放射性廃棄物

2016-10-09 09:39:28 | 日記
法的規制の対象となる一定レベル以上の放射性物質を含む廃棄物。日本では90%が原子力発電所と核燃料処理施設から、残り10%が医療施設・研究所などから排出される。
処理・処分の基本的な考え方は、隔離・遮断・減衰で、放射能レベルに応じて具体的に規定。
原子炉で生成する放射性物質は、ほとんどが高レベル放射性廃棄物となる。使用済み核燃料は適正処理を行い、地下数100メートルの安定地盤に埋設。しかし安全なレベルに減衰するまでの期間は甚大で、その間、安定的に封じ込めておけるかなど安全性に関わる議論が絶えない。
放射性物質が付着した作業着や器具類等の低レベル廃棄物は、焼却などにより減容化されるが、発生量が多い。
放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(1957)や特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(2000)など、廃棄物処理法(1970)とは異なる法律により規定される。

バラスト水

2016-10-09 09:36:34 | 日記
荷物を積載していない船を安定させるために積み込む海水のこと。荷物を降ろした時に積み込まれ、到着した港で荷を積む際に捨てられる。国際海事機構(IMO)によると、世界で年間約百億トンのバラスト水が移動している。バラスト水に含まれている生物が本来の生息地でない環境中に拡散することにより、世界各地で移入生物(外来種)の貝や魚、海藻類が繁殖して問題になっている。生態系撹乱のほか、養殖魚類への害、細菌のまん延や有害プランクトンによる貝毒の発生など人の健康への危険性も指摘されている。このため、バラスト水が不要な新たな船舶やバラスト水中の生物処理技術の開発、バラスト水規制への国際的な取り組みを求める声が高まり、2004年2月には「船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約」(バラスト水規制条約)が採択された。

メタンハイドレート

2016-10-09 09:33:52 | 日記
海底に沈殿しているシャーベット状のメタンガスと水の化合物のこと。低温高圧の条件下で、水分子の結晶構造の中にメタン分子が取り込まれたもので、化学式はCH4・5.75H2O。海底に降り積もったマリンスノー(生物の死骸等)から分解してできたメタンが、水分子に取り囲まれたもので、1m3のメタンハイドレートを分解すると、水0.8m3とメタンガス約172m3(大気圧下、0℃)が得られる。
試算によると国内で、7.4兆m3が埋蔵されている。これは、1999年度国内の天然ガス消費量の約100年分に相当し、次世代のエネルギー源として期待が大きいが、メタンハイドレートの持つ潜在的なエネルギーより地表まで運搬するエネルギーのほうが現時点ではるかに大きいなど実用化には程遠いうえ、温暖化という観点からは重大な危険性をはらんでいる。
およそ8千年前ノルウエー沖でメタンハイドレート崩壊によるメタンの大量噴射が起こった。 その量は、メタン埋蔵量の3%に当たる3,500億トンにのぼると見られ、噴出口の痕跡が海底に1千キロメートルに渡って広がっており、百以上のクレーターが散在している。現在沈殿していると見込まれている量が大気中に噴出すると、平均気温が10年間で4度も上昇するという。メタンハイドレートの崩壊は地球環境に限りない影響をもたらす恐れがある。現在進行中の地球温暖化がメタンハイドレートの崩壊を招くとすれば、更なる温暖化が加速され、人類は滅亡の淵に追い込まれかねないとの見方もある。