Enchanted Serendipity

Love generously, praise loudly, live fully.

夢のような私の理想の病院 (Con't)

2010-09-09 | med.

Con't

 

●視察してわかったこと


病院エントランス

病院エントランスで私たちを迎えてくれたのは、ウクレレを持った男性だった。リクエストをすると何でも歌ってくれるという。早速歌ってくれたのは、”Hakuna Matata”という『ライオン・キング』からの1曲。心配いらないさという意味の曲を陽気に歌ってくれた。ここが病院であることを瞬時に忘れてしまいそうになる演出だ。

そして目玉となるロビーが左手に広がっていた。私たちを出迎えてくれたのは色鮮やかなディズニーのキャラクターたち。『ライオン・キング』からはライオンの子シンバ、ミーアキャットのティモンに相方でイボイノシシのプンバァ。『ジャングル・ブック』からはクマのバルー、『ブラザー・ベア』からはヘラジカの兄弟のテゥークとラット。そして『リトル・マーメイド』からはタイのフランダーとカニのセバスチャン。

    

しかし、何か違和感を覚えた。百獣の王となるシンバもいなければ、オオカミに育てられたモーグリもいない。熊の姿になってしまった人間のキナイもその相棒の小熊コーダの姿も見えないし、女の子の憧れる人形姫のアリエルも見つけることはできない。質問してみると、そうやはり主役を敢えて創造しなかったそうだ。理由は至ってシンプルだが、心温まるものだった。「こどもたちがここでは主役だから」だそうだ。
『ライオン・キング』のサファリの世界、『ジャングル・ブック』の森の世界、『ブラザー・ベア』の森の世界、『リトル・マーメイド』の海の世界。この4つの世界がこの病院のキーとなる。

ロビーにはキャラクターがいるだけでなく、さまざまな仕掛けがあった。触ると光る絵や、実はピアノのようになっている壁、踏むと実際に水の中にいるような気分になる池などだ。こどもたちにとっては魔法の様な空間に違いない。

 

病棟・病室

2011年に完成予定とのことで、まだ工事中であった。現在はFlorida Hospital14階を小児病棟として使っているそうだ。新しく病棟は4階分あり、ベッド数は200床になるという。各階は、前述した、サファリ、ジャングル、森、海というテーマにそってデザインされるという。

 

ER

Phillipsの全面協力を受けているというERにも驚く工夫が施されていた。待合室には大きなタッチパネルのゲームがあり、遊べるようになっている。全8室のプライベートルームがある。ナースステーションを中心に全8個室が用意されている。ライトは蛍光灯でも白熱灯でもなく七色に色が変化するライトを使用し、そこにいる人たちを楽しませてくれる。このライトは手術室の廊下や待合スペースにも使用されていた。

個室の設備もまた非常にエンターテイニングなものであった。個室の入り口にタッチパネルの操作ボックスがあり、そこで部屋の照明の色を自由自 在に変えることができる。さらに、10種類のテーマからお気に入りの壁紙を選ぶこともできるのだ。ベッドの横にはモニターがあり、コードレスのキーボードで操作できるようになっている。ERがどんなところか知ることもできるし、好きな映画をみることもできる。その他、好きな音楽をBGMとして流せる機能などもある。

    


また、こどもの泣き声を配慮して、仕切りはカーテンではなく、ガラス扉にしている。このガラス扉もタッチスクリーン上の操作ひとつで、スモークガラスに早変わりし、プライバシーを守ることができる。

さらに、ディズニーのテーマパークと同様に、こどもたちやその家族が普段利用しないスペースをバックステージと呼び、そちらは機能性を重視し、広いシンプルな廊下が広がっていた。

 

手術室

ちょうど前日に内覧会があったという手術室はまだ完成はしておらず、ナースステーションの部分などが、まだ工事中であった。待合室には、さまざまな動物の絵がかけられ、手術中のこどもを待つ家族のために設計されている。

手術前にこどもたちが待機するためのスペースも十分に用意されていた。

手術室は4つあり、ここでもまた各部屋が上記の4つのテーマのもと、デザインされていた。設備が完備されていて、明るく、ゆったりとした広さの手術室であった。

 

 


全体を通して

至るところにこどもたちを楽しませてくれるような仕掛けや設備があり、病院なのにこどもたちをワクワクさせる要素がたくさんあるように感じた。こどもたちだけでなく、一緒にいる家族をも考えた環境づくりが非常に素晴らしいと思った。


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