ラスベガス旅行記2004年5月(観光・スパ・ショー編)


●ホテル(エクスカリバー)

★到着
 予約の段階で、通常部屋+10ドル/日のストリップビュールームにしていたので(ささやかな贅沢)、特に部屋のリクエストはしなかった。
 部屋は26階で、窓からはMGMグランド、トロピカーナ、マッカラン空港が見える。
以前、MGMグランドに泊まったときも「フル・マッカラン空港ビュー」の部屋だったが、飛行機の離発着の眺めは結構楽しく、中途半端なストリップサイドの景色より私は好きである。広さ、内装は他のストリップホテルと同様で快適な部屋。しかし、よく見るとスイッチがチャチかったり、うがい用のコップが使い捨てのものであったりと若干安っぽい。
それから、カーテンはどのホテルのも分厚くて昼の12時だろうと部屋の中は真っ暗になるが、ここのカーテンは少し薄くて短いのか朝になると部屋の中が少し明るくなる。
バスタブはなくシャワーブースだけだが、これは我々の希望通りなので何ら問題はない。

★プール
 プールに入るのは昨年7月のバリーズ以来。前回の7月は暑すぎて早朝にプールを体験した程度だったが、今回は、ほどほどの暑さだったので気持ちよくプールを楽しめた。
 ここのプールは、バリーズの四角いプールと比較すると、楕円のラインも使った見た目はリゾート風でなかなかいい。一番長いところで30メートルくらいあり泳ぐのにも利用できる。ただ、午前中はホテルの陰になって日が当たらないので、日に当たることを目的とする人は(おそらく)午後にしたほうがよいだろう。
 また、よく眺めたわけではないが、奥は子供用プールになっていてウォータースライダーも付いているが、深さは大人の腰近くはあったようだ。プールがあるので、夏のラスベガスは楽しみが増えて快適である。

●観光(ツアー)

★「デスバレー日帰りツアー」
 前回、ヨセミテ公園に行って、もう観るポイントはないなあと思っていたが、「デスバレー」がザイオン同様にお勧めとの情報を読み、日帰りツアーに参加した。
 8:00ホテル発。いつものとおりミニバンだと思っていたら意外にも25人乗りのミニバスである。しかも満席。新婚さんが4組といっていたのでパックツアーの一部を請け負ったグループと同席となったのかもしれない。
 高速を降りた後は、3回しか曲がらないといっていたが、真っ直ぐな道をひたすら進む。出発から2時間半くらいでデスバレー公園に到着。
 一番始めの観光ポイントは、「ゼブリスキーポイント」。デスバレーでは、スターウォーズシリーズなど多くの映画の撮影が行われたらしいが、確かに、このゼブリスキーポイントでは、「SF映画の主人公が不時着した白い惑星」といった風景が広がる。別世界にいるような雰囲気である。
 それから、真っ白な塩の大砂漠といった風景の「バッドウォーター」に行く。ここもこれまで見たことのない非日常的な景色。
 3ヶ所目は、当初予定の「アーティスツ・パレット」がミニバスだと道が狭くて入れないというので、別の岩場みたいなポイントに変更となった。これは残念というか、旅行会社は人数が多くて儲かっているのに、その分、参加者が割を食うというのはどうかなあと少し不満が残った。
 昼食後、最後に午前中に行ったポイントをピークの上から眺望する「ダンテスビュー」へ行く。素晴らしい眺めでPCの壁紙用の写真をたくさん撮影した。
 デスバレーの説明に何もない砂漠というようなことが書いてあるが、何もないことはない。素晴らしい景観を多く持つ本当に印象的な観光ポイントで大満足であった。
 なお、デスバレーは猛暑で有名だそうだが、今回は暑かったが我慢できる程度で(35~40度くらい?)、ラスベガスのアスファルトの上のほうが暑かった。
 17:00頃、ホテル帰着。

★「バレーオブファイアー半日ツアー」
 私は、岩の風景はもういいよという感じだったが、妻が「今度こそ最後なんでしょ、有名なところなら行っておきたい」というので午前中のツアーに参加した。
 バレーオブファイアーは車で1時間の場所にあるので、通常はレンタカーに乗って自力で行くのであろうが(ツアーも少ない)、我々は運転中に眠くならないように規則正しく生活してお酒を控える自信がないので、旅行会社の助けを借りることにした。
 このツアーの客は我々だけ。ガイドさんも過去10年間に3回しか引率したことがないと言っていた。

