project-REN

南北朝(日本)時代と漫画家・車田正美先生の作品を瞑想する部屋。

【TVA】『機動戦士ガンダム00』-刹那・F・セイエイはここにいる(2)-

2008年12月23日 15時55分41秒 | TVA GUNDAM

Q3 時間はなぜ1次元しかないのだろうか?

まず、通常の1次元の時間を考えましょう。この場合,時間を1次元の線として考えることができます。線の中の1点を「現在」とします。すると,それより前の領域が「過去」になり,それより後ろの領域が「未来」ということになります。このとき,「過去」の領域と「未来」の領域は,「現在」という1点を境にして,明確に分離されていることがわかります。

時間を1次元の線ではなく,2次元の面のようなものとして考えてみましょう。面の中にある1点を「現在」と定めます。現在を示す1点の周囲には,現在以外の時間,つまり過去と未来が広がっています。しかし,現在の周囲に広がる時間の中で,どの領域が過去で,どの領域が未来なのかを,明確に区別することはできません。

つまり,2次元以上ある時間の中では,過去と未来が分離されず,まじりあってしまうのです。

有名な例に「母親殺しのパラドックス」というものがあります。過去にもどることが可能ならば,自分を産む以前の母親に出会い,殺してしまうことも可能になってしまう。そうすると,自分は産まれてこないはずであり,母親を殺すこともできないはずだ,という話です。

『Newton別冊 次元とは何か』(ニュートンプレス/2008年05月15日発行)

うーん。「博士」はそれが仕事だから1次元じゃないと困るのかもしれないけれど・・・。
なぎらは困らん。まったく困らん。そういうことを考えるのが仕事じゃないからカンケーねー、っていうより。
時間が人によって伸び縮みするのが気になる。

たとえば、どこかで友人と待ち合わせて同じ時間を過ごすことになったはいいが。
むちゃくちゃつまらない話を延々と続けられたらどうしましょう。逃げる、というのはナシで。
耐える。
耐える。
ひたすら耐える。もう、あくびが出るほどつまらない。
そういう状況の心の動きとしては、すぅっと引きますよね。離れる。
距離を置くことによって相手と共有する時間の密度が低くなりますから、相槌でも打ちながら余力をほかのところへ回します。集中力、ほとんどゼロ。

たとえば、仕事がデキる人。
忙しいはずなのに出した“答え”の質量が突出している。どうやって仕事に費やす時間を「作った」のか。

時間面 この集中力が時間を伸び縮みさせているのではないかと思って、こんなお絵描きを用意しました。
時間軸(x)は時計で量れる、ある場所の時間。流れ方は一定です。
そこへ大小2つのディスク(人)がやって来ました。
回転しつつ、上(白い矢印の方向)へ進んでいると思ってください。
重なっているところが共有している時間です。重なり始めてから離れ終わるまでの時間軸(x)に沿った「長さ」は2人とも同じですが・・・ディスクの円周(2rπ)の「長さ」は同じですか?

  • 時間軸(x)に直交するディスクの円周は、時間(y)
  • ディスクの大きさ、すなわち1回転の「長さ」は可変
  • 回転数も可変
  • 時間軸(x)上の1点におけるディスクの円周×回転数が、その人の瞬間の「長さ」

全体の時間が、T=x、というのはわかります。
ただ、河の流れのように局所では速い遅いがありそうだし、ふと気づいて時計の針と体感時間のずれにびっくりした、という体験は誰にでもあるはず。
個体の時間は、T=x*y。
これを何次元時間と呼べばいいのかわかりませんが。
レイフ・エイフマン教授のご意見を拝聴してみたいものです。もし、時間軸(x)があまりにも大きな円弧だとしたら、どうなるのか。

で、過去と未来の区別について。
すでに自分がいる過去に、現在の自分が「入る」のは無理でしょう。居場所がありません。近づくことはできても。
刹那・F・セイエイが母親を射殺しようとしているソラン・イブラヒムの銃をとり上げることはできない。たぶん、見守ることしかできない。その意味において「母親殺しのパラドックス」に異論はございません。
でも、自分がまだいない過去を現在にすることはできる、と思います。ヘンな云い方ですが。
時間はけっこう目盛が粗くて飛び飛びなんです。過去と未来は、本人に区別できればいいのです。

それができるのが刹那。
物質を構成する最小単位が素粒子なら、刹那は時間の最小単位。時間の素粒子。

(刹那)「破壊の中から生み出せるものはある。世界の歪みをガンダムで断ち切る。未来のために。それが、俺とガンダムの戦う理由(わけ)だ」(#04)

(刹那)「破壊する。アロウズを倒し、イノベイターを駆逐する。俺が、俺自身の意思で」(#11)

1秒間に1人いる人と、1秒間に10人いる人では孕むエネルギーが桁違い。刹那に満ちた時間には、自己が高濃度に圧縮されている。彼は空間的にも時間的にも0次元の人なんです。ダブルオーに愛されています。お母さんに会えるといいね。

ところで、#12『宇宙で待ってる』、ツインドライヴシステムによる「機体の量子化」という未知との遭遇に、王留美を張り倒すほど沸騰したリボンズ・アルマークがダブルオーの奪取を決意しました。
・・・奪取しても、ダブルオーは起動するのでしょうか。
動かないんじゃないかな。刹那が足りなくて。

参考資料:
『Newtonムック ゼロと無限の科学』(ニュートンプレス/2006年03月20日発行)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。