ロバが干し草をせおって夕暮れの家路を
急いでいると、とつぜん空から声がしました。
「ロバさん、今年の正月は休みをとるの?」
高い木の枝にとまったモズの声でした。
「うん、たぶんそうすると思うよ」
「それがいいよ。そうして いっぱい遊ぶのは
楽しいからね。」
モズがいいました。
「また元気で働くために休むんだけどね。」
「働く為に休む?それは逆じゃないの。
休んで楽しく遊ぶ。働くのはその為だよ。
働いて食べ物を沢山確保しておけば、
より 楽しく遊べるし。」
モズはキョトンとして聞いているロバにいいました。
「遊ぶために働くか.....考えたこともなかったなあ...」
ロバは 今まで働くことが生活のすべてでした。
休んでいる間も仕事のことばかり考えていました。
だから、楽しいと感じたことなど一度もなかったのです。
「モズさん、ありがとう」
ロバはモズの一言に、なんだか目からウロコが
落ちたようなうれしい気分になって
心からお礼をいいました。
ー切り絵と文・村上 保ー
急いでいると、とつぜん空から声がしました。
「ロバさん、今年の正月は休みをとるの?」
高い木の枝にとまったモズの声でした。
「うん、たぶんそうすると思うよ」
「それがいいよ。そうして いっぱい遊ぶのは
楽しいからね。」
モズがいいました。
「また元気で働くために休むんだけどね。」
「働く為に休む?それは逆じゃないの。
休んで楽しく遊ぶ。働くのはその為だよ。
働いて食べ物を沢山確保しておけば、
より 楽しく遊べるし。」
モズはキョトンとして聞いているロバにいいました。
「遊ぶために働くか.....考えたこともなかったなあ...」
ロバは 今まで働くことが生活のすべてでした。
休んでいる間も仕事のことばかり考えていました。
だから、楽しいと感じたことなど一度もなかったのです。
「モズさん、ありがとう」
ロバはモズの一言に、なんだか目からウロコが
落ちたようなうれしい気分になって
心からお礼をいいました。
ー切り絵と文・村上 保ー