森井教授のインターネット講座(神戸大学大学院工学研究科教授 森井昌克)

1996年から2009年3月まで朝日新聞に連載してました森井教授のインターネット講座のネット版(もどき)です。

ネットオークションの明暗

2006年11月26日 22時56分02秒 | Weblog
先に、朝日新聞の連載で、「オークション次点詐欺」について取り上げました。内容的には、ネットオークションの利用方法に対する全般的な注意を私の経験から述べたわけです。

ネットオークションについて、取り上げられるのは 暗い側面が多いのですが、逆にそれだけ話題になるのは、多くの人が注目し、利用しているからです。YAHOOのオークションストア数は堅調に推移し、その手数料収益はかなりの額に上っています。

国内においてオークションサイトは、Yahooの一人勝ちでシェア80%以上、前年度総売上6,400億円以上であり、ビッダーズ、楽天と続きます。

ビジネスを目的として、オークションサイトを主催することは事実上難しいでしょう。オークションを支援するビスネス、特にオークションに参加して商品を売る側を支援するビジネスが盛んです。いわゆる オークション代行 です。「オークション代行」をGOOGLEで検索すると、41万件以上もヒットします。それだけその分野に進出している新規企業が多いようですが、 かなり妖しげなサービス(代行サービスに取り巻く)もあるようです。オークションサイトで店舗を構えるハードルは年々低くなってますし、その構築を支援する企業も確立しつつありますからこれも難しいでしょう。

やはり、これからの対象は、ネットオークションで出品するほうではなく、購入するほうの支援です。購入する側では、できるだけ総合的に低い価格で落としたいわけです。もちろん、品質も確認しなければなりませんし、購入先の信用や対応も気になります。非常に多くの情報を、それもリアルタイムで必要とするのです。横断的に出品されている商品を検索するサイトや加古の落札価格やその他の価格に関する統計情報を提供するサイトもあるようですが、高度に支援するツールとしては不適です。イメージとしては、 株式におけるデイトレードを支援するツールのようなものが望まれます。もし非常に使いやすいものがあったとすれば、少々の手数料がかかっても使うのではないでしょうか? 例えば、購入代金の3%の手数料で、最低利用料金が月300円ぐらいなら、数多くの人が使いそうな気がします。そのツールがあれば、独力で落とすよりも、低価格で落とせて、しかも商品の情報も得られ、購入先の信用度も測れるとなれば競って使うのではないでしょうか。そういうツールですが、比較的簡単に作れそうです。これこそ マッシュアップの典型となりそうですけど。 

誰か手を組みませんか!?(^^;)