
Io non ho paura(2003)
ベストセラー「ぼくは怖くない」ニコロ アンマニーティ著の映画化。イタリア・スペイン・英国制作、脚本ニコロ アンマニーティ、ガブリエラ・サルバドーレ監督、大人の世界をのぞいてしまった内気な少年が主人公のサスペンス。サスペンスの緊張感と子供の目から見た世界のみずみずしさや不思議さを見事に調和させつつ、大人の世界に対する少年の恐れと成長を描いた、後味はとっても気分がいい映画でした。

夏の終わりの麦畑を少年はちゃりでどこまでも・・・
何処までも続く麦畑の中の廃屋の穴で9歳の少年ミケーレ(ジョゼッペ・クリスチアーニ)が見つけたのは、鎖に繋がれた愛らしい金髪の少年フィリッポ(マティア・デ・ピエッロ)。やせ細り目も開けられず、青白く幽霊のような少年は消えそうな声でミケーレに尋ねるのです。「君は天使なの?」ミケーレは少年の存在を秘密にします。そして時を同じくして村に現れた父親の友人という怖い男。この男と父親、村の男たちの交わす会話から、先日帰郷した父親が穴の中の少年に関わっているらしいことを彼は知ってしまいます。

イタリアの肝っ玉母さんアナ(アイタナ・サンチェス・ディジョン)とミケーレ(ジョゼッペ・クリスチアーニ)、妹。
南イタリアの、数軒しか家のないひなびた寒村で村に子供は5人。遊ぶって言っても自転車に乗って麦畑を突っ走るくらいで。(それはそれで楽しいみたいですが・・)この5人の子供たちがそれぞれ個性的で、とてもいいです。主人公の子は内気でお母さん子。そして穴の中の不思議な男の子フィリッポ、この子が非常に印象的です。暗い穴の中に閉じ込められ、「僕は死んだんだ、だからお母さんは迎えに来てくれないんだ」と呟く彼。過酷な状況の中、ミケーレと接するうちに子供らしい明るさを取り戻すところは泣けますわ・・・言い過ぎかも知れませんが、この映画はミケーレとフィリッポのキャスティングで80%成功したも同然。2人とも素晴らしいです。

ミケーレ(ジョゼッペ・クリスチアーニ)と少年フィリッポ(マティア・デ・ピエッロ)。

穴に閉じ込められたフィリッポ(マティア・デ・ピエッロ)。
一攫千金を狙う大人たちの醜い世界は内気なミケーレには理解できませんでしたが、ミケーレには善悪の区別はつきました。その悪事に大好きな父親が関係していることは誰にも相談できません。しかし、事態が最悪の展開を迎えそうになったとき、ミケーレは真夜中の麦畑を必死で子供用自転車を漕いであの少年を助けに向かいます。結局少年を救うことが出来たのかどうかはネタバレで面白くないので書きませんが、おおっ!と意外な展開で手に汗握ること確実です。最近いくつも子供が主人公の映画を見たのですが、この映画はその中でも印象に残る一本でした。傑作!
ベストセラー「ぼくは怖くない」ニコロ アンマニーティ著の映画化。イタリア・スペイン・英国制作、脚本ニコロ アンマニーティ、ガブリエラ・サルバドーレ監督、大人の世界をのぞいてしまった内気な少年が主人公のサスペンス。サスペンスの緊張感と子供の目から見た世界のみずみずしさや不思議さを見事に調和させつつ、大人の世界に対する少年の恐れと成長を描いた、後味はとっても気分がいい映画でした。

夏の終わりの麦畑を少年はちゃりでどこまでも・・・
何処までも続く麦畑の中の廃屋の穴で9歳の少年ミケーレ(ジョゼッペ・クリスチアーニ)が見つけたのは、鎖に繋がれた愛らしい金髪の少年フィリッポ(マティア・デ・ピエッロ)。やせ細り目も開けられず、青白く幽霊のような少年は消えそうな声でミケーレに尋ねるのです。「君は天使なの?」ミケーレは少年の存在を秘密にします。そして時を同じくして村に現れた父親の友人という怖い男。この男と父親、村の男たちの交わす会話から、先日帰郷した父親が穴の中の少年に関わっているらしいことを彼は知ってしまいます。

