大きなカーポートの屋根の汚れ対策についてご紹介します。
ポリカーボネート製の透明色付きパネルでできた屋根です。
ポリカ(ポリカーボネート)の表面がザラザラして汚れが引っ掛かりやすい状態で、紫外線劣化による変色が始まっており、このままでは透明度が低下して、曇ってしまうことが考えられました。

劣化したポリカは再生し難い素材です。
透明度が低下してしまい、早めの対策は性能保持において重要なことです。
以外と放置されたままの部材ですね。。。
今回は、油膜や汚れを洗浄し、表面の微細凹凸にフッ素樹脂を塗り込み摩擦を低減し、
仕上げは、光触媒のセルフクリーニング効果にて汚れ・劣化予防をしています。
完全無機光触媒と超微粒子のフッ素により複合層を設け、劣化の少ない素材にて施工しています。
透明度を変えずに、汚染対策する手法です。
BEFORE

AFTER

BEFORE

AFTER

BEFORE

AFTER

施工の様子をご紹介します。。。
●洗浄、水洗い

中性洗剤によりブラッシングします。
傷のつかないように注意します。

洗浄後は水洗いをして洗い流します。
水分はスクイジーなどで取り除くと尚いいですね。

洗浄後です。。。
洗剤洗いだけでは、ポリカの微細凹凸に入り込んだ汚れは取れていません。
(乾き始めている場所が少し白っぽいのがそうです。)
●フッ素樹脂系擦り込み洗浄

フッ素樹脂により微細凹凸内の汚れを取り除きます。
ウエスかスポンジに液体を採り、擦るように拭き上げます。
キズのつかないように注意します。

フッ素樹脂を擦り込んだ状態。
白っぽくなっているのは余剰なフッ素樹脂です。
表面の輝きが復元され、表面はツルツルの状態になっています。

余剰なフッ素樹脂を擦り取ります。
擦りながら、フッ素樹脂を擦り込みながら、拭き上げます。

仕上げ用のウエスを使用してさらに擦り込み拭き上げます。
ツルツルとした輝きのある状態に変化します。
●光触媒の噴霧

完全無機の酸化チタン(二層コート)にて、セルクリーニング層を生成します。
接着強化層 + 汚れ分解層 の二層です。
やや光沢を増し、太陽光(紫外線)により有機汚れを分解除去します。
鳥糞なども4~7日ていどで取れてしまいます。
●完 成(施工後)




ポリカ表面の薄皮のようなものが取り除かれています。
しかしながら、残念ながら既に劣化しているもの(タイル壁際)もありました。
外壁のタイル目地セメント灰汁によるものでした。
お掃除出来そうで出来ないのが、カーポートなどの屋根ですね。
その他、アクリル板も同様です。
風除パネル、防音壁、テナント看板も傷つきやすく、劣化が止まらない素材です。
放置せずに早めの予防により、建物イメージの低下だけでなく、気持ちよく日々お使いいただけます。
メンテナンスの困難な素材であることは否めません。