 ここは、真っ赤な色をした砂岩がいたるところに飛び出した砂漠で、奇妙な岩のポイントを巡る。岩はそれほど大きくないので登っていくこともできる。エレファントロック、ホワイトドーム、アーチなどそれぞれの岩もいいが、全体の景観がとてもすばらしい。例えるなら、熊本の草千里の西部劇版といった風景で、本当にドライブ向きである。実際にシーニック・ドライブなどという道もあって自分で運転したくなってしまった。あまり期待していなかったがとてもよかった。妻などは「これまでで一番よくなかった?」などと言っていた。

 ラスベガス周辺にはグランドキャニオン、モニュメントバレーをはじめとした世界有数の巨大観光スポットが複数あるので、それらと比較するとバレーオブファイアーなどはお勧め度は落ちてしまうのだろうが、見どころ満載の楽しい観光スポットだ。
ラスベガスには通常の基準からは抜群におもしろい観光地、大自然がまだまだあるのかもしれない。次回はフーバーダムか!?

●スパ

 MGMグランドの「ゼン・ストーン・マッサージ」とマンダレイベイの「マンゴー・パパイヤ・シュガー・グロウ」というトリートメントがお勧めのようだったので、この2つにしようかと思ったが、何かと便利な宿泊ホテルのスパも捨てがたかったので、初級編をエクスカリバーのスパとし、上級編をマンダレイベイのスパにした。

★「ロイヤル・トリートメント・スパ」(エクスカリバー)
 最近オープンした新しいスパ。プールの敷地内にある。どのコースにするか迷ったが、ツボを押してくれるのがいいだろうと予約の受付で「リフレクソロジー」をお願いすると手と足だけでボディはないけどいいかと聞かれる。そう言われるとボディもあるほうがいいような気がしてきて、ボディもあるマッサージは何になるかと聞くと「ディープ・ティッシュゥ」だろうというのでそれでお願いした。50分100ドル。午前中に行って、希望どおり当日の19:00が空いていたので私と妻の分を予約した。時間の30分前にSPAに来るように言われる。

 受付でルームチャージの手続きを済ませ、チップはどうやって渡せばいいかと聞くと、もしいただけるのであればこの袋に入れて直接本人に渡すか受付にお預けくださいと黄色いぽち袋が入っている束を示してくれる。ここのスパは、メンズ用の部屋とレディース用の部屋とは完全に分かれている(と言うのも以前体験したサイパンのスパはマッサージ前にリラックスする施設は男女共用だったため)。
 メンズ用の受付で書類を渡すと、ロッカーの鍵とサンダルを渡され、施設の説明をしてくれる。最後に5分前にこの部屋で待っているようにといわれ、フリータイム。
 ロッカーにバスローブがあるので真っ裸になってこれを着てジャグジールームに行く。誰もいないので、小プール風の泡風呂に入る。大浴場に入るのは本当にリラックスできて最高である。施設も新しいしこれは極楽だ。それから、サウナに入る。サウナは日本に比べると温度は低く設定されているので、ちょっと雰囲気は違うがこれも気持ちいい。サイパンのスパはマッサージ前の施設がとても利用できるような雰囲気になかったが、ここは施設を使えてリラックスでき、もうこれだけでも来てよかったという気になる。

 時間になって、待機部屋でレイカーズのプレイオフの試合をスパのスタッフ2人と見ていると、そのスタッフの一人が私の名を呼ぶのでちょっと驚いてしまった。この時点でマンダレイベイの予約も完了していて、マンダレイベイでは男性客は男性によるマッサージになるがいいかと確認を受けていたのだが、こちらでは何にも言われていなかったのでてっきり女性によるマッサージだと思っていたからだ。
 よろしくと30代?の白人男性に握手を求められて少しまごつきながら個室に入る。彼から、私はこれからちょっとの時間外すのでその間に、バスローブを脱いでこのシーツにうつ伏せになって、下半身にはバスタオルをかけておいてくれと言われる。
 「ディープ・ティッシュゥ」マッサージは、指圧が指先でオイルなしでやるのに対して、肘や腕を使ってオイルを塗りながらやるマッサージ。
 始めはオイルの感触が少し気持ち悪いが、慣れると気持ちよくなる。背中を中心に、顔以外の全身を掌、腕、肘を使ってマッサージしてくれる。途中で仰向けになり同様のマッサージが続き、時々ウトウトしていると50分が過ぎる。
 気持ちよかったが、正直言うと私には物足りなかった。好きなのは足裏、顔、頭の指圧風のマッサージなのでそもそもの手法が違っていたこともあったが、マッサージする男性も熟練というレベルではなかったようだ。それでも、トータルでは事前の施設利用がとても快適だったこともあり満足度は大きかった。チップは20ドル渡した。
 一方の妻は同じコースだったが、とてもよかったとのこと。聞いてみると、息を吸ったり吐いたり呼吸をさせながらマッサージしたり、丁寧に肩のマッサージをしてくれたりと私とはちょっとやり方が違っていたようだ。きめ細かなサービスができる熟練者が担当していたのだろう。施設利用の面では、ジャグジーは水着を着た中年女性が先に入っていたので、入らずにシャワーだけ利用したとのことだった。

