森井教授のインターネット講座(神戸大学大学院工学研究科教授 森井昌克)

1996年から2009年3月まで朝日新聞に連載してました森井教授のインターネット講座のネット版(もどき)です。

オンライン詐欺: 中日新聞

2006年09月29日 02時16分41秒 | Weblog
昨日、オンライン詐欺について書いたのですが、少し前の9月18日付け中日新聞の記事『広がるネットバンキング詐欺』でコメントしました(忘れていました^^;)。結論を硬い言葉で言うと、個人でも危機管理が必要ということなのですが、ネットに関してはその素地が出来ていません。最近の講演で ネット社会は双方向のマスメディアだ! と強調するのですが、オンライン詐欺として簡単に言うと、「自分がターゲットになる」ということです。詐欺に合う人の多くは 自分だけは...と思っているのですが、リアル社会では、(自分だけは大丈夫)=(自分が被害にある確率は相当低い)だったのですが、これがネット社会では成り立たず、定常状態で自分が被害にあう確率が高くなるばかりか、さらに、「自分だけが狙われる」状況にまで急に転換される世の中なのです。

オンライン詐欺

2006年09月28日 12時22分22秒 | Weblog
以下のような講演を名古屋工業大学にて行ったのですが、それについては、こちらのほうのBLOGで。

講演題目:『ネットワークセキュリティ:
           ネットワーク社会の安全保障』

概要:昨今の個人情報、機密情報の漏洩を取り上げるまでもなく、
   ネットワーク社会への依存度が個人を含めて急激に高まっ
   ている。資産においても「もの」から「情報」へのパラダ
   イムシフトが現実化し、如何にして「情報」を守るかとい
   うことが現実社会の危機管理において最優先事項となって
   いる。本講演では、ネットワーク社会において「情報」を
   守る技術、いわゆる情報セキュリティ技術のみならず、そ
   の運用管理を含めて、危機管理の考え方について述べる。

ウイルス発生状況...今、何が?

2006年09月24日 13時03分14秒 | Weblog
物騒な世の中になっています。先日、タクシーの運転手が襲われて、行方不明になっていましたが、今日のニュースでの同様に関西で、タクシーが乗り捨てられていて運転手が行方不明と言うことでした。神戸大でも、学内で学生が強盗に合ったようですし... 一人一人が危機管理を意識しないといけないのです。昨日、立ち食いそば屋で、そばを一杯食べたのですが、その際、見知らぬ人(店員ではない)が、セルフサービスの水を持ってきてくれました。「どうぞ」と一言言われたのですが、ちょっと不安で口をつけられませんでした。まあ、怨まれているとは思えないのですが^^;

物騒な世の中といえば、ネットの中は、自己管理の世界で、そのものなのですが。ウイルス(コンピュータウイルス)の被害も相変わらず、本質的な対策が難しい状況です。現在のウイルス被害(蔓延)の状況がここで見れます。 我々もウイルス対策を目的として研究を行っているのですが、対象が ウイルス だけに、取り扱いに苦慮しています。 このような話題: テスト用ウイルス作成は倫理に反するか?もあります。

無線LAN、 そしてDS、ポケモン??

2006年09月23日 23時08分44秒 | Weblog
FONが、国内で成功するかしないか(欧米と同じ戦略では無理ではないかと...)は別として注目しています(されています)。空気のようにネットワークを使えるというのは理想的です。どこでもネットが使えるようにしたいのですが、現実には難しいようです。国内でもローミングが拡大していますが、料金的にまだまだです。

DSでポケモンのソフトが出るようで、Wi-Fi対応で対戦やチャットもできるようです。 ポケモンはさておいて、Wi-Fi機能を効果的に利用したソフト(コミュニケーションが主体でしょうけど)は出ないでしょうか...大人の脳トレーニングが受けているようですが、やはり本命はコミュニケーションでしょう。実は  良いアイデア を持っているのですが、誰か事業化しないでしょうか^^;

参考:

朝日新聞徳島版 森井教授のインターネット講座 第350回 「無線LANの応用(上)」
朝日新聞徳島版 森井教授のインターネット講座 第351回 「無線LANの応用(下)」

週刊新潮にコメント mixiについて

2006年09月20日 19時28分47秒 | Weblog
ここのところ、SNSについて投稿することが多いのですが、『週刊新潮』さんから取材が来て、コメントをしました。 『「ミクシィ」東大卒社長の怪しい経歴』(pp.138-140)という記事です。 内容は、これまでの、このブログで書いた内容に誓いのですが、要するに「安心であるからといって、安全とか限らないのだよ。 友達の友達は、必ずしも友達とは限らないよ。」ということです。

