オレの足が大分治りかけてきた高二の初夏。
足の骨を固定していた金具を取る手術をするために、オレは再び、病院に入院した。
そーいや、チビハルナはどうしただろう。
結局オレは「先生になって」と言うヤツの希望をシカトして、そのまま退院してしまった。
自分のことで精一杯だった。
「退院したら、見舞いにでも行くか」
それよりも、明日の手術のことで頭はいっぱいだった。
手術はあっけないくらい無事に終った。
オレの長かった治療生活もこれで終った。
手術が終って、家に帰る日がきた。
オフクロが「ハルナちゃんが来てくれたわよ」と、笑いながら病室に入ってきた。
「お!チビハルナ?」
オフクロに続いて入ってきた女の子を見てオレは目を疑った。
オフクロと同じ位の背丈。
腰まで伸びた栗色のさらさらの髪。
白いノースリーブのワンピースに白い手足がすんなりと伸びた肢体。
キレイと言うよりはむしろ可愛らしい感じのする女の子が遠慮がちにオフクロと一緒に病室に入ってきた。
まさか……。
オレは言葉を失った。
「かずにぃ……」
聞き覚えのある声に、はっとなった。
「お久し振りです。あの、……大丈夫?」
「…………」
「ほら!かず!!聞かれてるでしょう。何、黙ってるの?」
オレは、このオフクロの言葉に気付かないくらい、目線がハルナに釘付けになってしまっていた。
オフクロは退院の身支度をしながら、オレを軽く睨み付けた。
「ハルナちゃんね。2週間程、うちで預かることにしたから、仲良くするのよ」
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そーいや、チビハルナはどうしただろう。
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「お!チビハルナ?」
オフクロに続いて入ってきた女の子を見てオレは目を疑った。
オフクロと同じ位の背丈。
腰まで伸びた栗色のさらさらの髪。
白いノースリーブのワンピースに白い手足がすんなりと伸びた肢体。
キレイと言うよりはむしろ可愛らしい感じのする女の子が遠慮がちにオフクロと一緒に病室に入ってきた。
まさか……。
オレは言葉を失った。
「かずにぃ……」
聞き覚えのある声に、はっとなった。
「お久し振りです。あの、……大丈夫?」
「…………」
「ほら!かず!!聞かれてるでしょう。何、黙ってるの?」
オレは、このオフクロの言葉に気付かないくらい、目線がハルナに釘付けになってしまっていた。
オフクロは退院の身支度をしながら、オレを軽く睨み付けた。
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