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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

辻原幸雄

2020-08-08 11:01:08 | 日記
1968年

スピードでは河原に一歩ゆずるが、重いタマを投げて注目されるのが辻原だ。川内高のエース辻原に西鉄スカウト陣が目をつけたのは、南国鹿児島の県予選で炎天下ぐいぐい投げまくって疲れを知らなかったタフな点である。自主トレから島原キャンプと河原、高木らの新人、移籍組が、西鉄のハードトレーニングにネをあげる中で、きつい練習が楽しくてしようがないといったかっこう。いつもニコニコとハードトレーニングをこなしているのが辻原だ。スカウトの目には狂いがなかった。ピッチングフォームは巨人の中村稔のような感じで、オーバースローである。腕の振りは中村稔よりも小さいが、若さとスタミナを誇るだけに、力強さは辻原のほうが上ではなかろうか。これまでの辻原はただ力まかせに投げてきたともいえる。フォームの堅さを指摘され、夜の特訓ではシャドーピッチングに必死で取り組んでいるが、最近ではかなりなめらかさが出てきた。重松コーチは「辻原の利点はあくまでも生かす」という。力感あふれ、打者に威圧感を与えるフォームなので、辻原の特徴を生かすためには、必要以上になめらかさを要求しないという方針のようだ。西鉄のピッチング練習は5-6の力で投げる段階だが「いいタマをほうる」と首脳陣は、辻原の球質の重さとスイフトを高く評価している。変化球の段階にはいってからどんなきれ味を見せるかは未知数。まだまだ基礎から積み上げていかなければならない辻原だが、タマの出が他の投手とはかなり変わっているのが利点だ。「外人ばりの投法とタマの出。打者にとっては打ちにくいタイプだ」というのが西鉄捕手陣の辻原評。だが辻原がかれの持ち味をフルに発揮するには、コンビネーションとコントロールにみがきをかけなければならない。辻原は「コントロールには自信がある」という。入団契約書にサインを終えたとき、大声で「ヨシッ、これで決まった。やるぞ!」と叫んだ辻原のファイトは、ライバル河原に負けるもんかと燃えあがっている。

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