なにしろ、「暗号」の開発と解読を専門の一つとしていますので、大きな数には敏感です。10^{30}、いわゆる10の30乗と言う数は、扱えない数、つまり計算できない数というイメージを与えます。本当に計算できない数と言うわけではなく、暗黙の前提で、「数え上げ」できない数として扱うわけです。したがって、暗号の解読にとっては、その暗号を解く計算量が10^{30}であるか、ないかというところが一つの基準です。正確には、基数が10ではなく、我々は2を使いますから、2^{128}=10^{38}で、10の38乗が基準になります。この数の大きさをイメージするのが難しいようです。
よく、講義のときに言う言葉ですが、「地球上の砂粒をすべて集めたとしても、10^{30}には到底及ばない」と言います。これでも分かり辛いでしょうね。こういう風にも言います。「今、世界一早いスーパーコンピュータを使えるとしましょう。このスパコンでも、掛け算を1秒間に1兆回程度しかできないでしょう。したがって、1時間で、10^{16}、つまり約1京個、一年で10^{20}個、10^{30}個の掛け算を行うには、10^{10}年つまり、100億年かかってしまいます。100億年とは、銀河系の年齢と同じぐらいです。2^{128}でしたら、さらにその1億倍です。
誕生日の問題といい、数のイメージは、なかなか侮れないものがあります。
よく、講義のときに言う言葉ですが、「地球上の砂粒をすべて集めたとしても、10^{30}には到底及ばない」と言います。これでも分かり辛いでしょうね。こういう風にも言います。「今、世界一早いスーパーコンピュータを使えるとしましょう。このスパコンでも、掛け算を1秒間に1兆回程度しかできないでしょう。したがって、1時間で、10^{16}、つまり約1京個、一年で10^{20}個、10^{30}個の掛け算を行うには、10^{10}年つまり、100億年かかってしまいます。100億年とは、銀河系の年齢と同じぐらいです。2^{128}でしたら、さらにその1億倍です。
誕生日の問題といい、数のイメージは、なかなか侮れないものがあります。