きょう(8月5日)は朗読劇「この子たちの夏 1945?ヒロシマ ナガサキ」の本番だった。
朝の9時に中川文化小劇場に集合。裏の駐車場側から機材や何かを運ぶ大きなエレベーターでホールに上がる。朝だというのに、まだ朝だというのに、いったい何なんだこの暑さは。
午前中に最後のリハーサル。木蔭のような照明が使われるシーンがとてもきれいだ。ステージの上にいるとよくわからないのだが、客席から見るとどんな感じなのだろう。
朝ご飯はヨーグルトとりんご酢のドリンクだけだったので、途中でお腹が鳴って困った。まったくどういうのんきなお腹なのだ、こいつは。緊張感はどーした、緊張感は。
お赤飯と混ぜご飯と白いご飯の入った美味しいお弁当でお昼をすませ、その後は写真撮影。各シーンごとに写真を撮ってもらう。通しでやっていかないと立ち位置がよくわからないのが情けない。台本にちゃんと書いてあるのだが、一瞬うろたえたりする。
もうすぐ開演。想像していたよりたくさんお客さんが入っておられるようだ。当日券も予定の倍以上出ているらしい。確か450人くらいは入れる会場なのだが、いったいどれくらい来て下さっているのだろう。
少し緊張しているような気もするけれど、それよりも実は眠い。朝の早くから(午前4時半と5時半)電話の音で目が覚めてしまい、結局4時間も寝ていないのだ。ああ、頭がぼーっとするなあ。
開演前のアナウンスが入りついに本番。客席は最後の挨拶の時まで見ないことにする。始まってしまえば眠いのは忘れる。それにしても今頃家にはインターネットで注文したLサイズのチャイナノットのついたトップスが届いていたりするのであろう。本番用に買ったチャイナノットのついたモスグリーンのこのトップスは若干きついのだ。何しろ久々に着る女物のMサイズ。男物と勘違いして注文したのだよな、私は。まあ、これから痩せるからいいのだが。(本当だろうな)
出番になり椅子から立ち上がりステージの前の方に進む。暗い海のような客席に向かって最初の声を放つ。大丈夫。私の声が暗い客席の上をずっと滑るように広がっていく。しんとしている。深い海の底のよう。私のはるか上の方から、私以外の何かが光のように入り込んでくる。私の身体を使って私以外の何かが言葉を放つ感覚。委ねる。とても気持ちがいい。朗読する時にいつでもこうなるとは限らないのだけれど、こうなったら私はもう何もしなくていいのだ。
ステージの上を彩る美しい木漏れ日。水のような光。火のような光。それが美しければ美しいほど悲しみが強くなる。
私が一番好きなシーン。死んでしまったわが子に、あなたはどこで死んだのと呼びかける。この台本のこの部分を最初読んだときにボロボロに泣いてしまった。でも朗読者が泣いてはいけない。泣くのは朗読を聞く観客なのだと演出のなかとしお先生が言っておられた。何度も繰り返し台本を読む。ほとんど暗唱出来るくらい読む。泣かずに読めるようになる。
自分以外の出演者の声も自分自身の声もいつもよりしっかりと聞こえてくる。客席にもちゃんと言葉が届いているだろうか。
最後の挨拶。最初に決めたとおり客席を眺める。大柄な友人の姿が目に入る。ありがとう。
ロビーに出てお客様のお見送りをする。朗読関係の人たちが何人も来てくれていたのに驚く。バイト先の図書館の利用者の方にも「よかったよ」「よく出来ました」とほめてもらう。可愛い花束をもらったり写真を撮ってもらったり、もっと話をしたかったけれど、私は後片付けやら反省会やら打ち上げやらがあるのでそこで別れる。後で聞いた話では、今年の3月までやっていた絵と工作の教室の生徒だった子のお母さんも来て下さっていたらしい。皆様、本当に本当にありがとうございます。
後片付けや楽屋での反省会の後、かくれ肴酎房ぴーこっくという本当に隠れ家みたいな居酒屋にて打ち上げ。おしゃべりポテトというのが美味しかった。今、グルメウォーカーのサイトを見たら、「たません」もあったらしい。食べたかったな。
