愛媛県松山市のおでん屋さんから手に入れたピンバッジです。
穏やかながら凛とした気品漂う食中酒、石鎚酒造のスタンダード純米吟醸・緑ラベル「石鎚」をデザインしたピンバッジです。
愛媛県西条市の石鎚酒造は、創業1920年(大正9年)で2020年に100周年となるので、記念して作られたものだと思うのですが・・・。
石鎚酒造の酒造りは「食中に活きる酒造り」。純米酒、純米吟醸酒を中心に、三杯目からうまくなる酒を目指しているそうで、1999年(平成11年)杜氏制を廃止し、依頼20年以上を蔵元家族中心で酒造りをしているそうです。
また、愛媛県西条市は、古くから名水の町として呼び声高く、「うちぬき」と呼ばれる地下水の自噴井があり、出来上がった酒にみられる、澄んだ香りに、すっきりとした口当たり、ビロードのような柔らかさは、蔵内にある井戸から湧き出る清冽な超軟水の仕込み水に由来するものと考えられています。
「石鎚」の名は、もちろん愛媛県の西条市と久万高原町の境、四国山地の西部に位置する西日本の最高峰標高1982mの「石鎚山」から来ていますが、その名が登場した最も古い文献は、日本最古の説話集『日本霊異記』で、「ソノ山ニ石鎚ノ神有リテ名也。ソノ山高クサガシクシテ凡夫は登リ到ルコト得ズ。タダ浄行ノ人ノミ登リ到リテ居住スベシ」とあります。
石鎚山は、修験の山として飛鳥時代の685年に役小角によって開山されたと伝えられ、「石鎚の神」が宿る山、日本七霊山の一つとして、全国に聞こえるようになりました。また、石鎚山の大天狗・石鎚山法起坊は、石鎚山真言宗総本山の極楽寺の『石鎚山法起坊大天狗ご縁起』に役小角であると言われていています。
役小角は、『続日本紀』に「文武天皇3年(699年)、葛城山に住む役君小角が呪術で人を惑わしたので、伊豆大島に配流」、「小角は鬼神を使役することができ、鬼神が従わなければ呪縛した」と記され、実在の人物であると思われます。
『日本霊異記』では、「役小角は大和国葛木上郡茅原村の人、若くして雲に乗り、仙人と遊び、孔雀王呪経の呪法を修め、鬼神を自在に操る」現在の奈良県御所市の人とされています。
伝説では、役小角が吉野の金峰山と葛城山に橋をかけよと鬼神に命じたが、これに怒った山の神、一言主が、人間に化け役小角を朝廷に密告、朝廷は捕らえようとしたが、小角は呪術を駆使して逃げるので、母親を人質に取ると、自ら出頭して伊豆に配流されます。伊豆の配流先でも、小角は夜になると富士山に飛んで修行を続けたそうです。まさに天狗を彷彿させますね。
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