ただ、ここで 強調 しておきたいのは、 mixi に対して否定的では有りません。むしろ、肯定的です。さらに、この記事の内容ですが、mixiの社長にスポットを当てている部分もあるのですが、題目のほうが怪しくて 正確では有りません。空白の数年があるようなことを書いてますが、私が聞いたところでは、地道に苦労されていたと聞いています。ITだからといって、いつも脚光を浴びているわけではないのですから。

ちなみに、mixiの社長さんには、幼い時にお会いしたことがあります。彼は努力家ですし、非常に真面目です。記事にも書かれてますが、ある意味、面白がるような話はないでしょう。 この業界は結構大変なのですから。

SNSの危険性(2)!?

2006年09月17日 23時11分54秒 | Weblog
SNSの危険性 ということで、「安全」が保障されているわけではなく、逆に  「安心」感につけこまれる可能性がある と書きました。 こちらのほうのBLOGに書きました。

ヤフオクには、mixiに絞って、怪しいビジネスの勧誘も多く出品されています。mixiにならではの出品として、画像に有るように、「加入権」つまり、招待状を出品しています。

不思議なのは、画像のように、そこそこのお金を払ってまで 入ろうとするひとがいることです。  .... これ、本当に購入するのかなぁ ^^; 妖しい画像も貼ってますし... そこまでして入ろうとするには、何か企みが???

『エリス』と言えば

2006年09月16日 21時51分19秒 | Weblog
「第10番惑星」、不和の女神「エリス」と命名 IAU (朝日新聞) - goo ニュース

やっぱり同じことを連想する人はいるものです。  ... しかし、これは誰も買わないだろう^^;

余談ですが、『画像電子学会』の10年前の学会誌に、「私はだーれ」という論文(読み物)を掲載しました。若気の至り?です。



さらに余談が続くのですが、ストレイカー司令官役の Ed Bishop さん 、昨年の6月にお亡くなりになられていたのですね。最後の出演作品が Hiroshima(広島)というのも...

SNSの危険性?

2006年09月16日 21時32分07秒 | Weblog
朝日新聞に『SNSで情報収集、殺人依頼 22歳女を逮捕 アメリカ』という記事が掲載されてました。SNSは昨今、mixiの運営会社の上場もあって、話題ですが、 平和な世界 というわけではありません。中途半端に閉じた世界上の誹謗中傷もありますし、安心が危険を呼ぶ世界かもしれません。

こちらのBLOGのほうに思うところを書かせていただきました。

第350回、題目は...

2006年09月12日 01時10分50秒 | Weblog
やっと、今週の原稿(朝日新聞徳島版『森井教授のインターネット講座』)を先ほど書き上げました。担当の記者の方にメールでお送りしたところです。題目は内緒です。今回で第350回です。我ながら良く続いたということで、少し自分をほめてあげたい気分です。第1回は1996年7月で『あなたもいかがですか(上)』という題でした。10年以上書き続けているわけです。

アンチウイルスプログラムコンテスト?

2006年09月05日 21時21分28秒 | Weblog
約半年毎に、世の中で流通しているアンチウイルスソフトウェア、つまりウイルス対策ソフトの能力をテストしたランキングが発表されます。 日本で有名どころのソフトウェアは上位に見当たらず、マカフィが13位、ノートン(シマンテック)が22位、トレンドマイクロが27位となっています。

147184種のウイルスについてテストした結果だということですが、1位のKaspersky version 6.0.0.303 が99.62%のウイルスを検出したことになっています。対して、マカフィ、ノートン、トレンドマクロがそれぞれ、93.03%、83.10%、80.90%となっています。

どのように試験をしているのか概要は書かれていますが、厳密な条件がかかれていません。さらに検出するということは、どういうように定義しているのでしょうか? たとえば、妖しそうな?ソフトウェアをすべて検出すると言うならば、極端な話で、メールでの添付ファイルをすべて NO! というようなソフトウェアでは、検出率が100%近くになるでしょう。少し疑問が残るテストです。

まあ、評価と言うものは何でもそういうもので、条件(仮定)を厳密に決めなければ、結果は何とでも作り(?)出せるものです。

【追伸】 こちらに詳しい記事(日本語)がありました。