臨床心理士の第一歩

2015年に臨床心理士(CP)試験に,2018年に公認心理師試験に合格しました。もうすぐ68歳。CP5年目の更新年です。

「テロとの戦い」とは

2015-11-21 16:21:53 | 平和とは
マガジン9の中島氏の記事を読んだあと,
目に入った想田和弘氏の記事を読んだ。
この方,有名な人のようだが,私は全く知らなかった。

以下,マガジン9より

完全に失敗した「テロとの戦い」

想田和弘(そうだ かずひろ): 映画作家。ニューヨーク在住。東京大学文学部卒。テレビ用ドキュメンタリー番組を40本以上手がけた後、台本やナレーションを使わないドキュメンタリーの手法「観察映画シリーズ」を作り始める。『選挙』(観察映画第1弾、07年)で米ピーボディ賞を受賞。『精神』(同第2弾、08年)では釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞を、『Peace』(同番外編、11年)では香港国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞などを受賞。『演劇1』『演劇2』(同第3弾、第4弾、12年)はナント三大陸映画祭で「若い審査員賞」を受賞し、現在最新作の『選挙2』が劇場公開中。著書に『精神病とモザイク』(中央法規出版)、『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)、『演劇 vs.映画』(岩波書店)、『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』(岩波ブックレット)、『熱狂なきファシズム』(河出書房)がある。
→OFFICIAL WEBSITE
→メルマガ「想田和弘の観察道場」



この想田和弘氏の「観察する日々」の
<完全に失敗した「テロとの戦い」>は,全く同意見である。


最後のほうに,すごいというか,ぎょっとする,辛辣なツイートが紹介されていた。

@youji1224さん
「テロ犯人がパリに潜伏してるなら、パリを空爆すればいいじゃん。いつもならそうするじゃん」

しかし,ほんとに,いつもアメリカやイギリスはそうしてきた。
今回もフランスがやっている。
日本も賛成してきたし,
第二次世界大戦では,日本がそうされてきた。
そんな理不尽さ,不条理をちゃんと見なくちゃ。

ニュースステーションでも紹介されていた,パキスタンのナビラ・レフマンさん
がお父さんと来日されている。

「欧米からは完全に無視…“もうひとりのマララ”の悲惨な境遇 」
日刊ゲンダイ2015年11月18日

“ナビラさんの招聘に動いた現代イスラム研究センターの宮田律理事長はこう言う。

「加害者が〈誰なのか〉で欧米政府やメディアの対応はここまで違うのかと愕然とします。タリバンの被害者のマララさんは〈自由の象徴〉のごとく祭り上げられているのに、米国の被害に遭ったナビラさんは完全に無視されている。”



以下の記事には暗澹とした思いになる。

「終わりの見えない戦争…テロ犠牲者「13年間で80倍」の衝撃 」
日刊ゲンダイ2015年11月17日

“「最も問題なのは、米軍の高性能兵器がテロリストの手に渡っていることです。米軍は当初、シリアのアサド政権を倒すためにIS(イスラム国)に武器援助していました。また米軍はイラク軍にも武器援助しましたが、そのイラク軍はISに敗れると、武器を放棄して逃走してしまった。それらの武器はいま結局、ISに渡っています」(元外務省国際情報局長・孫崎享氏)”

“今年9月、ロシアがシリア空爆でISとともに反政府勢力の「ヌスラ戦線」を攻撃した際、米国はロシアを非難した。反アサドの米国が反政府勢力側に立っているからだが、ヌスラ戦線はアルカイダの下部組織だ。アルカイダは米国の敵だったはずなのに、おかしな話である。”


矛盾だらけ,いったいどうなってるんだ!


国際情勢解説を書かれている田中宇(たなかさかい)氏
(私は田中宇の国際ニュース解説」という無料メルマガしか取っていないが)の
解説はとても参考になる。
田中氏は,世界中の新聞や雑誌等々を丹念に読み,綿密に調べ,
世界の動きを捉えて記事を作成されている。

ISISと米イスラエルのつながり

上記サイトで無料記事は読める。
複雑すぎる世界情勢がすこ~しだけわかったような気がしてくる。








言論の自由を押さえつけようという目論見を持っているんだろうな。

2015-11-21 11:24:05 | 平和とは
共同通信のニュースによると,

「国連の表現の自由調査、突然延期 日本政府が要請」

共同ニュース2015/11/19 19:45

となったらしい。

“表現の自由を担当する国連のデービッド・ケイ特別報告者(米国・国際法学者)が12月1日から8日まで予定していた日本での現地調査が、日本政府の突然の要請で延期されていたことが19日分かった。”

