先週はびっくりしてたんですよ・・・坂本龍馬(福山雅治)は平井加尾(広末涼子)にマジだった!
えー、ちっともそうは見えなかったんだな・・・すまんすまん。境内で彼女を待つ間、回想しながら、うんうん、とうなずいて、そりゃ好きなんだろうけど、
(幼なじみだし、かわいいし、気持ちに気づかずに傷つけちゃったしな・・・お佐那さまはもう振っちゃったし、だからこれでいいんだ、たぶん)
と自分に云い聞かせているように見えたんで。かんざしを挿す=女性の髪に触れる、というセクシュアルな暗喩に驚いた。
今でもしっくりこないけど、いいや。この燻りがお龍さんとの出会いで炎上してくれれば。今、なかなかの流れですから。
(龍馬)「わしは・・・自分が甘かったことがようわかりました。周りがどれほど騒がしゅうても、わしにはわしの生き方がある思うちょったけんど、やっぱり、世の中とかかわりのう生きていくがは無理ですのう」
安政の大獄(1858年-)。
桜田門外の変(安政7(1860)年)。
江戸の政情が土佐藩を直撃、その余波で龍馬と加尾の小さな夢が破れた。
吉田東洋(田中泯)に「なにかを捨てた」と看破された龍馬の変化を、この世のしがらみからなんとなく自由に見えた彼の佇まいに愛憎半ばの武市半平太(大森南朋)も見抜いていて、出た、土佐勤王党。
(半平太)「おまん無しではいかんがぜよ!」
攘夷の旗の下にこの2人って、すごい化学反応を起こしそう。混ぜるな、キケン。
この半平太も「武市先生としての優越感」⇔「下士としての劣等感」をふらふらと迷い、とうとう看病していたおばあちゃんが亡くなってしまうけれど、悲しいのに「天井が外された」ような開放感を味わう自分に慄いたと思うんですよ。
非情に徹し切れないがゆえに、結果として非情な道を選んでしまう。「上士と下士」「侍らしい侍」という価値観から抜け出せない人で、弟の仇討ちをした池田虎之進(笠原秀幸)を、あえなく切腹させられてしまう。
(龍馬)「どういてこういう始末のつけ方しか、できんがぜよ」
懐中時計をドロボーした山本琢磨(橋本一郎)が切腹を命じられ、(死にたくない、死にたくない、死にたくない、と)泣きながら親に宛てて遺書をしたためていたシーン(第9回『命の値段』)もかなり強烈で、ケジメをつける、信念に殉ずる、嘘だろ、カッコよくもなんともないんだ、「侍の本懐」なんてないんだ、出奔した琢磨も、半殺しにされた岩崎弥次郎(蟹江敬三)も、京へ送られた加尾も「侍」という幻想の犠牲になっただけだ、それで誰が幸せになったんだ、という問いかけでもあります。
(龍馬)「武市さん。武市さんは、異国から日本を護る云いながら、やりゆうことは吉田さまとの喧嘩じゃ」
喧嘩を止めるために吉田東洋となにをどう話すのかと思ったら、外憂内患でピリピリしている公儀に土佐藩がとり潰されます、というシンプルかつリアルな意見で刀を収めさせた龍馬。土下座はしない。
おそらくは、彼が「何者」かになりかけた瞬間。
これが半平太の時は、ふん、こんなものか、とあしらった「天才」の眼鏡に叶い、新御小姓組にとり立てちゃるって・・・えええ?
上士か、下士か。
ヤな選択ですな。
ボトムアップで「帝の侍」という大義名分を見出した半平太と、トップダウンの視野も拓けてきた龍馬の道が交錯して、やがて分かれてゆく予感です。第1回から仕込まれてきた人、社会、時代の動きが統合された、今までで一番見応えのある回でした。
弥太郎(香川照之)は相変わらずいい。彼も「侍」に縛られない人で、チャンスと見れば口八丁手八丁で上士にとり入り、スパイだってやったるぜ! 長崎で100両使い込んでクビになったのは大笑い。父子だ。
あと、岡田以蔵(佐藤建)が気になります。
彼の心には澱(おり)を感じない。ピュアです。きれいな眼をした「人斬り以蔵」が誕生したらすごいと思う。
段々ジワジワと面白くなってきました、「龍馬伝」!
希望を言えば、武市さんの小物臭さをもうちょっとナントカしてほしいです。。が、それだけに彼の葛藤はリアリティがありますね。
(とりあえずフォロー;)
以蔵はピュアピュアですね~!
予告での告白?を見て、次回が楽しみでしょうがないです。
ユビオリかぞえてます!ヒー、フー、ミー、たくさん... (゜∑。) ??
この人、異名はえげつないですが「純粋な人」として描かれることが多いですね。
今後も目が離せません☆
またご感想お聞かせください~、楽しみにしております!
(*^日^*)゛ワクワク
ではでは。
こんばんは。気が向いた時にいらしていただければ結構ですよ(^^〃)ゞ。
正直ずっこけたシーンもありましたが、『龍馬伝』はおもしろいです。
>彼の葛藤はリアリティ
幕末に関する知識がほとんどないので、先入観がないまま「武市さん」を見るに・・・彼は今、数え32、3歳なんですよね。本当は、なぜ彼の周りに人が集るのか、もっと表現してほしかったんですけどね。
武市半平太、
岩崎弥太郎、
坂本龍馬、
と並べると、青年-壮年期にあたる視聴者にもっともシンクロするのはこの「武市さん」じゃないか、という気がします。他の2人はほら、フツーじゃないから。
そこで「小物だなあ」と感じた時、なぜそう感じるのか、なぜそう思い当たったのか、そこに「武市さん」の恐さがあるのかもしれません。
>以蔵はピュアピュア
うほっ、やっぱり? 今週末は出張でリアルタイム視聴ができないんですよ、うううう。折る指が10本じゃ足りないかも・・・以蔵になんかあったら感想UPします。気長にお待ちくださいませ(^∇^)。