そこで音響の武田さんという方から電車男ならぬ「奈良漬男」の話を聞いた。何でもお友だちと一緒に地下街を歩いていたところ、前を歩いていたおじさんが突如漬物屋の店頭の奈良漬の入った樽に手を突っ込み、むんずと奈良漬をつかむとそのまんまポケットにねじ込み立ち去ったというのだ。いったいどういうことなのだ、これは。一種のパフォーマンスか? それとも単なる奈良漬フェチ?(あるのか、そんなの)しかしポケットの中には酒かすにまみれた奈良漬がねじ込まれているわけで、それでそのへんを歩き回って平気なのか? 匂い、すごいぞ、それは。それともポケットが密封ケース仕様になっているのか。地下街で突如、奈良漬の禁断症状に襲われたのであろうか? ううむ、謎だ。
電車男なんてもうすっかり過去の話になってしまった。すでに「奈良漬男」の時代なのだよ、皆さん。名古屋のみならず全国規模での「奈良漬男」情報をお待ちしています。地下鉄の中で奈良漬の匂いがしたら要注意だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_please.gif)
朝の9時に中川文化小劇場に集合。裏の駐車場側から機材や何かを運ぶ大きなエレベーターでホールに上がる。朝だというのに、まだ朝だというのに、いったい何なんだこの暑さは。
午前中に最後のリハーサル。木蔭のような照明が使われるシーンがとてもきれいだ。ステージの上にいるとよくわからないのだが、客席から見るとどんな感じなのだろう。
朝ご飯はヨーグルトとりんご酢のドリンクだけだったので、途中でお腹が鳴って困った。まったくどういうのんきなお腹なのだ、こいつは。緊張感はどーした、緊張感は。
お赤飯と混ぜご飯と白いご飯の入った美味しいお弁当でお昼をすませ、その後は写真撮影。各シーンごとに写真を撮ってもらう。通しでやっていかないと立ち位置がよくわからないのが情けない。台本にちゃんと書いてあるのだが、一瞬うろたえたりする。
もうすぐ開演。想像していたよりたくさんお客さんが入っておられるようだ。当日券も予定の倍以上出ているらしい。確か450人くらいは入れる会場なのだが、いったいどれくらい来て下さっているのだろう。
少し緊張しているような気もするけれど、それよりも実は眠い。朝の早くから(午前4時半と5時半)電話の音で目が覚めてしまい、結局4時間も寝ていないのだ。ああ、頭がぼーっとするなあ。
開演前のアナウンスが入りついに本番。客席は最後の挨拶の時まで見ないことにする。始まってしまえば眠いのは忘れる。それにしても今頃家にはインターネットで注文したLサイズのチャイナノットのついたトップスが届いていたりするのであろう。本番用に買ったチャイナノットのついたモスグリーンのこのトップスは若干きついのだ。何しろ久々に着る女物のMサイズ。男物と勘違いして注文したのだよな、私は。まあ、これから痩せるからいいのだが。(本当だろうな)
出番になり椅子から立ち上がりステージの前の方に進む。暗い海のような客席に向かって最初の声を放つ。大丈夫。私の声が暗い客席の上をずっと滑るように広がっていく。しんとしている。深い海の底のよう。私のはるか上の方から、私以外の何かが光のように入り込んでくる。私の身体を使って私以外の何かが言葉を放つ感覚。委ねる。とても気持ちがいい。朗読する時にいつでもこうなるとは限らないのだけれど、こうなったら私はもう何もしなくていいのだ。
ステージの上を彩る美しい木漏れ日。水のような光。火のような光。それが美しければ美しいほど悲しみが強くなる。
私が一番好きなシーン。死んでしまったわが子に、あなたはどこで死んだのと呼びかける。この台本のこの部分を最初読んだときにボロボロに泣いてしまった。でも朗読者が泣いてはいけない。泣くのは朗読を聞く観客なのだと演出のなかとしお先生が言っておられた。何度も繰り返し台本を読む。ほとんど暗唱出来るくらい読む。泣かずに読めるようになる。
自分以外の出演者の声も自分自身の声もいつもよりしっかりと聞こえてくる。客席にもちゃんと言葉が届いているだろうか。
