意外にあっさりした幕切れ・・・もっと言えば鬼嫁であるこの私の完全勝利に終わった結婚式騒動。
それから1ヶ月あまりは平穏に過ぎた。
パパと夫は連絡を取り合い、私もパパ宛に日本語でメールを書いたり、職場宛に「職場の方と食べてください」とか何とかお菓子を送ったりはしていたけれど、それらの交際がハナ子に知られることはなかった。 ハナ子が夫と直接話すようなこともなかった。
後に聞いた話によればハナ子は日夜かかさず吠えていたらしいけれど、その声は北京までは届かなかった。 まさに負け犬の遠吠え。
「負けっぱなしでなるものか、エイヨォーゥ!」
と、言ったかどうかは知らないが、ある日ハナ子からの攻撃、いや、連絡が唐突に再開された。
それは年の瀬。
クリスマスも過ぎた28日の午後だった。
夫は30日まで出勤で、私は家で年末帰国の準備をしていた。 30日午後から年明け3日までの、短い年越し日本滞在の予定だった。
余談になるけど、海外住まいの数年間で、私が年越し帰国をしたのはこのとき限りだ。 結婚式騒動で、シュウトメとの関係や中国暮らしに、私は妙に疲れていた。 実を言えば翌年からの日本赴任が8割がた決まってはいたのだけれど、ワーキングビザを申請しなければならないし、それが降りるかどうかというのはそれはそれでストレスだったから、「今年は実家で年越しさせてあげよう」という夫の気遣いだった。
とにかく、みやげの準備や、掃除や何かをしつつ、一人で在宅していた私。
そこに、アパートメントの管理部から電話があった。
管理部の人「小包が届いてます。 受け取り票があるので下まで取りに来て!」
どういうことかと言えば、つまり郵便局留めの小包が来ているので、その受け取り伝票を管理部で預かっているので取りに来い、と、そういうことだ。
ちなみに中国語。
対外的には「英語通じます!中国語が全く出来なくても大丈夫!」ということになっているのだけれど、このアパートメントで本当に英語が出来るスタッフは、私の知る限り一人だけだ。
住めば住むほど、
「ローカルアパートメントでいいなあ。 今払っている家賃の半分以下で、すごく広くてきれいなところに住める~」と、思ったものだ。
もっとも夫に
「セキュリティはキミの身の安全を守るハナ子対策だよ」と言われて妙に納得した。
我が家は、門番のいないところには住めない。
本当に来るかどうかは別として、「ハナ子でも入れる」ところに住むなんて、精神的に参ってしまいそうだ。
ハナ子対策費。 国家予算で言えば防衛費。 軍備縮小の日は遠い。
ともあれ、小包が届いたよというお知らせの紙がきた。
それまで、ハナ子が理由無く物を送って寄越したことなどただの一度も無い。
原因は明白。
その数日前のクリスマス、
がハナ子に電話をしなかったからだ。
これまで書き綴ってきたように、うちの
はもともとハナ子と仲良し親子などではなかった。 しかし、それでもイベントごとの電話だけは欠かしたことがなかった。 誕生日、クリスマス、婦人節、正月。 ずっと離れて住んでいるから、返ってそういう機会に実家のことを思い出すのかもしれない。
2005年のクリスマスに限って電話をしなかった理由は、言うまでも無く結婚式のゴタゴタが原因。 あれから1ヶ月と少々しか経過していないのに、何事も無く「メリークリスマス!」って言うのも白々しい・・・と思ったためだ。
ただそれだけ。
あの一件があったからと言って、ハナ子との関係を生涯に渡って「切って」しまおうとか、そういうつもりではなかった。 いくらハナ子でも母親なわけで、パパや、他の親戚との関係もあるのだから、完全に無関係になることなんてそうそう出来はしない。 ただ、しばらくの間距離を置きたかったし、それは逆に言えばあの件をこちらから蒸し返すつもりは無い・・・ということでもあった。
そんな思惑はハナ子にはわからないようであった。
私が思うに、ハナ子は息子からのクリスマスコールが無かったことがものすごくものすごく気に入らなかったのだ。 そのくせ、「なんで電話もよこさないんだい?」とか、もっと言えば「おまえ!結婚式に親を呼ばないとは何事だ!」とか言ってこないのは、やましいからに他ならない。
口火を切ってしまえばこちらにも言い分があり、それに対してハナ子はきちんと言い返すことが出来ないのだろう。
だから品。
品物を送りつけたら、「届きました、ありがとう」という電話をするだろう・・・と、踏んでいるのだ。 そしてなし崩しに仲直りするつもりだ。 更に、「お披露目パーティーだけでもしましょうか、旧正月にでも」って言う。 絶対に言う。
嫌あねえ・・・や~らしい。
つうか、根性が曲がっとるよなあ。
私はそのように思ったが、私の親じゃないので、とりあえず事態を夫に丸投げした。 つまりオフィスに居る彼に電話をして、受け取り票のことを知らせた。
「あ、その件ならパパから既に聞きました・・・」
あ、そう。
「背後にハナ子状態で電話がかかってきたのですが、俺としてはなるべく穏やかな口調で、仲直りしたわけじゃないのに唐突に品なんか送りつけられても困りますぅ~って答えるしかなかったです、ハイ。」
えらい。
誰がえらいって。
夫をこんなに察しの良いひとに育てた、私がえらい。
「電話の向こうでは、パパの背後のハナ子がブチギレしてました。 母が息子に贈り物をして何が悪いんだよドチクショー! うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!って。」
そういう態度を取れば取るだけ息子がドン引くと何故わからないのか。
「まあ、送り返すまではしたくないので、後ほど品物は引き取りに参りましょう。 ということで、後は帰ってから話すね。」
私;「わかった了~解~。」
唐突な贈り物の受け取り票には、その品が茶葉や金華ハムなどの保存食料であると書いてあった。 私たちは日本行きを控えて忙しく、それらの受け取りは北京に戻ってきてから、ということにした。
しかしこの一件は、更なるハナ子ワールドへの、招待状だった。
「旧正月はハナ子の音頭で乾杯 そのに」へ続く。
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パパと夫は連絡を取り合い、私もパパ宛に日本語でメールを書いたり、職場宛に「職場の方と食べてください」とか何とかお菓子を送ったりはしていたけれど、それらの交際がハナ子に知られることはなかった。 ハナ子が夫と直接話すようなこともなかった。
後に聞いた話によればハナ子は日夜かかさず吠えていたらしいけれど、その声は北京までは届かなかった。 まさに負け犬の遠吠え。