“調査に協力を予定していた市民団体関係者は「特定秘密保護法や、政府によるメディア介入などが取り上げられるのを避けたのではないか」と批判している。”


ヒューマンライツ・ナウの事務局長で弁護士の伊藤和子さんは,以下のサイトで,

国連「表現の自由」に関する特別報告者が突然来日を延期。日本政府が土壇場でキャンセル">

“国連の公式訪問に対して正式なInvitationを出しておいて、2週間前に断るという、通常あり得ないことになったわけです。独裁国家ならいざ知らず、国連と合意した公式訪問調査日程をドタキャンするというのは普通の民主主義国、人権を大切にする国ではほとんど例を見ない、極めて遺憾なことです。”


と述べている。
通用するはずないドタキャンが政府レベルであるんだ!!
って,フツーないよなー
憲法を無視する政府はなんだってありか。


“2013年に特定秘密保護法が多くの反対を押し切って国会で通過した前後の時期に、前任者であるフランク・ラ・ルー氏が、国民の知る権利や報道の自由を脅かす危険性がある、ということで強い懸念を表明し、日本政府に対して再考を求めたにもかかわらず、政府がこうした国連の声を全く顧みずに、採決に進んでしまった経緯があります。”

ということもあったらしい。

鋭い指摘で有名な以下のブログでは,次のように述べられている。

村野瀬玲奈の秘書課広報室

“「日本政府は言論の自由を直接的間接的に縮小していると事実上認めた日本政府」と言ってもいいでしょうね。一般人が権力者の意思を忖度して言論の自由の行使を自粛するという現象も目立つようになっていますが、それも日本政府の態度に影響を受けているわけで”


政府自ら縮小していると意識しているということは,
言論の自由を押さえつけようという目論見を持っていることの表れでもあるのだろう!!!
私たちもそのことを,ますます意識しなくっちゃ





怪しい人事!!!

2015-11-21 10:17:55 | 平和とは
「絶妙? 「辺野古」代執行前の人事に憶測飛ぶ 高裁那覇支部の裁判長 」

以下,沖縄タイムスの記事です。
何でもやりそう。
怪しすぎ!!!

沖縄タイムス2015年11月17日 11:44


全国的に注目される訴訟を前に、沖縄県側は「国が介入した対抗策の一環か」と警戒している。

「国寄りの強権派から選抜したのではないか」との臆測も飛び交う。

「ISを空爆するより、Facebookプロフをフランス国旗化するより、大事なこと―パリ同時多発テロ」

2015-11-18 09:37:11 | 平和とは
以下,フリージャーナリスト,志葉玲さんの記事です。
心から共感します。

11月17日志葉玲さんより


一部転載させていただきます。

イラクや、アフガニスタン、パレスチナ、そしてシリア・・・中近東の罪のない民間人を何人殺そうが、「自由と民主主義を愛する」国々の人々がその責任を問われ、裁かれることはない。「自由と民主主義を愛する」国々は一方で、人々を抑圧し、その権利を奪いとっている国々を支援している。そのダブルスタンダードへの絶望と憤りこそ、IS的な過激思想が広がる最大の要因だ。


中近東の人々はそれこそ、毎日の様に同胞達が虫けらのように殺されているのを日々観ているのである。或いは、彼ら自身の目で文字通り目の当たりにしているのだ。そんなことを、第一次中東戦争(1948年)以来、中近東の人々、イスラム教徒の人々は、ずっと、繰り返し経験しているのである。




多くの人が亡くなっていく。どのように考えなければならないか

2015-11-16 23:48:12 | 平和とは
弁護士の宮武嶺さんのブログは考えさせられることが多い。

11月15日の
「テロは許せない。でも、ISに空爆する有志連合だけが人類で、文明国で、普遍的な価値を代表しているの?」
に関してもそうだった。
宮武嶺さんのブログ


宮武さんは次のように書かれている。

イラク戦争でイラクにアルカイーダが流れ込んだり、「イスラム国」が生まれたように、武力行使で得られる平和など一片たりともありません。ブッシュ政権が「テロとの戦争」を開始してから10年以上経ちますが、テロやテロ組織は増え続ける一方ではありませんか。

 武力行使に関わらないことは、決して放置でも、無関心や無責任でもありません。平和国家日本だからできるほかの貢献の方法があると言っているのです。そのほうが世界の役に立つし、日本の安全にも資するのです。



また,現代紛争史研究家の山崎雅弘さんのツイッターにもとても重要な指摘が多い。
山崎雅弘さんのツイッター

山崎さんは,次のように書かれている。

11月12日から13日にかけて、ベイルートとバグダッド、パリの三か所で起きたISによる無差別攻撃で、大勢の人が命を落としたが、いわゆる「先進国」の人々が「パリでの犠牲者」だけに同情し、アイコンに三色旗を沿えたりする「偏った態度」を無自覚にとる限り、この種の事件は続くかもしれない。


