近畿の公立図書館、コルク製の床Pタイルの損傷が顕著で修繕しました。
ボロボロと剥がれるコルク片が美観を阻害し、歩行の障害となっていました。
経年のメンテナンス、ワックス掛け~剥離作業~ワックス掛け の繰り返しにより、ワックスの油分が
仕上げのコート層(塗料)を劣化させ、保護層のないコルク製床Pタイル自身をも劣化させいました。
頻繁に歩行している部分は、獣道のように劣化を助長しています。
高級な図書館のイメージダウンとなっていました。
脆弱部のコルクを除去し、着色~下地強化~仕上げ着色~下地強化~ノンワックス・コーティング
にて施工しました。
コルクに浸透させ、素材に優しい強化剤により強化しています。
また、ワックス不要のコーティングにより仕上げ、高い光沢を保持し、耐摩耗性とノンスリップ性があり、
耐薬品性が高いので汚れも付きにくい仕上がりとなっています。
靴ゴム跡の除去にも溶剤を使え、取り除いた後も光沢を残しています。
ようするに、
日々のお掃除がラクで劣化要因のワックス掛けが不要な、メンテナンスし易い床に改良しています。
施工による概観の変化の様子 》》》
BEFORE

AFTER

BEFORE

AFTER
BEFORE

AFTER
近似色にて塗り替え、ノンワックス・フロアー・コーティングにて仕上げています。
施工の様子をご紹介します 》》》
●既存コルク 脆弱部の除去

金ヘラやサンドペーパーを使用して、脆弱したコルクを取り除きます。

撤去屑を掃除機にて清掃しています。
●着色下塗り
専用の無機塗料にて下地に吸い込ませながら塗り込みます。
一度に着色せず、徐々におこなうのがコツです。
●下地強化剤の塗布(1回目)
着色剤が乾燥したら、下地強化剤を塗布します。
水性2成分型強化樹脂を染み込ませながら、徐々に固めていきます。
素材に優しい樹脂なので相関剥離はありません。
塗布後、約6時間以上 養生します。
強化剤塗布後の状況です。
●下地調整
下地強化剤硬化乾燥後、不陸調整します。
耐水ペーパーにて表面をサンディングしています。
サンディング後、水洗いし 最後に掃除機にて粉塵を取り除きます。
●着色 仕上げ
再度、仕上げの着色をおこないます。
微調整により仕上がり感を確認します。
今回は、2~3回塗装しています。
●下地強化(2回目)
着色塗料の硬化乾燥後、最後の下地強化剤を塗布します。
重歩行用の施工仕様となっています。
塗布後、6時間以上 養生します。
下地調整完了の状況です。
すでに整った状態に仕上がっています。
●ノンワックス・フロアー・コーティングの塗布
強化剤硬化乾燥後、仕上げのクリアーを塗布します。
専用パッドにて塗り延ばします。 ワックス掛けと同様に塗布します。
特殊溶剤1成分型クリアー樹脂で、高い光沢を維持します。
最大硬度 9H となり、 耐摩耗性に優れています。
●完 成
整った光沢の床に改良されています。
工程を分けて、休館日や夜間に作業を繰り返しました。
重歩行に耐える工法を選択しています。
張替え費用よりも安価になりました。
定期的なメンテナンスをおこなえば5年、10年とキレイな状態を保ちます。。。
今回はコルク製の床Pタイルの復元と塗り替えをご紹介しました。
ワックス掛けによる弊害をなくすのが、ノンワックス・フロアー・コーティング です。
ワックス掛けによる弊害や剥離作業による汚水の問題は深刻な状況です。
汚水のでないメンテナンス手法により今後の床メンテナンスの将来がうかがえます。
汚れることが判っていながら清掃・メンテナンスを繰り返すと、多くの弊害をもたらします。
滞留しがちな清掃業界の固定概念を打破することも、業界の進歩に繋がるのではないでしょうか。。。