解答を書き写しました。構造化のプロセスに慣れると同時に、読み手にわかりやすい表現方法を身につけるのが狙いです。これらの用紙を束ねた「事例答案集」を持ち歩き、同様な質問が出たときにキーワードや表現方法を参考にしていました。
◇ペース配分
この答案作成練習についても、本試験で60点以上の解答を作るための目標・マイルストーンを決め、徐々に勉強のペースをあげて行きました。目標については、3ヶ月前までに構造化の習慣をつける、1ヵ月前までには切り口を明確に書けるようにする、2週間前までには80分で解けるようにする・・等としました。
◇当日: 2次試験答案作成にあたって
答案作成の際に気をつけた点は以下の通りです。多少の表現の違いはあるにせよ、これらは各学校の2次対策の中で教えられていることと同じだと思います。
①聞かれていることに素直に答えること
②構造化を徹底し、レベルや切り口を意識して解答すること
③もれなくダブり無くかくこと
④事例ごとに、問題間で矛盾がないように一貫性をもたせること
⑤経営者の考えや方針「」で囲まれた部分の記載を重視すること
上記のことに留意して解答を作れば合格できそうな気がしましたが、試験問題は年々難しくなり、受験生の実力も上がってきています。他の受験生との差別化を図るため、私は⑥⑦にもこだわることにしました。
⑥予備校の事例問題や模擬試験で出てきた旬のキーワードをできるだけ盛り込むこと
⑦合格者の答案を参考にして、読みやすい文章にすること
当日までに私にできる精一杯のことをして、当日は力を出しつくせるように頑張りました。

おいしいビールを飲むために・・