11月12日(木)夜、ベイルートでISによる自爆攻撃が発生し、死者43人、負傷者250人(現時点)。13日(金)の朝、バグダッドでもISによる自爆攻撃が発生し、死者18人、負傷者41人。そして13日夜のパリでの同時多発テロでは、死者129人、負傷者352人。亡くなった方に祈りを。


軍事的手段で「テロ」を根絶することが可能なら、米国の対アルカーイダ戦争はビンラディン殺害で終結しているはずだし、イスラエルの対ハマス戦争はアフマド・ヤーシン師とその後継者の殺害で終結しているはずだが、現実は逆で、被害者側が「テロ」と呼ぶ行動の原因となる「動機」は、増え続けている。


オランド仏大統領は、無差別テロを受けて「これは戦争だ」と、あたかも突然一方的に攻撃を受けたように宣言したが、実際にはフランス軍の航空機がIS支配地域に爆弾を落とす「戦争」を以前から行っていた。今までは一方的に攻撃する側でいられたが、その構図が崩れることは予測可能であるはずだった。

ほんとうに私も,パリにだけ目を奪われていた。
911事件以降,イラクで,アフガニスタンで,
どれほど多くの一般の人々が亡くなったことか。


宮武さんのブログの下の方に,
ジョーイ・アイユーブさんという方の記事の日本語訳が掲載されている。

この方は,ご自分のことを以下のように書かれている。

「私はレバノンの恵まれたフランス語使用コミュニティの出身だ。だから私はいつも、フランスを第二の故郷だと思ってきた。パリの通りには、ベイルートの通りと同じように、親しんでいる。ほんの数日前までパリにいた。」

「私には明らかだと思われることは、私のベイルートの人びとの死は、パリの、私のもう一つの人びとの死と同じほどには扱われないということだ。
(中略)
私はまったく憤ってはいない。ただ、悲しいだけだ。」







中立ってなんだ?!!

2015-11-03 23:20:13 | 平和とは
放送大学の試験問題が一部現政権への批判を含むからと,
担当教官への同意もなく削除したというニュースが,最近報道された。


L.C.M.PRESS Oshidori Mako&Ken mako oshidori


東京大学の佐藤康宏教授という方の日本美術史の問題だそうだ。

上記サイトによると,
削除されたのは以下の文章だという。

「現在の政権は、日本が再び戦争をするための体制を整えつつある。平和と自国民を守るのが目的というが、ほとんどの戦争はそういう口実で起きる。1931年の満州事変に始まる戦争もそうだった。それ以前から政府が言論や報道に対する統制を強めていた事実も想起して、昨今の風潮には警戒しなければならない。表現の自由を抑圧し情報をコントロールすることは、国民から批判する力を奪う有効な手段だった。」


書かれていることは,安保関連法が通ったことで,
戦闘地に戦争をするために自衛隊を派遣できるということなのだから,
まさにその通りである。
それに対して賛否両論あり,
自由に議論できなければ,
政府の言うままになるしかなかった戦前と全く変わらなくなる。

そのことを有無をいわさず規制しようということこそが,
一方的な圧力であり,
“表現の自由を抑圧し情報をコントロールすること”以外の何物でもないだろうに。


この文章が現政権への批判を含むと考えた人,組織は,
なぜそこまで自主規制をするのだろうか???
あるいは,
自主規制じゃなく,その人達がそっちよりということなんだろうな。

この佐藤教授が,
東大出版会のPR誌ともいえる「UP」に,
次のように書かれているそうだ。

「政治的中立とは、政権から距離を保つことであって、政権の意向を慮ることではない」

上記サイトでは,次の言葉も紹介されている。

「政治的中立とは、自主規制、黙ること黙らせることではなく、政権から距離をとって、独立して思考・行動することである。」



ほんとにそう思う!!

■明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)
にもいい記事が書かれている。

はき違えた中立性という病 これ撲滅するワクチンないかなー

■神奈川新聞 カナコロ に拍手!!

「論を興し民主主義を体現する存在でありたい」

本紙論説・特報面の「時代の正体」シリーズについて、記事が偏っているという批判が寄せられる。それには「ええ、偏っています」と答えるほかない。


権力批判はジャーナリズムの役割の一つだからだ。それは先の大戦で新聞が軍部や政権の片棒を担ぎ、非道で無謀な侵略と戦争を正当化し、美化した反省に基づくものでもある。


■本と雑誌のニュースサイト/リテラもいつも面白い記事があるが,
以下の記事も冴えている。

赤川次郎が安倍政権におもねる大新聞とSEALDsバッシングの「週刊新潮」に「ジャーナリズムの恥」と徹底批判

朝日新聞は何十年も読んできたし,
面白い記事ももちろんあるし,
いろいろな意味で公私共にお世話になったので捨てがたいが,
いよいよやめることにしようと決心した!!