★「スパ・マンダレイ」(マンダレイベイ)
 カジノフロアの一階下のプールに隣接しているスパ。私は比較してみようと「ディープ・ティッシュゥ」マッサージ、50分120ドルを予約。妻はトリートメントの「マンゴー・パパイヤ・シュガー・グロウ」、50分125ドルを予約した。

 30分前に到着し、支払い手続きを済ます。ここはクレジットカード払いでレシートを打ち出して持ち込むので、チップは最後に記入できる。なお、宿泊ホテルでないスパでのマッサージの利用は、てっきりスパ利用料(30ドル)+マッサージ料金だと思っていたのだが、スパ利用料はいらないようだ。これは予想外で助かった。

 メンズスパの受付で同じような手続きを済ます。このスパには受付脇のスペースに、ミネラルウォーター、各種ジュース、スターバックスのコーヒー2種、紅茶のティーバック、食べ物として果物(立派過ぎて誰も手をつけない?)、パウンドケーキ、ナッツ盛り合わせが置いてある。エクスカリバーは給水機だけだったのでえらい違いである。
 一番の違いは、ジャグジーの豪華さで、ローマ風高級銭湯(?)の趣である。ジェットバスとなっている浴槽が4つ、冷水が貯められている浴槽が1つと5つに区切られていて、その周りに寝転がるチェアが6つくらい置いてある。私はチェアでゆっくりしなかったが、いろんな雑誌も置いてあるので長居している人もいるようだ。
 白人、イタリア系、ギリシャ系(?)のでっぷり太っていかにも大金持ちそうな客も結構いてジロっと睨まれたりするので始めはビビってしまうがそれも始めだけである。
 2~3人浴槽に入っているが、水着を着ている人もいるし、ここに裸で入っていいのかなあと躊躇したが、まあいいやと思い、裸になってジェットバスに浸かった。後でだんだん分かってきたのだが、スパだけの利用者は水着を着ているが、マッサージを受ける人は裸のようである。隣接しているサウナも利用して大いにリラックスすることができた。

 待機部屋(飲み物、食事があるスペース)で待っていると、次々と担当者がやってくる。この時は3人が同時にサービスを受けていた。因みに、妻の女性スパでは6人くらいが同時だったそうだ(エクスカリバーは男性1人、女性1人)。

 私の担当者は、40代の落ち着きのある白人男性、一応初めてだというと、ディープ・ティッシュゥと指圧の違いを説明してくれた。
 個室に移動し、同様の指示があり裸になってシートにうつ伏せになりマッサージが始まる。背中のマッサージから始まるが、背骨、あばら骨、筋肉のつくりをよく承知しているような丁寧で、かつものすごく強いマッサージである。始めから、これはエクスカリバーと比べて全く技術、知識が違うことが分かる。このスパのコースには「SHIATSU」などもあるので、多くの手法を身に付けているのだろう。ツボがよく分かっている。ただ、圧しはかなり強いのだが好みなのでそのままやってもらった。
 圧しだけでなく、整体のようなサービスも受けて全身のマッサージを終わる。ふう、よかった。とても満足度の高いマッサージである。可能であれば他のマッサージも受けてみたい。レシートのチップ欄に25ドルと記入し、握手して個室から出る。力を入れたサービスを受けたので、結構、体中に疲れが溜まったような感じがあったので、しばらくシャワーは浴びないようにと言われたような気もしたが、ジェットバスで疲れをほぐしてから、スパを出た。
 ところが・・・その後、何か体が重いというか疲れが取れないなあと思っていると、その日の夜中、目が覚めて、背中、足の筋などに痛み、コリ、熱があり、ちょっと眠れなくなってしまった。やっと状況が分かったが、要するに、マッサージの圧しが強すぎて、どこか分からないが痛めてしまったのである。翌日(最終日)の夜にクラップスをして立っていると腰が辛くなって屈伸をしたりした。これは後に残るかもしれないなあと心配したが、大事には至らず、帰国したら直ったのでほっとした。
 これについては、担当者から強すぎたらそう言ってくれと言われていたので、我慢した私に非がある。考えてみたら、私の倍以上の厚さがある白人に対してもあの強さでやる筈である。ヤワな日本人の限界を超えた圧しだったのかもしれない。このようなことがあっても、このスパ、マッサージの印象を悪くするものではない。
 この施設、マッサージの技術とエクスカリバーとで差が20ドルしかないということは信じられない。1.5~2倍近い差があって妥当である。このスパは本当に素晴らしいと思う。

