作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

作文指導の現場から ~もう一歩進もう~

2005-03-05 | 作文
 出来事が順番に書けるようになったら、「たとえ」「会話」「思いました」「どうしてかというと」などを加えていきます。もちろん、一度に全部というわけではありません。一つずつ増やしていけばよいのですが、選択肢を多くした方が子供はやりやすいと思います。その中から自分ができそうなものだけ選んで取り入れればよいのですから。
 意外と簡単に入るのが「どうしてかというと」です。「どうしておいしかったの?」「どうしてけんた君やさきちゃんといっしょに学校に行くの?」と聞いて、答えが返ってきたものをそのまま文にすればいいわけです。「どうしてかというとお母さんが一生けんめい作ってくれたからです。」「どうしてかというと家が近くだからです。」などといった具合です。
 たとえは、最初のうちは、ありきたりのものでも、「まるで○○○のよう(みたい)」という形を使うことが大事です。一度でも使えると、だんだん中身を工夫するようになっていきます。「たまごやきはまるで菜の花のような黄色でした。」「目玉焼きはまるでお月さまみたいでした。」など、色や形に使うと使いやすいかもしれません。
 会話は、子供によってはむずかしく感じるようです。特に、男の子にその傾向が強いような気もするのですが、まずは、「おはよう。」「さようなら。」など、あいさつの会話を入れるように指導すると、すんなりと入ることが多いです。
 思ったことも、慣れるまでは「うれしいと思いました。」「楽しいと思いました。」というような単純な気持ちが書ければOKです。心の中のひとりごとを書くように指導すると、だんだんと自分の気持ちをくわしく書けるようになります。

作文指導の現場から ~はじめの一歩~

2005-03-05 | 作文
 作文を書くのは初めて、とにかく書くことが苦手で何から書いたらいいのかわからないなどという場合も少なくはありません。そんなときは、まず「今日のこと」という題名で書くように勧めます。
 書き出しは簡単です。「ぼくは今朝、7時に起きました。朝ごはんはパンと目玉焼きでした。8時にけんた君とさきちゃんと3人で学校に行きました。学校ではまず、なわとびをして遊びました。」といった感じです。とりあえず、今日あったことを朝から順番に思い出せる範囲で書いていくのです。もちろん、自分ではなかなか書き出せないときは、全部こちらで文を言ってあげます。字数も50字から100字くらいを目標にします。最初のうちは、無理なく書ける字数を目標にする方が気楽に取り組めるからです。
 大事なポイントは、たとえこちらが考えた文であっても、書いたものをほめることです。ほめるところはたくさんあります。「7時」、「3人」と、時間や人数を表す数字がくわしく書けています。また、朝ごはんのメニューもくわしく書けてました。さらに、「けんじ君」、「さきちゃん」というように友達の名前をくわしく書いたところもほめるポイントです。これだけで大きな花丸です。
 これで、文を書くことに対する抵抗はかなりなくなると思います。