ネットでもいいんだけれど,
東京新聞には頑張って欲しいから取ろうかな。

そういえば,今夜のNHKニュースで,
青年会議所が中学校で憲法の授業をしたと言っていた
えっ,なんでそんな専門家でもない人たちが授業を??
危ないなあ,そんなこと許されるのか?


彼らははっきり改憲派と言っており,相当な右派のはずだが,
中立の授業をしたとニュースではいっていた。

ほんとかなあ??
一体どこが中立だろう。
中学校の授業にまで入っている,改憲派である。





ユネスコの世界記憶遺産への日本政府の対応

2015-10-14 09:46:57 | 平和とは
中国の「南京大虐殺」に関する資料がユネスコの世界記憶遺産に登録されたことで,
政府は,

政府は十三日、中国の「南京大虐殺」に関する資料を世界記憶遺産に登録した国連教育科学文化機関(ユネスコ)に対する拠出金停止・削減などの対抗措置検討と同時に、登録制度見直しを重視しユネスコへの働き掛けを強める方針を固めた。

民主党の細野豪志政調会長は会見で「拠出金をいきなり停止することが良いかどうかは考える必要があるが、削減は検討してもよい」との見解を示した。維新の党の今井雅人幹事長も「歴史的検証がはっきりとされていない中での登録は間違っている。対抗措置を講じるのは当然だ」とした。
(東京新聞 10月14日より)

そうだが,
日本政府の主張はかなり一方的過ぎないか??
拠出金停止・削減とは,脅しと同じではないか??
今の与党の戦前回帰的な体質を考えても,
歴史を謙虚に見つめての動きとは思えないところも,
中国との関係悪化の火種を自ら作り出してるようにしか思えない。
「歴史的検証がはっきりとされていない中」というが,それはほんとうか??
30万人は嘘だとか,どうも人数のことばかり問題にされるようだが,
捕虜殺害は日本政府も,否定できないと公式に認めている。

「内閣総理大臣 小泉純一郎  衆議院議長 河野洋平 殿」平成十八年六月二十二日受領 答弁第三三五号
衆議院議員河村たかし君提出いわゆる南京大虐殺の再検証に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


非戦闘員の殺害又は略奪行為等があったことは否定できないと考えている。

人数に誤りがあると思うのなら,
行為自体を認めたうえできちんと話しあえばいいのではないか?
公式に認めたことをひっくり返すようなやり方って,
憲法違反も何もかも何でもありの現政府なら,いくらでもやりそうと思えるのが,
如何ともし難い。
またそう思いながら黙っているのは,同じ穴のムジナだよな,
と,私は思う。


◆以下,私が信用できるさまざまの資料本

『南京事件 』(岩波新書) 笠原 十九司 (著)

日中戦争において,日本軍は当時の中国の首都,南京を激戦のすえ攻略した.その際に発生したのが,いわゆる南京大虐殺事件である.なぜ起きたのか,その全貌はどのようなものだったのか,そしていま,わたしたちはどう考えるべきなのか.外国人史料を含めた史料群を博捜し,分析した著者が歴史をたどり,全体像を解きあかす。

『南京事件の日々―ミニー・ヴォートリンの日記』

南京の戦場に輝いた良心の記録。自分のいのちの危険をかえりみず、日本軍によって占領された南京にとどまり、すさまじい性暴力の嵐から一万人以上の中国人女性を救ったアメリカ人教師がいた。「日本の良識ある人がこの事実を知ってくれたら…」と、狂気の支配する戦場で書きつづられた胸をうつ良心の証言。

『南京の日本軍―南京大虐殺とその背景』藤原 彰(著)

南京大虐殺から60年、日本国内では未だにこの事件の規模や内容、存在までをも疑う人が少なくない。本書は事実そのものを検証し、なぜその事実が起こったのかを解明する。事実を知りたい人に最適の一冊。


『南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち―第十三師団山田支隊兵士の陣中日記』 小野 賢二 (編集), 本多 勝一 (編集), 藤原 彰 (編集)

南京で何があったのか。1万数千にのぼる捕虜の「処理」に直接かかわった兵士たちが書きつづった日記には、どんな事実が記されていたか―1軒、また1軒と旧日本兵とその遺族を訪ね歩く粘り強い探索によって発掘された資料から、歴史の実像がここによみがえる。

(以下のドキュメントは,小野 賢二さんの丹念な調査を元にして,徹底的な検証をしているようだ)


◆ちょうど,NNNドキュメント(日本テレビ)で『南京事件/兵士たちの遺言』が制作され,
10月11日に放送された。

私は見損なっていたが,
法科大学院教授さんの以下のブログで見ることができる!