最後の挨拶。最初に決めたとおり客席を眺める。大柄な友人の姿が目に入る。ありがとう。
ロビーに出てお客様のお見送りをする。朗読関係の人たちが何人も来てくれていたのに驚く。バイト先の図書館の利用者の方にも「よかったよ」「よく出来ました」とほめてもらう。可愛い花束をもらったり写真を撮ってもらったり、もっと話をしたかったけれど、私は後片付けやら反省会やら打ち上げやらがあるのでそこで別れる。後で聞いた話では、今年の3月までやっていた絵と工作の教室の生徒だった子のお母さんも来て下さっていたらしい。皆様、本当に本当にありがとうございます。
後片付けや楽屋での反省会の後、かくれ肴酎房ぴーこっくという本当に隠れ家みたいな居酒屋にて打ち上げ。おしゃべりポテトというのが美味しかった。今、グルメウォーカーのサイトを見たら、「たません」もあったらしい。食べたかったな。
そこで音響の武田さんという方から電車男ならぬ「奈良漬男」の話を聞いた。何でもお友だちと一緒に地下街を歩いていたところ、前を歩いていたおじさんが突如漬物屋の店頭の奈良漬の入った樽に手を突っ込み、むんずと奈良漬をつかむとそのまんまポケットにねじ込み立ち去ったというのだ。いったいどういうことなのだ、これは。一種のパフォーマンスか? それとも単なる奈良漬フェチ?(あるのか、そんなの)しかしポケットの中には酒かすにまみれた奈良漬がねじ込まれているわけで、それでそのへんを歩き回って平気なのか? 匂い、すごいぞ、それは。それともポケットが密封ケース仕様になっているのか。地下街で突如、奈良漬の禁断症状に襲われたのであろうか? ううむ、謎だ。
電車男なんてもうすっかり過去の話になってしまった。すでに「奈良漬男」の時代なのだよ、皆さん。名古屋のみならず全国規模での「奈良漬男」情報をお待ちしています。地下鉄の中で奈良漬の匂いがしたら要注意だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_please.gif)
ちびっこたちも会場に結構いましたけど静かに聴き入ってましたから、きっと届いてますよ☆
しばらくゆっくりできるといいですね♪
「この子たちの夏」の朗読劇、聞きたかった! でも日記を拝読して、観客席に林本さんの涼やかな声がしみわたって、広がっていく感じがわかりました。
泣かないで読むことの難しさ、感情をおさえ、おさえた感情が、観客に届く。朗読の良さは、そんなところにもあるのだと思います。
そして、何よりも、「この子たちの夏」の再現が胸を打つのだと思います。
日記、読ませていただいて良かった。
なんか、いい感じで進んだみたいで、何より^^
小さいお子さんもおられたのに、とても静かに聞いて
くださってありがたかったです。
きょうはまだダラダラしていますが、これから家事を
やっつけます。
☆カタバミさんへ
日記を書きかけたのは5日だったのですが、書いてい
るうちに6日になってしまっていたのですね。失礼し
ました。
チラシをお渡ししていなかったようで申し訳ありませ
ん。
きちんと演出をしてもらったことはなかったので、い
い経験になりました。同じ台本をプロの方が演じられ
る舞台も見る機会があったので、演出や効果の違いで
作品がどれだけ変化するかもわかり、とても面白かっ
たです。
☆明さんへ
終わった終わった~という感じです。
しばらくは家事とアートセラピーとカウンセリングに
専念することになるかも。さあ今から家事だ家事だ。
気持ちよく出来た様で良かったですね。
是非東京公演を~♪
暑い日々が続いているので、少しでもゆっくり休んで下さいね。
あらためて、自分は1人で活動するタイプなのだと
確信しました。東京公演など、とんでもございません。
というか、この時期、あっちこっちでこの同じ台本
を使っての自主公演が行われているはず。
それにしても暑い。台風はどうなるのかなあ。あ、
ぽえめるのイラストを描かないと。