あまりにひどい。
議事録の英語訳がメールで回ってきた。日本人の日本人による日本人のための会議の議事録を海外用に翻訳したものである。その一節に笑って、やがて、哀しくなった。
「数字だけが一人歩きしている。」→The number is only walking alone.
こいつは翻訳ソフトを使ったなと、直感し、調べてみた。
Google翻訳で試してみた。→Only numbers have been walking alone. 変わり映えしない。
Yahoo翻訳で試してみた。→Only a number goes out alone. 数字がお出かけしたようです。Infoseek翻訳も同じ結果。Sonetも同じ。元のソフトは一緒だろう。
Excite翻訳では。→Only the number is going out of control. おしい、と思ったけど、何か変。
Nifty翻訳。→Only the figure walks by oneself. また、逆戻り。
OCN翻訳。→Only a number has wings. ????何?歩くどころか、羽が生えてどこかへ飛んでいってしまった。
World Lingo。→Just the number has done to walk one person. これはひどすぎ。
*******************
何故こういうことになるかというと、「一人歩き」は例える表現だからである。例えを直訳しては、例えにならない。例えとは、同じではないが、イメージしやすく、理解を助ける、似たような物を引き合いに出しているということである。
一人歩きとは、当人以外には誰も連れがいなくて、しかもそのまま先に行ってしまう、というイメージである。
売り上げ100万円達成!とかいう目標を立てたものの、それを達成する手段も練らないでうかうかしているうちに、それを聞きつけた人が、100万円はもうできたか、できたか、いつ出来るのかと、騒ぎ出す。張本人はまだ手をつけていない、手をつけてもまだ成果が出ていない、どうも達成できなさそうだ、というシビアな状況なのに、周りでは、もう100万円ありきで盛り上がっている。
いうならば、こんな時に、数字が一人歩きしている、というだろう。
正解を言おう。
The figure got out of our control. 逆に訳すと、「数字はもはや我々のコントロール下に無い。」 Onlyは要らず、この場合数字はNumberでなく、Figureだろう。
要は、単語を訳すのでなく、内容を訳さなければならない。翻訳ソフトは、お手軽の無料版だから、単語しか訳さない。
そして、一番大事なことを言おう。
人は、生身の人が言ったことは信じないが、テレビやラジオや機械やコンピューターが言ったことは信じるのだ。こういう翻訳をしてのほほんとしている人に、そうじゃなくてこうだよとアドバイスしても、決して聞き入れない。意地になっているのではなく、どうも、本当に信じているようだ。あるいは、それを使った自分がアホだということを認めたくなくて、これが正しいのだと言い張る。
苦しくても、自分で辞書を引いて訳すことが、長いようで、短い英語マスターへの道なのだ。何事でもそうだね。王道無し。
英語翻訳ソフトは使ってはいけない。
議事録の英語訳がメールで回ってきた。日本人の日本人による日本人のための会議の議事録を海外用に翻訳したものである。その一節に笑って、やがて、哀しくなった。
「数字だけが一人歩きしている。」→The number is only walking alone.
こいつは翻訳ソフトを使ったなと、直感し、調べてみた。
Google翻訳で試してみた。→Only numbers have been walking alone. 変わり映えしない。
Yahoo翻訳で試してみた。→Only a number goes out alone. 数字がお出かけしたようです。Infoseek翻訳も同じ結果。Sonetも同じ。元のソフトは一緒だろう。
Excite翻訳では。→Only the number is going out of control. おしい、と思ったけど、何か変。
Nifty翻訳。→Only the figure walks by oneself. また、逆戻り。
OCN翻訳。→Only a number has wings. ????何?歩くどころか、羽が生えてどこかへ飛んでいってしまった。
World Lingo。→Just the number has done to walk one person. これはひどすぎ。
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何故こういうことになるかというと、「一人歩き」は例える表現だからである。例えを直訳しては、例えにならない。例えとは、同じではないが、イメージしやすく、理解を助ける、似たような物を引き合いに出しているということである。
一人歩きとは、当人以外には誰も連れがいなくて、しかもそのまま先に行ってしまう、というイメージである。
売り上げ100万円達成!とかいう目標を立てたものの、それを達成する手段も練らないでうかうかしているうちに、それを聞きつけた人が、100万円はもうできたか、できたか、いつ出来るのかと、騒ぎ出す。張本人はまだ手をつけていない、手をつけてもまだ成果が出ていない、どうも達成できなさそうだ、というシビアな状況なのに、周りでは、もう100万円ありきで盛り上がっている。
いうならば、こんな時に、数字が一人歩きしている、というだろう。
正解を言おう。
The figure got out of our control. 逆に訳すと、「数字はもはや我々のコントロール下に無い。」 Onlyは要らず、この場合数字はNumberでなく、Figureだろう。
要は、単語を訳すのでなく、内容を訳さなければならない。翻訳ソフトは、お手軽の無料版だから、単語しか訳さない。
そして、一番大事なことを言おう。
人は、生身の人が言ったことは信じないが、テレビやラジオや機械やコンピューターが言ったことは信じるのだ。こういう翻訳をしてのほほんとしている人に、そうじゃなくてこうだよとアドバイスしても、決して聞き入れない。意地になっているのではなく、どうも、本当に信じているようだ。あるいは、それを使った自分がアホだということを認めたくなくて、これが正しいのだと言い張る。
苦しくても、自分で辞書を引いて訳すことが、長いようで、短い英語マスターへの道なのだ。何事でもそうだね。王道無し。
英語翻訳ソフトは使ってはいけない。