イタリアの肝っ玉母さんアナ(アイタナ・サンチェス・ディジョン)とミケーレ(ジョゼッペ・クリスチアーニ)、妹。
南イタリアの、数軒しか家のないひなびた寒村で村に子供は5人。遊ぶって言っても自転車に乗って麦畑を突っ走るくらいで。(それはそれで楽しいみたいですが・・)この5人の子供たちがそれぞれ個性的で、とてもいいです。主人公の子は内気でお母さん子。そして穴の中の不思議な男の子フィリッポ、この子が非常に印象的です。暗い穴の中に閉じ込められ、「僕は死んだんだ、だからお母さんは迎えに来てくれないんだ」と呟く彼。過酷な状況の中、ミケーレと接するうちに子供らしい明るさを取り戻すところは泣けますわ・・・言い過ぎかも知れませんが、この映画はミケーレとフィリッポのキャスティングで80%成功したも同然。2人とも素晴らしいです。

ミケーレ(ジョゼッペ・クリスチアーニ)と少年フィリッポ(マティア・デ・ピエッロ)。

穴に閉じ込められたフィリッポ(マティア・デ・ピエッロ)。
一攫千金を狙う大人たちの醜い世界は内気なミケーレには理解できませんでしたが、ミケーレには善悪の区別はつきました。その悪事に大好きな父親が関係していることは誰にも相談できません。しかし、事態が最悪の展開を迎えそうになったとき、ミケーレは真夜中の麦畑を必死で子供用自転車を漕いであの少年を助けに向かいます。結局少年を救うことが出来たのかどうかはネタバレで面白くないので書きませんが、おおっ!と意外な展開で手に汗握ること確実です。最近いくつも子供が主人公の映画を見たのですが、この映画はその中でも印象に残る一本でした。傑作!
例によって、内容をほとんど覚えてませんが(笑)
映画は観てるそばから忘れるので、何度でも楽しめるという…。
CMで煽られたほどサスペンス、サスペンスしてなかったような…
でも、閑散としながらも美しい村の風景と、
少年たちの無垢な心が染みてくる作品でした。
こんな所がイタリアにもあるんだぁというのが正直な感想。
近隣では、自転車で走り回って遊ぶ子供たちを
もうあまり見ませんからねぇ。
これBSでやってたんですが、意外にいい映画でした。サスペンスっていったって、どことなく間が抜けてますしね。子供に取っては大事件でしょうけど。子供の世界と「サスペンス」のバランスがよくとれていると思いました。
ラストを覚えていないって、なんだか分るような気がします。サスペンスなのにさわやかでちょっと心洗われるラストだからでしょうね。
比べてはいけないと思いますが「パンズラビリンス」みたいな強烈なラストは忘れられませんが。
>近隣では、自転車で走り回って遊ぶ子供たちを
>もうあまり見ませんからねぇ。
そうなんです。自転車で走る子供たちが新鮮でしたね・・・
ptdしゃまのレビューを読んで「これは観ないとなるまい」と思ったのでございます。
とっても素晴らしい作品を紹介してくれてありがとー。
ジョゼッペ・クリスチアーニよかったです。
あの伸びやかな肢体と、柔らかそうなほっぺや唇・・・。いろっぺーじゃないかー!
彼は将来有望株ですね。
どんなよか男になるのか楽しみです。
父親も母親も誘拐に加担したとは言え、家族のためだったと思うと辛いですね。
でもあんな天使のような息子がいるんだから、あんたら幸せものですよー。
なんだかパローレパロレパローレ♪という歌と(昔、流行ったね)、金色の麦畑がとっても印象に残りました。
まるでかつての私のような時間にコメントいただきまして。夜更かしですか?夜中のテレビ映画とかみてると私もこんな時間になっちゃうことがあります。
ご覧になりましたか。なかなか後味さわやかな秀作ではありませんか?ああ家族愛(涙)で終わるところ、イタリア映画らしいですね。
>ジョゼッペ・クリスチアーニよかったです。
目力ありましたね。大人しそうですが、勇気のある少年を演じてましたね。どんな美青年になるんでしょうか。ガキ大将っぽい男の子も子供なのに男前でしたね。
>パローレパロレパローレ♪という歌
あれ耳に残ります。