『南京事件/兵士たちの遺言』

NNNドキュメント'15
古めかしい革張りの手帳に綴られた文字。それは78年前の中国・南京戦に参加した元日本兵の陣中日記だ。ごく普通の農民だった男性が、身重の妻を祖国に残し戦場へ向かう様子、そして戦場で目の当たりにした事が書かれていた。ある部隊に所属した元日本兵の陣中日記に焦点をあて、生前に撮影されたインタビューとともに、様々な観点から取材した。


※(NNNサイトより)
NNNドキュメントとは
「NNNドキュメント」は1970年1月4日にスタートした報道ドキュメンタリー番組です。
日本テレビと系列局29社が制作に参加し、
45年間、社会の中で起きるさまざまな出来事に目を向けてきました。



◆このドキュメントに関して,以下の記事も参考になる。

「国際問題・戦争に関する話題……本と雑誌のニュースサイト/リテラ」

南京大虐殺を日本テレビの番組が証明
「安倍首相が否定したい南京大虐殺を日本テレビの番組が精緻な取材で「事実」と証明! ところが番組告知は…」


上記は10月8日の記事なので少し古いが。

タイトル中最後の・・・が意味するところは,

今回の放送のタイトルが、事前の新聞のラテ欄では「しゃべってから死ぬ 封印された陣中日記」とされていて、「南京」の文字がなかったことだ。先週の『NNNドキュメント』の最後に流された予告編でも「南京」の言葉は一言も出てこず、番組公式サイトでも事前に告知されていなかった。ようするに、4日深夜の初放映時になって初めて「南京事件 兵士たちの遺言」という真のタイトルが明かされた

ということらしい。
かつての<NHKの「従軍慰安婦」番組への政治介入>事件のように,
事前介入があって,潰されないための用心ということかな?

上記<NHKの「従軍慰安婦」番組への政治介入>事件は,自民党議員,特に当時,内閣官房副長官だった安倍氏が介入の中心なので,その体質をよく知っておいたほうがいいと思う。
今回の安保関連法決定の流れを見て,もう多くの人々がわかってるだろうけどね。

以下の「放送を語る会」が詳しい。

ETV2001「問われる戦時性暴力」番組改ざんの真相解明を求めます

※「放送を語る会」:視聴者市民、放送研究者、放送労働者の三つの立場の人びとが、放送について語り合い、研究し、発言する場を作ろうという趣旨で、1990年8月に発足した団体です。


現代書館のサイトでもよくわかる。
暴かれた真実 NHK番組改ざん事件――女性国際戦犯法廷と政治介入――


アジア・太平洋戦争での様々な日本軍の行為を認めないという人々は,
何を怖がっているのだろうか。
何をどう証明しようと,怖がる人々はホントの事を見ようとしないのだろう。


自民党の憲法草案 まずはわかりやすい解説を

2015-10-03 00:24:06 | 平和とは
自民党の憲法草案を読まなくちゃいけないと思っているんだけれども,
以下で聞ける,憲法学者木村草太さんの話が,入り口としてとてもわかりやすい。

荻上チキ・Session-22 

2015年09月25日(金)「自民党憲法草案」(検証モード)


どういう国にしたいのか,理念が必要だが示されていない。
理念らしきものとして,憲法から法律に,法律から政令にと,
簡単に変更できるようにしていることと,
国民の義務が増えていることだ。
とおっしゃっていた。

草案を読むのは試験後にしよ。

ほんとうの国際貢献

2015-10-02 01:10:24 | 平和とは
安倍首相が行った国連での一般討論演説後の記者会見で,
難民受け入れについて問われた報道をテレビで見ながら,
難民を移民と言ってるし,受け入れない理由が納得できるものではないしで,
見ているのが恥ずかしくなってしまった。

ハフィントン・ポスト(The Huffington Post:アメリカ合衆国のリベラル系インターネット新聞)
によると,

安倍首相「難民受け入れは?」


安倍首相「難民受け入れは?」と問われ「女性の活躍、高齢者の活躍が先」

そして今回の難民に対する対応の問題であります。これはまさに国際社会で連携して取り組まなければならない課題であろうと思います。人口問題として申し上げれば、我々は移民を受け入れる前に、女性の活躍であり、高齢者の活躍であり、出生率を上げていくにはまだまだ打つべき手があるということでもあります。

なんで難民受け入れ問題が,「人口問題として申し上げれば」になる???
それに続く言葉が,
「我々は移民を受け入れる前に、女性の活躍であり、高齢者の活躍であり、出生率を上げていくにはまだまだ打つべき手がある」
とは???