と、言ったかどうかは知らないが、ある日ハナ子からの攻撃、いや、連絡が唐突に再開された。
それは年の瀬。
クリスマスも過ぎた28日の午後だった。
夫は30日まで出勤で、私は家で年末帰国の準備をしていた。 30日午後から年明け3日までの、短い年越し日本滞在の予定だった。
余談になるけど、海外住まいの数年間で、私が年越し帰国をしたのはこのとき限りだ。 結婚式騒動で、シュウトメとの関係や中国暮らしに、私は妙に疲れていた。 実を言えば翌年からの日本赴任が8割がた決まってはいたのだけれど、ワーキングビザを申請しなければならないし、それが降りるかどうかというのはそれはそれでストレスだったから、「今年は実家で年越しさせてあげよう」という夫の気遣いだった。
とにかく、みやげの準備や、掃除や何かをしつつ、一人で在宅していた私。
そこに、アパートメントの管理部から電話があった。
管理部の人「小包が届いてます。 受け取り票があるので下まで取りに来て!」
どういうことかと言えば、つまり郵便局留めの小包が来ているので、その受け取り伝票を管理部で預かっているので取りに来い、と、そういうことだ。
ちなみに中国語。
対外的には「英語通じます!中国語が全く出来なくても大丈夫!」ということになっているのだけれど、このアパートメントで本当に英語が出来るスタッフは、私の知る限り一人だけだ。
住めば住むほど、
「ローカルアパートメントでいいなあ。 今払っている家賃の半分以下で、すごく広くてきれいなところに住める~」と、思ったものだ。
もっとも夫に

我が家は、門番のいないところには住めない。
本当に来るかどうかは別として、「ハナ子でも入れる」ところに住むなんて、精神的に参ってしまいそうだ。
ハナ子対策費。 国家予算で言えば防衛費。 軍備縮小の日は遠い。
ともあれ、小包が届いたよというお知らせの紙がきた。
それまで、ハナ子が理由無く物を送って寄越したことなどただの一度も無い。
原因は明白。
その数日前のクリスマス、

これまで書き綴ってきたように、うちの

2005年のクリスマスに限って電話をしなかった理由は、言うまでも無く結婚式のゴタゴタが原因。 あれから1ヶ月と少々しか経過していないのに、何事も無く「メリークリスマス!」って言うのも白々しい・・・と思ったためだ。
ただそれだけ。
あの一件があったからと言って、ハナ子との関係を生涯に渡って「切って」しまおうとか、そういうつもりではなかった。 いくらハナ子でも母親なわけで、パパや、他の親戚との関係もあるのだから、完全に無関係になることなんてそうそう出来はしない。 ただ、しばらくの間距離を置きたかったし、それは逆に言えばあの件をこちらから蒸し返すつもりは無い・・・ということでもあった。
そんな思惑はハナ子にはわからないようであった。
私が思うに、ハナ子は息子からのクリスマスコールが無かったことがものすごくものすごく気に入らなかったのだ。 そのくせ、「なんで電話もよこさないんだい?」とか、もっと言えば「おまえ!結婚式に親を呼ばないとは何事だ!」とか言ってこないのは、やましいからに他ならない。
口火を切ってしまえばこちらにも言い分があり、それに対してハナ子はきちんと言い返すことが出来ないのだろう。
だから品。
品物を送りつけたら、「届きました、ありがとう」という電話をするだろう・・・と、踏んでいるのだ。 そしてなし崩しに仲直りするつもりだ。 更に、「お披露目パーティーだけでもしましょうか、旧正月にでも」って言う。 絶対に言う。
嫌あねえ・・・や~らしい。
つうか、根性が曲がっとるよなあ。
私はそのように思ったが、私の親じゃないので、とりあえず事態を夫に丸投げした。 つまりオフィスに居る彼に電話をして、受け取り票のことを知らせた。

あ、そう。

えらい。
誰がえらいって。
夫をこんなに察しの良いひとに育てた、私がえらい。

そういう態度を取れば取るだけ息子がドン引くと何故わからないのか。

私;「わかった了~解~。」
唐突な贈り物の受け取り票には、その品が茶葉や金華ハムなどの保存食料であると書いてあった。 私たちは日本行きを控えて忙しく、それらの受け取りは北京に戻ってきてから、ということにした。
しかしこの一件は、更なるハナ子ワールドへの、招待状だった。
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ピンクかわゆい♪
ハナ子も懲りない御方ねぇ~。
あの手この手で頑張っちゃって。
どうでもこうでも自分の思い通りに進まないと気が済まないのね。
毎度毎度思うけど、ホントお疲れ様ですわ・・・(苦笑)
ハナ子はほんとに懲りないしあきらめないね。
記憶力もよろしくないので、一度やって失敗した作戦をえんえんと繰り返してくれる。
いつまで続くかなってちょっと楽しい。