
以前から、私が寝起きしているけんこう会館では、コオロギがピョンピョンしヤモリが這い回りダンゴムシやらオオゴキブリ(家の中を高速移動している目つきの悪いやつではなく、朽木の中とかにいるやつ)っぽいやつやらにも遭遇していたのだが、住宅の台所で夕飯のしたくをしていたら、この方がピュンピュンしておられた。誰や、君は。
玄関には補虫網が置いてあるのだが、目の前にたまたまキッチンポリ袋があったので、それでエイヤッと捕獲。普通ならゆっくり観察して写真もたくさん撮るのだが、親がご飯を待っているので、そうもしていられない。玄関の外でポリ袋をパタパタして放した。でもまあ、虫程度ならどっからでも入れるのよ、この家は。
そう言えば、きょうの昼前、けんこう会館には別の侵入者があった。
雨が少しぱらついたりしていたが、まったく歩かないと親の筋力が弱る一方なので、せめてすぐ裏のいこいの杜までくらいは歩いた方がいい。驚異の400円のまかない定食を食べに行かないとなと思い、けんこう会館から住宅の方に行こうとしていて、ふと置きっ放しになっているキャリーケースに目をやった。
天井の明かりはもう消した後。外は曇っていたので、レースのカーテン越しの光だけでは部屋の中は薄暗い。キャリーケースの上にのせてある保冷バッグのところに、なんかきれいな模様の紐がある。こんな紐あったっけ?
と思ったら、紐がゆらゆらと動いた。違う違う違う。慌てて明かりをつけて、キャリーケースをずらす。紐がキャリーケースの横に置いてある石油ファンヒーターの下にスルスルと姿を消す。
急いで住宅の方に持って行っていた携帯用の補虫網を持ってきた。けんこう会館にたどり着くまでに歩きながら組み立てる。石油ファンヒーターをずらすと紐がスルスルと逃げた。補虫網で追ってなんとかけんこう会館の玄関に誘導。と、玄関扉(引き戸)の下に紐が身を隠した。それを補虫網でつつきながら玄関の鍵を開けて、なんとか玄関の外へ。
きれいな色だ。ぴんと伸ばせば30センチメートルくらいはあるのかな。たぶんまだお子さんのヤマカガシだ。補虫網をかぶせてもスルスルと逃げる。写真撮らせてよ、写真。エプロンのポケットからiPhoneを取り出しつつ、補虫網で追いかける。
けんこう会館前の階段下のヤブランの茂みの中に、確かに入っていった。間違いなくこの目で見た。だのに、だのにだ。どんなに探しても、まるで瞬間移動したかのように、もうどこにもいなかった。くそぅ。1枚でいいから、写真撮らせてほしかった。
で、もう今は夜なのだが、ふと大学生の時のことを思い出した。当時、女子寮みたいなところにいたのだが、私の部屋は二階で外階段はなく、建物の玄関から入って食堂の前の階段を上ってくるしかなかった。その私の部屋のドアの内側に置いてあったバケツの中に、ある日突然小さなネズミが住みついた。
何度もバケツごと玄関の外に連れて行き、外に放したのだが、いつのまにかまた戻ってきている。なんでや。最後はかなり遠くに放して、ドアの下の隙間にバスタオルだったか新聞紙だったか、何かを詰めて入れないようにしたのだよなぁ。
で、あのヤマカガシベビーだが、私のキャリーケースをめっちゃ気に入ってたりしないだろうか。けんこう会館の玄関扉の下に何か詰めた方がいいのだろうか。もうさっきから、足もとのコードとかがヘビっぽく見えてしょうがないのだよなぁ。やれやれ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます