”今年一番の 青い空と 白い雲”
ついに県境の峠まで来てしまった。
目の前に富士山が見えるわけなのだが、雲の中。
まてよ。こんなに深い青空と、こんなに白い雲を見たのは今年初めてだ。
↓ 飛行機。 分かりますか?。
夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡 [松尾芭蕉]
この写真を撮りながらこの句が浮かんだ。
「夢」。
この句の夢の字に引っかかった。
今なら、夢=希望 に近い意味だ。
戦をしていた侍たちは果たして夢を持っていたのかな。
もちろん、主君の為に武勇を遂げる。
一族の功名・栄華はあるにせよ、
夢、という言葉は似つかわしいのだろうか。
でも、それらの「夢」そのものが、現(うつつ)ではない物だったのだ。
と考えるとこの句は深く大きい。
「夢」を功名・栄華と見させておいて、
実はその夢事態もうつつではなく空しいものなんだ。
やっぱりこの句はすごいんだ。
この年でこんなこと感じているようでは私ゃまだ青二才。
昨日のオニバスと言い、今日の夏草と言い。
私は真夏の夜の夢のさ中か。
ここだけの事か、どこもそうか。ヤブ蚊にご注意。
虫よけスプレーも最初は効いているように思えたが、
汗が出始めたら、そこは薬が薄まるのか、蚊の攻撃を受けてしまいました。
極めつけは、ポロシャツの下にアンダーシャツを着ていたのに、
背中を二枚越しに刺された。 きく~!
”オニバス(鬼蓮)”(カミサン作マーク)
今年もオニバス(鬼蓮)を見に行ってきた。
我が家からは少し遠いが、その時期が来るとどうも気になってしまう。
この摩訶不思議、と言うより怪奇な植物。
しわしわ、トゲトゲ、自らの葉も突き破って出てくる花。
どんな植物も、人間に媚びようなんて咲いている花はいないが、
この植物は鑑賞者を刺激こそすれ、媚びのコの字もない。
こんなトゲトゲの葉に真っ裸のカエル君。 君はサーカス芸人か、パホーマーか?。 以上撮影
この花を観賞する気分は、他のどの花を見る時とも異なる。
人間社会なら、凡人とは全く異なる、前衛芸術家か、前衛詩人。いや、哲学者か。
俗っぽく行ったら、変人、ツッパリとでも言おうか。
「かっこつけるんじゃねえよ!」、「生きるってこうだろ!」。
開き直っている。 それをどこか否定できない気持ちもある。
鑑賞者はそんな人たちの路上ライブでも見ているようだ。