毛唐もすなるブログといふものを

日本男児もしてみむとてするなり

ダミー

2005-03-16 00:00:00 | 人権擁護法案
自民党法務部会の【人権擁護法案】に反対する議員が切り崩しにあっているようです。さすが手練手管脅し透かし何でもありの性技もとい政技のデパート野中=古賀ライン。安穏としたいられません。というわけで敵の戦略を想定することにします。すなわち、連中がどのような道筋で【人権擁護法案】を通そうとしているのかを考えてみようということです。

この法案の目的は【圧力団体が個人を監視する社会をつくる】点にあることは前に書きました。野中=古賀ライン&その背後の圧力団体にしてみれば、それが国民に広く知れれたらお終いですから、国民の関心が他の点に向かうように偽装をしているわけです。またこういった偽装はこの法案を国会で通すために役に立ちます。どういうことか。

連中にしたところでこの法案がすんなり自民党部会や法務委員会で通るとは考えてなかったでしょうから、最初の言い値は高く設定しているはずです。つまり値を吹っかけておいて自分らの設定したラインを限度に徐々に値を下げていき、さも自分達が妥協したかのように装うのです。量販店のセールとかで定価を書き換えて大幅値引きしたかの如く装うのと同じ手口です。こういうことをすると公正取引委員会から注意されるわけですが、このケースは公正取引委員会の管轄外なので、そういったインチキ商売をする連中に騙されないよう自己防衛しなければなりません。では、どの条項で偽装し値段を吊り上げたのか。言うまでもなく【国籍条項】【メディア条項】の二つです。他にも細々あるかもしれませんが大雑把にはこの二点だと考えていいと思います。

【国籍条項】については《拉致問題》に絡めて世間の関心を引くための偽装でしょう。つまり拉致問題解決にとっての障碍はあたかもこの【国籍条項】だけだとの印象を、世間一般に植え付けようとしたのではないかということです。そうした上で【国籍条項】を引っ込める(国籍条項を入れる)。そうやって世論を煙に巻くという手です。

本法案の真の狙いは【圧力団体が個人を監視する社会をつくる】ことですが、圧力団体の代表格CBSの中で外国籍はCのみです。そしてCには帰化により日本国籍を取得した(隠れ)構成員や日本人の支援者などがいますから、【国籍条項】を入れられたところでCは痛くも痒くもないはずです。ましてやBやSなどは全然痛くありません。そう考えると【国籍条項】は当初から妥協を装うために入れられていた可能性が高いということになります。

そう考えると政府統一見解~公権力の行使にかかる公務員は日本国籍を有する者に限る~と整合しないこの法案のからくりが見えてきます。つまり当初から削除する予定だったのではないかということです。世間に対してこの法案の欠陥が【国籍条項】だと思わせ、それに世間の関心を集中させ、そのうえで削除する。削除によって軟化した世論の中反対派議員を切り崩し一気に成立を図る。そんなところでしょう。

しかしこの条項を削除することでこの法案に賛成する議員がいるのにはがっかりです。石破茂、お前のことだよ。防衛庁での仕事を見聞きしてお前には期待していたのにがっかりだ。どういうしがらみがあるのか知らんが、お前も所詮橋本派だったってことかねぇ。俺は悲しいぞ。親父さんたちも草葉の陰で号泣だ。

【メディア条項】は前回(平成14年)の時の焦点になりましたから、世間一般の関心を集めるのにもってこいの素材ということになります。案の定、アサヒをはじめとする大手マスメディアも民主党をはじめとする野党(共産党を除く)もこの【メディア条項】ばかりを言い立てています。そのせいで、本法案の最大の問題点が依然としてこの【メディア条項】だと勘違いしている人が大勢いるのです。本法案の真の狙いを偽装し値段を吊り上げるのに大手マスメディアや野党が手を貸していると言っても過言ではないでしょう。

【メディア条項】についてはこの法案のメインターゲットが【個人の情報発信者】であることからすれば削除する可能性もなくはありません。しかし、わたしは完全に削除するとは思いません。理由は、圧力団体Sが特にこの【メディア条項】にご執心だからです。また、【国会議員に対する飴玉】としても欠かせませんから。ですから、この条項の内容については更なる妥協をするにしても、《当面凍結》で押し切るのではないでしょうか。

それにしても、今回の人権擁護法案に対する大半の大手マスメディアの態度には大半のマスメディアの態度には呆れます。これほどの問題点を抱えているのにほとんど報道しないとはどういう了見なのでしょうか。前回はあれほど報道していたのに。やはり圧力団体が裏で蠢いているということなんでしょう。圧力団体に屈して国民の知る権利に応えないマスメディアなどクソ喰らえだ。しかしその昔【社会党と反対のことを言っていればまず間違いない】という格言?がありましたが今も【アサヒと反対のことを言っていればまず間違いない】という格言は生きているのでしょうね。

仮にこの法案が不幸にも通過してしまった場合どうなるか。野中=古賀ラインが次に打つ手は容易に推測できます。
まず【メディア条項】については折に触れ凍結解除に向けて動きをするでしょう。本条項の凍結という文言は、それだけでマスメディアに対する格好の威嚇、統制の武器となりますから、それを錆びつかせないように議員連中はその手入れを怠らないはずだからです。また、圧力団体Sが国政のキャスティング・ボートを握り続ける限り凍結解除の動きが収まることはあり得ないのです。

つぎに【国籍条項】についてですが、この法案が通った場合、いずれ国籍条項削除の動きがでるでしょう。その時、国籍条項削除に反対するだけで差別として様々な嫌がらせを圧力団体の意を受けた人権擁護委員等がやる可能性が高いわたしは思います。そして、永住外国人の公務就任権を拡大する運動を強化し、それに反対する人に対しても人権擁護委員等が嫌がらせを行うのではないでしょうか。そうして反対派を黙らせ、頃合を見計らって【国籍条項】撤廃に動く。こんなところでしょう。分かりやすい絵です。なのにこの筋書き止める手が一見ないような状況です。

この状況を打開する国士はおらんのか?と他人頼みもみっともないのでこれから自民党の議員や県連に電話してみようと思います。