 妻のトリートメント「マンゴー・パパイヤ・シュガー・グロウ」であるが、マンゴーとパパイヤの香りがついた氷砂糖を細かくしたしたようなもので、背中から身体全体をスクラブされる。このザラザラとした感触がとても気持ちいい。部屋中が甘い香りに包まれるのでうっとりしてしまうそうである。
 一旦、シャワーで残った砂糖を洗い流した後に、オイルを丹念に体中に塗ってもらい終了。つるつるになったおかげで足のサイズも少し小さくなったような気がしたそうである。
願わくばお肌のツルツル感がもう少し持続してくれればよかったらしいが、ここラスベガスでは強烈な日光かクーラーの強烈な冷風を浴びるので、1~2時間すると元に戻ってしまったと言っていた。
 いずれにしても、初めてのトリートメントの体験だったが、マッサージとは違う満足感を得られたようである。

●ショー

 旅行の日程を決めるに当たっては、オーとミスティアの両方を観れるスケジュールにしたのだが、ミスティアのまとまった休演日に変更があり、ミスティアは観れなくなってしまった。我々としてはオーよりもミスティアをもう一度観たかったのであるが・・・残念。

★「ラ・フェム」(MGMグランド)
 ミスティアの替わりに何かショーを観たいけど主要なショーはだいたい観たし・・・探したところ、MGMグランドの「ラ・フェム」がパリのクレイジーホースのコピーだというので、それならトップレスショーでも面白いかもしれないと観ることにした。

 予約はしなかったので当日、窓口で購入。均一料金だがステージに近いほうからセクション1~3に分かれており、センターサイドのセクション3で観た。以前、パリで観た「クレイジーホース」は立ち見席だったが、ここは、1テーブルに4~6席、それが30テーブルくらいある。
 ショーは、女性のトップレスショーというより、きらめく光のショーで、ほとんど
いやらしさはない。女性のラインの美しさ、光のうつくしさ、音楽に合わせた艶かしくコミカルなショーが続きとても楽しめた。メインのショーと繋ぎのショーが交互にあり、繋ぎのショーがちょっと似通っているので、私は後半何度か寝てしまったが、妻はラスベガスではじめて一度も寝なかったショーとなったようだ。
 ここはミニシアターで、スケールの大きいジュビリーとは比較しにくいが、我々はこちらの方が面白かった。

★「オー」(ベラージオ)
 3ヵ月前の予約開始日からベラージオのサイトで席をチェック。事前のシミュレーションで、「102、104の前から4列目までの端席」→「104の後ろから3列目までの端席」→「202、204、(203)の後ろから2列目まで」→「LOGGIA」の順番で席が売り出されるプログラムと把握。頻繁にチェックして、予約開始から2日目くらいに目当ての「104の後ろから3列目の端席」(L18-21)をゲットした。
 気合を入れてせっかく手に入れたチケットだったが、両親キャンセルで私はどちらでもよかったが、妻がもう一度観たいというのでキャンセルはしなかった。ベラージオの窓口でチケットの受け取り。余った2枚は、聞いてみるとキャンセルOKとのことだったので払い戻しをしてもらった。

 前回は、キャンセル待ちをしたので、開始5分後くらいの入場だった。今回は、約10分前からのピエロも含めて初めて全てを観ることができた。今回も大いに楽しめたが、正直言って前回初めて観たときほどの感動はなかった。一度観ているのでそんなのは承知の上での観劇だったが、水関係、空間のド迫力の舞台装置の驚きがないと、演技そのものは大したレベルでないように思える。ピエロが笑えないのも苦痛である。やっぱり人間の躍動美のミスティアがよかったなあと思った次第である。
 オーがあまり面白くなかったなどと言うと、何を偉そうにと言われそうだが、妻も、前回は本当に感動したけど、今回は演技はそこまでしかしないの?と思えるシーンが結構あったと言っていた。


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