うぉー、「八平の日」だった。
坂本八平(児玉清)が日根野道場の先生に、うちの息子がなにを考えているのかわかりません、あやつはどんな人間ですか、と尋ねたことがありましたっけ。先生も、わからんけど大きい、というはっきりしない返事で(第2回『大器晩成?』)。
その八平さんが、龍馬(福山雅治)が土佐の浜に描いた「世界」を見て、彼の大きさの片鱗(potential)を知ってから亡くなりました。
黒船を造り、一家を乗せて、土佐から西へ、
清、
インド、
エジゥ、
アフリカ、
ユーロッパ、
まだまだ旅は終わらない、大西洋を越えてアメリカへ行き、日本の東、ヌーヨーカでプレジデントに会いたい。
(八平)「おまんは、そんなことを考えちょったか」
龍馬の壮大な夢を茫洋とした海の前で聞かされて、おまえのことがちょっとわかって安心したから先に遥かなるヌーヨーカ(=ニライ・カナイ)へ行って待ってるよ、みたいな感じでさー。
ラスト7分間、「船」と「終わらない旅」と「皆で行こう」で泣けましたわ。社会の最小フレームである「家」と最大フレームである「世界」を等価にしたのは秀逸だったんじゃないでしょうか。
河田小龍(リリー・フランキー)が聴講生を篩い落としていったのもおもしろかったです。ねこー。
(弥太郎)「ユーロッパで蒸気機関が発明され、蒸気船が海を駆けめぐりだしたそん時から世界は変わったがじゃ。日本だけが今までとおんなじようにおられるはずがないろが!」
攘夷思想に染まる武市半平太(大森南朋)を罵倒した岩崎弥太郎(香川照之)も、土佐で不遇をかこつあんたがなんで理解しとんじゃ!という異才ぶりを発揮し始めました。予想どおり、加尾(広末涼子)には逃げられちゃいましたけど・・・なんて無邪気で悪意のある、正直な男なんでしょうか。
(八平)「わが子の成長が、親にとっては・・・一番の幸せながじゃ」
これが、あのキョーレツダメ親父、弥次郎(蟹江敬三)にとってもそうなのか。来週、なんか血を見るような気がしますけど・・・。
最後に、八平さんの名言を。
(八平)「この世に生まれたからには、己の命を使い切らんといかん。使い切って、生涯を終えるがじゃ」