ほんとに意味がわからないのである。

女性の活躍、高齢者の活躍,出生率を上げるって,
結局,すべてを労働力としてしか考えていないと思うのだけれど,
質問への答えがそこにいくのは,
結局,難民を労働力としてしか捉えていないということなんじゃないだろうか。

あの子どもたちの姿を目にしているだろうに,
なぜ難民にならざるを得なかったか,
どんな思いで脱出してきたかなど,
一切考えられない,想像が及ばない人なのだと思う。

保坂展人さんが,ハフィントン・ポストに
「戦争の惨禍」が難民を生み、「日本の難民認定」の質が問われている
と,難民を生み出してしまった原因,日本の受け入れの実態,
かつて難民を受け入れたことについても書かれている。


一部抜粋させていただきますので,
ぜひ全文お読み下さい。

「波打ち際に打ち上げられた動かない幼児の姿...。」

シリア難民の苦境についてニュースで伝えられるたびに、暗澹たる気持ちになります。家族で手を取り合って戦乱の地を離れ、新天地をめざしながら途上で海に飲み込まれてしまった幼い生命の最後に、胸を締めつけられます。

2001年9月11日にアメリカで起きた「同時多発テロ事件」は、そんな淡い夢(「21世紀は平和の世紀である」という期待を込めた希望)を瞬時に打ち砕きました。「これは新しい戦争だ」と当時のブッシュ大統領が拳を振り上げた時、「報復の連鎖」という悪夢のシナリオが私の脳裏に走ったのを覚えています。


アメリカの戦争は正しかったのでしょうか。

無残なまでの破壊と、おびただしい死者、町で共存してきたイスラム教スンニ派とシーア派の対立の激化と不寛容な衝突...軍事力による制圧は、平和と安定をもたらすどころか、不信と憎悪を増殖させ、果てしない殺戮の連鎖を招いてきました。

アルカイダは国際テロ組織と呼ばれてきましたが、イラクやシリアに「支配地域」を広げる「イスラム国(ISIL)」の台頭は、その概念を塗りかえました。「9・11」以後の戦争は、アフガニスタン、イラク、シリアの人々に殺戮と報復、混乱と恐怖をもたらしました。

「国際社会の要請」という言葉がよく使われます。
日本の難民認定は「国際社会の要請」にはるか及ばないと言わざるをえません。



シリア難民と日本については,こちらを。】


日本が難民条約を批准する前、例外的に「国際社会の要請」に応えたことがあります。70年代半ば以降のインドシナ難民の受け入れです。

政府は、ベトナム人を中心としたインドシナ難民受け入れのために、定住促進センターをつくり、日本語教育や職業紹介・職業訓練をしてきました。









中野晃一教授「政治家が暴走すれば主権者が処罰する」

2015-09-29 19:39:14 | 平和とは
日刊ゲンダイ9月28日

日刊ゲンダイさんから抜粋させていただきました。
ぜひ全文お読み下さい。

中野晃一上智大教授「政治家が暴走すれば主権者が処罰する」

「成立してから国民の理解は進む」という安倍首相に対して,

そこまで開き直ると、結局、戦争に加わる時も同じことを言うんだろうなというのが見えますよね。まともな説明はしない、情報はねじ曲げる、そして、後になったら分かるとうそぶく。民主政治にかかる厳粛さや慎みといったものが一切感じられない。最高責任者という言葉が出てくるぐらいですから、国家権力は自分に帰属するものだ、ぐらいに思っているんでしょう。


今回の運動について

自由と民主主義、立憲主義を守るために個人が立ち上がり、それが連帯している。
普段の生活をしながら、主権者のひとりとして政治に関わっていく。そういう人たちが集まった運動は、戦後の日本で初めてのことだと思います。
新しい社会運動はまだ発展途上ですが、安倍さんが次々と暴挙を重ねていく中で、強靱なものになってきていると思います。

受け身ではない自分たちが自由民主主義を担っているんだというような形で、情報共有したり、勉強会を開いたり



学者の会について

法学の方々というのは政治的と受け止められるような行動はされないものでした。法はある意味、政治の上にあるような、ましてや憲法はその上にあるような意識でしたし、学問的にもかなりお堅い。
路上でトラメガを持って発言するなんていう事態は、ちょっと衝撃です。つまり、それだけ今の日本が危機的なんだということです。


