江戸時代の一般の人の移動手段としては、徒歩の
他には駕籠がありました。やがて明治時代になると
人力車が開発されます。駕籠かきは二人必要なのに
人力車は車夫が一人ですから、その分コストは低く
なりますので、人力車の利用は増えたことでしょう
ね。人力車が登場後に、駕籠かきの大部分は人力車
の車夫にはならなかったものと思います。
その後昭和時代になると、いわゆる円タク(当時
の東京市内:現在の都心 3区内)の運賃が一律 1円
だったそうです。この際にも多くの車夫が円タクの
運転手になることはあまりなく、多数の車夫が仕事
を失ったのでした。
それ以外にも、時代が変化するに従って、駕籠や
人力車を作っていた職人の仕事なども少なくなって
しまったのです。
世の中の進展の影響とは、このようなものなので
しょうね。
パソコンが出たときもソロバンや電卓に替わって
使用されましたので、同様なことが起こった筈です
が、経済拡大期だったため、社会的には何とか吸収
できました。
しかし、今回の生成AIの出現は、より多くの影響
を世にもたらすような気がします。
変革期には、人間側に”リ・スキリング”が必要で
企業側/社会側には”リ・エンジニアリング”による
構造改革が必要で、これらが同時になされることが
大事なのです。
今は、部門によっては人手不足が問題に成りつつ
あります。リ・エンジニアリングによって、新たな
職に携わるようにすれば、人手不足が解消できるの
ではないか。今の職種にこだわらずに、新たな職種
にトライする、これは”リ・プロフェッション”とも
名付けることができるかもしれません。
それだけに留まらずに、生成AIは人間活動のより
深い部分への影響が大きそうに思います。記憶力を
要求するような作業内容は、生成AIに任せる部分が
増えることになると思いますね。
果たして、今の人類は、この生成AIを巧みに使い
こなすことが出来るものなのでしょうかね?
他に、生成されたものが生成AIによるものなのか
どうかを見極める力もつけなくてはいけません。
当分は、境界線を見極めるための試行錯誤の期間
が続くものとは思いますがね。
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