~イトナンリルゥ~ 層雲峡山便り

2006年限りのはずが何故か続いてしまっています。2024は?
大雪山の開花や紅葉情報・登山道の様子等をお届けします。

ご挨拶 ~ブログ開設にあたって~

2006-06-05 23:10:23 | ご挨拶
元層雲峡ビジターセンター(以下VC)タカギです。
 大雪山に出逢って十数年ひょんな事からここ10年程は夏の間、層雲峡自然センター・層雲峡ビジターセンターで働かせていただくことができ、いつの間にか「山情報を作ること」が仕事となっていました。
それは私にとってはとても幸運なことでしたので、苦しい辛いと言いながら、もう少しあと少し、体が動き気力が続く限り、2006年のこの夏も変わらずに働こうと思っておりましたが、通年雇用を受け入れることが出来なかったので、この度、雇用を断られてしまいました。
 通年雇用の話は2年?ほど前からありましたが、長い二重生活が定着してしまって、どちらを選ぶことも捨てることも出来ないでいました。
その間、昨年にはVC運営上の理由から山情報は突然の廃止、シーズン後はいつものように雇用契約の話もしないまま層雲峡を去りましたので、私は勝手に「今まで通りに雇ってもらえる」と思っており、その考えは甘かったようです。
 今年(2006)に入り、山情報を廃止したのなら今まで取れなかった長めのお休みをもらい、かねてから憧れだったアラスカ旅行に行かれないかとお伺いをたてました。
「通年雇用に応じるなら休暇は可能」と言う回答に、アラスカはあきらめ「休暇はいらないので例年通りに伺います」と返答したところ「通年雇用でないなら雇用できません」と言う再度の回答にびっくり!
 すでに関東の会社で、次回(2007年)繁忙期の仕事を約束の上で働いていましたので「約束なので通年は無理ですが、今年については2006年5月~12月までの勤務で譲歩してもらえませんか?」と再びお願いしました。
 今までの経緯を考えたら、そのくらい大目に見てもらえるかな?と、思っていたのが大間違いで、通年雇用でなければ雇用はしない。『上川での勤務を望むならば、断ってでも来れると思います』と言う回答に愕然。。。
 「休暇願」から職を失うことになるとは思いもよらなかったので、しばらくは放心状態でしたが、それからは「今までこんなに真剣に自分の人生を考えたことはなかったな・・・」と言うくらい私なりにずいぶん考えました。
どうしても、どう考えても山(山情報?)をやめる気にはなれなくて、会社との約束を反故にさせてもらうことも考えましたが、「義理と人情はかりにかけ」たら、やっぱり義理が重かった。そして会社は私を必要として下さっているのに対し、VC運営上自分は必要とされていないのだとも痛感、納得のいかない事もあれど、結局は自身の不徳の致すところにより雇用されないことを選択しました。
 ただ元々今年は山の仕事を続けるつもりでいましたし、これまで過ごしてきた大雪山での十数年、ここでの人生を、こんな風に終わらせてしまうことは、あまりにも悔しく情けなく耐えられないことでしたので、「ひとりででも山情報を発信しよう」と思い至りました。そうは言っても、実は自分のデジカメさえ持っていない私が、所詮一個人で手がけることです、どれだけのことが出来るのか、全く心もとなく、しかも失職のきっかけとなったアラスカには行くことにしましたので(ここで行かなかったらクビにまでなった意味が無い!)、6月下旬~7月上旬と言う花の季節に大雪山を留守にして、皆さんにとって有益な情報を十分に発信できると言えるのか?また実際準備をしてみると仕事面・生活面あらゆることで壁にぶつかり、実は船出の前から暗礁に乗り上げそうな危機感・焦燥感・・・・・・・
 自分自身この年になって無職になるとは思わなかったけれど、今更こんなバカげた事をやろうとしている私に、会社の上司からは苦笑しつつも「自分で決めたことなのだから精一杯やってきなさい。そのかわり戻った時には今まで以上に働いてもらうよ」と厳しくも温かい言葉をいただき、今まで山情報を楽しみにしてくださった人々・友人たちも、エールを送ってくれることに、くじけそうになる気持ちを奮い起こしながら、このブログ発信のため準備を進めているところです。
 長い話にお付き合いいただきありがとうございました。本来VCと言う公の仕事として継続的に山情報が発信されることに意義があるのだと今も信じていますが、私個人として中途半端に大雪山から離れることがどうしても出来ませんでした。よってこんな自己満足をさせてもらうことをお許し下さい。
今年は仕事としての山情報発信でありつつも、もう少し自分の時間を楽しみながら、大雪山での最後の生活を送りたいと思っています。皆さんの知りたいと思うことを考えつつ、私の伝えたいことも受け取ってもらえるよう努力して、今年限りではありますが、このブログを開設しました。荒廃もあり様々な問題も抱える大雪山です。皆さんが山を大切に想いながら楽しんでもらえるような情報を発信していきたいと思います。よろしくお願いします。
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