安倍首相の退陣を求める運動について

政治家というのは、われわれの代理人にすぎません。代理人が暴走した時は、主権者としてきちんと処罰しなければいけない。動物のしつけじゃないですけど、こういったことをしてはダメだと、鼻づらをたたいて教えてあげなければいけません。「安倍やめろ」というのは、そういうことだと思います。

首相でありながら、口をとがらせ、日教組と言う。やはり、ネトウヨが首相になってしまったということです。今までいろんな首相がいましたが、あそこまで知性も品性もない人は珍しい。




反対している人全員に来たのと同じ! 奥田さんに脅迫状

2015-09-28 21:58:26 | 平和とは
奥田愛基さんがツイッターに,
学校に,奥田さんと家族への殺害予告が届いたと書かれていました。
被害届等,適切に対応しています。
と書かれていましたが,
心配です。

何か主張して,それが目立つと,
また,相手にとって目障りだと思うと,
このような脅しをかけてくる人がいるんですね。
その本人のためには全然ならないと思うけど,
なぜやるのかなあ。
言葉で意見が言えないから,
力で封じ込めようとするのかなあ。
自分自身の首をも絞めていることに,気が付かないんだろうなあ。

ご家族も心配だと思います。
奥田和志さんとおっしゃるお父様も立派な方で,
以下を読んで,胸が熱くなりました。


用心はする。だが、怯まない。顔を上げよう。青空が広がっている。
皆様には、ご心配いただき申し訳ない。オヤジ


教会の牧師さんで,ホームレスの方々の支援をしているそうです。
奥田愛基さんの小学生頃の,かわいい写真がたくさん載せられていました。
伸びやかに,健やかに,聡明に育っていらっしゃいますね。
自慢の息子さんですね。
と,お伝えしたいです。




フツフツと怒りが!!(沖縄)

2015-09-27 23:01:19 | 平和とは
沖縄タイムスプラス(9月25日)によると,

“沖縄県名護市辺野古の新基地建設への反対運動が米軍キャンプ・シュワブ内とみられる場所から撮影され、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開”

されていることが,23日にわかったそうです。
個人の顔も判別できるそうで,人権侵害もいいところです。
その上,説明文には「Monkeys」と書かれていたといいます!!
さらに,コメント欄には,「暴力集団」(日本語で書かれていたのだろうと思われます)
と書いてあったらしい。

自分たちの暮らしや環境を守ろうとして必死な人たちを,
「Monkeys」と言ってはばからない悪質すぎる米軍関係者,
その人々に対して「暴力集団」と言ってしまう,顔の見えない誰か。
フツフツと,怒りがこみ上げてきます。


辺野古抗議を基地内から撮影 動画説明文に「Monkeys」

以下,一部転記させていただきました。

しかも動画の説明文には「Monkeys」と書かれ、コメント欄には「暴力集団」と書き込みがあり、名誉毀損(きそん)の恐れもある。適正な表現の自由の行使と言えるか疑問が残る。

 警備関係者が事件・事故に備え、証拠として撮影しているのなら、個人のプライバシーや名誉を尊重し公開は厳に慎むべきだ。公開が続き、映像に写っている人から相談されれば、刑事告訴や差し止め請求など法的な対応を検討したい。

 米軍内部からネットに流れているのであれば、米軍の管理体制が問われる。

■3月にも表面化 当時の高官更迭

 辺野古新基地建設への抗議行動を基地内から撮影したとみられる映像が、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開された事例は、今年3月にも表面化した。

 この動画には、2月に沖縄平和運動センターの山城博治議長らがシュワブ敷地内に侵入したとして、米軍の警備員に身柄拘束される様子が映っていた。

 海兵隊は、動画が内部映像と認めた上で、サイトへの流出を「不適切に公表された」と説明。責任を取る形でロバート・エルドリッジ政務外交部次長(当時)が更迭された。


政治家のためじゃない,市民のための野党共闘はどうなった? 

2015-09-26 23:37:27 | 平和とは

野党共闘、七つの1人区で逆転…来夏参院選試算(読売新聞さん)9月22日
読売新聞社の試算では、仮に来年夏の参院選で選挙協力が実現すれば、新たに1人区となる選挙区を含め、七つの1人区で野党候補が自民を逆転することが分かった。

そうですよ!!

(参議院本会議採決情報部さん,ツイッター)9月25日
選挙協力が実現しなければ民主党は現有議席を大きく失います。そうなった場合、そこで失われた議席の多くは自民、公明が取るでしょう。その結果として自公の議席増が濃厚です。絶対安定多数もありえます。このことは民主党の人たちもよく知っているはずです。

のはずですよね!!


