ORGANIC STONE

私達は地球を構成する生命を持った石に過ぎないのですから。

ストーメア爆弾炸裂:グリム・ブラザーズ(2005)

2006-10-12 19:47:35 | 映画:SF&ファンタジー
Brothers Grimm(2005)

この映画の私的お気に入りポイント
1.相変わらずの紙芝居的不条理世界、ストーリーはむちゃくちゃなのに、小道具やクリーチャーはしっかり作り込んでいる。
2.旬の有名どころ俳優を贅沢に使用。素材を生かした適役適所。鏡の女王役モニカ・ベルッチは料理のてっぺんに飾られた金箔。
3.ギリアム御得意の童話的中世妖怪変化物語。「昔むかしあるところに・・・」で始まって、訳のわからない展開になるってやつ。
4.ストーメアのエグい役どころが、全体の隠し味。ズラと変なイタリア訛りと変態っぽさがエキゾチックなスパイス級。この癖のある味がダメな人は、お腹壊します。

←鏡の女王役モニカ・ベルッチ。綺麗ですね〜〜この人妖怪ですよ〜〜。
←グリム兄弟、マット・デイモン(右)とヒース・レジャー(左)。おおボケ弟役ヒースの眼鏡のずれ具合がなんとも・・・

待ちに待ったテリー・ギリアム監督ですから期待度500%位で見ましたが、それでも満足してしまったのはストーメアのあっぱれな悪役ぶりとギリアム・ワールド健在&満載だから。童話とは本当はホラーだったのよね、と思わせるギリアムワールド。「赤頭巾ちゃん」や「ヘンデルとグレーテル」も出てきます。モンティ・パイソンでも「昔々あるところに赤ちゃんがいました・・・この赤ちゃんは実は、何でも食べるのです・・」とか言って大人を丸呑みする赤ちゃんのアニメ作ってましたね、この人。この映画でも、基本は変わりません。

←素敵な馬車の前に立つグリム兄弟とお目付役カバルディ(ピーター・ストーメア)。

ストーリーはといいますと、その昔、ドイツにヨーロッパにグリム兄弟(マット・デイモンとヒース・レジャー)という有名な妖怪退治兄弟がおりました。この兄弟いろいろ問題を起してまして、罰として領主(ジョナサン・プライス)にある村で起こっている子供誘拐事件を解決する様命じられます。お目付役にイタリア人のカバルディ(ピーター・ストーメア)。現場の森には、魔物が住んでいて、謎の美人ハンターを案内人に、妖怪退治をフリだけ試みる兄弟。ところが・・・

「ドグマ」では天然系弟役天使も似合っていたマットは、この映画ではリアリストの兄、ウィル。もともとなんだか頼りないイメージのヒースは、そのまんま世間知らずの弟のジャコブ。この兄弟は幼いころ、夢見がちな弟ジャコブが病気の妹の薬代を、だまされて「魔法の豆」と交換してしまったという事件をいまだ引きずっております。今回も女性をめぐって兄弟の確執が発生しますが、ボケキャラヒースがかなう訳ないです、あの頭脳明晰マット・デイモンに(涙)。何事も計算してます風、現実的な兄と天然系学者肌の弟。そりゃ弟の方が可愛いです。私はこのヒース・レジャーのボケ弟キャラ、応援したのですがね。あの結末でいいのかな・・・

なぞの狩人、アンジェリカ(リナ・ヘディ)は無愛想で野性的な美人。昔のケイト・ブッシュを思いだしましたよ?(ロビン・フッドの格好してたビデオありましたよね?)つまり強烈、ってことです。アンジェリカはグリム兄弟より強くて、「未来世紀ブラジル」のヒロインに近い役割です。この彼女とカバルディの絡みが気持ち悪可愛いのですわ・・・ストーメア様変態度100%で、ファンにはたまりません。(ファンじゃない人も爆笑?)カバルディ、もちろん最後には見せ場も用意されています。爆弾男と呼ばせてもらいましょう。それも決してハイテク爆弾ではなく、昔なつかし導火線+発破TNTの趣きをもつピーター・ストーメア魅力爆発の映画です。

←アンジェリカ(リナ・ヘディ)、かえるにキスしたりして可愛いです。
←ストーメア様、銀の2丁拳銃。かっこええでえすね〜(笑)手前にピント合って無いけど?
←わざとらしい前髪がすてきなストーメア様に捕まって、首根っこ掴まれる2人。

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