大学に席を置いているので、当然、講義を受け持っているのですが(私自身は研究者、技術者だと思っているのですが、教育者としてはその責務として従事しています)、講義方法において学生さんから
「式を使って説明してほしい」という要求がありました。どうも類推するに、定理やら補題やら式をいっぱい提示すると安心するようです。特に
「情報理論」「情報理論」という講義なのですが、確かに「通信の数学的理論」がその基ですから、いくらでも式を提示することはできるのですが、それを単に若干の説明を加えて提示しても良いのかと考えています。今はいくらでも情報(書籍やWEB)を手に入れることが出来ますから、式の展開など、それを見れば誰でも(とは言いませんが、相応の大学生なら)理解できるはずです。それよりも、何が問題点であり、どのように考えるべきなのか、目的は?解決の糸口は? なぜ、そのように考えるのか、考えられているのか?を説明するほうが大事だと思うのですが... そう考えて、あえて式の展開を細々とは行わない講義をしています。
やはり「1+1=2」式の講義のほうが安心感があるのでしょうか? 理系離れについて国内では心配が増してますが、真理を探究するという(ちょっと大げさですが...)理系教育も心配です。 ...と言いつつ、最初にも書いたように教育者としての自覚が十分なのか?と言われると、研究室での研究員(学生さん)に対する研究指導はともかく(これは研究のパートナーとして扱いますから)、講義のような一般教育については、自信を持って返事が出来ません。
#身体が2つか3つあって、1日がせめて36時間なら
#できるかもしれませんが... そうなっても結局、
#研究、開発のほうが忙しくなるような気もします^^;
理系白書ブログ