行く。雑踏を歩き、信号を待って横断歩道を渡る。
店に入る。物を買う。別の店に入って注文をし、
席を探す。自分だけのスペースを確保しているはず
なのに、落ち着かない。誰がどうということはない。
どこにでも見られるごく普通の光景の中に、自分も
ごく普通に身を置いているだけのはず。
店を出る。ライブに行く。見知った顔。久々の顔。
みんなにあいさつをする。話しかけ、質問をし、
ライブが始まると演奏に耳を傾ける。リズムをとる。
体が揺れる。かけ声や歌声に思わず笑みがこぼれる。
今までも経験しているはずの楽しい空間に、ごく
普通に身を置いているだけのはず。
そう思いながら、気づくとまどろんでいる。
輪郭は溶け出し、ここでの形ではない。黒いもやが
隙間からもれ出ている。ゆったりくつろいで座って
いる姿。どうして右目が黄金色なんだろう。
こんな風に、こんな風に。
絶望は通過して、今は自己認知に心を砕く。
いちまいいちまいをていねいに慈しめるように。
店に入る。物を買う。別の店に入って注文をし、
席を探す。自分だけのスペースを確保しているはず
なのに、落ち着かない。誰がどうということはない。
どこにでも見られるごく普通の光景の中に、自分も
ごく普通に身を置いているだけのはず。
店を出る。ライブに行く。見知った顔。久々の顔。
みんなにあいさつをする。話しかけ、質問をし、
ライブが始まると演奏に耳を傾ける。リズムをとる。
体が揺れる。かけ声や歌声に思わず笑みがこぼれる。
今までも経験しているはずの楽しい空間に、ごく
普通に身を置いているだけのはず。
そう思いながら、気づくとまどろんでいる。
輪郭は溶け出し、ここでの形ではない。黒いもやが
隙間からもれ出ている。ゆったりくつろいで座って
いる姿。どうして右目が黄金色なんだろう。
こんな風に、こんな風に。
絶望は通過して、今は自己認知に心を砕く。
いちまいいちまいをていねいに慈しめるように。