野党共闘に難色 煮え切らない岡田民主党に国民のいら立ち(日刊ゲンダイさん)9月26日
「次の選挙では、共産党が候補者を立てないというのが最重要なのに、民主党が屁理屈ばかりをこねていたらうまくいくわけがない。岡田さんは、細野さんや前原さんら保守系議員に気を使い過ぎ。それに世論は共産党アレルギーより、むしろ政権交代を台無しにした民主党へのアレルギーの方が強いのが現実です。党が一緒になるわけじゃないし、まずは参院選で自公に勝利して衆参のねじれをつくる。そうしたことが理解できないのなら、政治オンチ。民主党は解党した方がいいですよ」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)

そうそうっていう気分になっちゃいますねー!!!

何しろ政権交代を台無しにした人たちですからねー
全て裏切られたと思ってます。
無党派の私なんか,
民主党を信用してと言われたって,かなり難しい。

その次の選挙からは,悪いけど,民主党の人の名前,書いてません。

そんな人多いんじゃないかなー。

そこのところ,民主党さんたちはよくよく考えないと,
内発的な投票意欲をおおいにくじいてしまいますよ!!!!!

野党共闘を願う一番の目的は,安保関連法の廃案(まだいっぱいあるんですが,まず一番)。
それを実現するためには,党内のうちわもめ(?),意見の違い,
各個人の意見を通したい気持ちなんて抑えて共闘しないと,
負けるでしょう。
今の与党の思うツボですし,
そうするために,いろいろなことをすでに仕掛けられているのではないでしょうかね??

市民のために闘ってくれるなら,たくさん応援しますから,
共闘されることを望みます。

「NHK受信料の義務化を提言」じょうだんでしょー!!

2015-09-25 00:07:17 | 平和とは
朝日新聞の報道によると,

放送のあり方について議論する自民党の「放送法の改正に関する小委員会」(佐藤勉小委員長)は24日、NHK受信料の支払いを義務化することも視野に入れた提言書をまとめた。

朝日Digital9月24日20:03

ですって!
与党の宣伝のために使っているとしかいいようのないNHKの受信料の義務化を提言するのが,
当の自民党とは,おふざけにも程がある。

根気強い丁寧な取材によるドキュメンタリーなど,
NHKにはいい番組がたくさんある。
だから,見たいので受信料は払っている。
が,政治や国際関連の報道,政治討論などは,あまりの政府寄り,編集されすぎなど,
いい番組も打ち消されてしまうほど酷すぎる
端的に現れたのは安保関連法成立までの報道。
NHKが見ている方向は,明らかに市民側ではなかった。
これで受信料をまともに払えるー???
人事刷新,体質改善して出直せと言いたい。


“菊池寛賞、芸術祭賞など、賞を総ナメにしたNHKの敏腕プロデューサーは、安倍首相らが「圧力」をかけたとされる「番組改変事件」のあと、NHKを去った”日刊ゲンダイより
この敏腕プロデューサーであった永田浩三さん(武蔵大学社会学部教授)は,
以下のようにアピールしている。

NHKは安倍さんと心中するな!永田浩三さんアピール




安保関連法案:ペシャワール会の中村医師「敵視は確実」

2015-09-23 23:49:46 | 平和とは
中村哲医師が現地代表を務めるペシャワール会は,
アフガニスタンでの医療活動と,水道確保事業を,1983年から続けているNGOである。

中村医師が帰国された際は,募金活動のためにも,また,現地の実情を知らせるためにも,
全国で講演活動をされている。

以下は,ペシャワール会のHPより抜粋させていただいた。
ペシャワール会

ペシャワール会は1983年9月中村医師のパキスタンでの医療活動を支援する目的で結成された国際NGO(NPO)団体です。

2001年10月には「アフガンいのちの基金」を設立し、空爆下、アフガニスタン国内避難民への緊急食糧配給を実施し、2002年2月までに15万人に配給しました。

2010年2月、アフガニスタン東部で灌漑用水路建設(全長約25km)を完遂しました。現在は、水利事業を含めた総合的農村復興事業「緑の大地計画」を進めています。



その中村医師が,毎日新聞の取材に応じて,以下のように述べられた。
各国で活動されているNGOの方々に,すぐに襲いかかる問題であると思う。

安保関連法案:ペシャワール会の中村医師「敵視は確実」

「安保法案は日本が外国で軍事行動していくと打ち出すことだ。イスラム世界では米軍の友軍となる日本は確実に敵視される。我々も引き揚げざるを得ない事態になるかもしれない」と、現地の活動への影響を懸念した。

中村氏が現在、農業用の用水路建設に取り組むアフガン東部のジャララバード周辺では過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓っている地域が出てきているという。「食べていけないから、雇い兵になってしまう。飢餓に苦しむ住民の生活を安定させる支援こそが本当の安全保障になるのに、日本ではそんな実情が知られていない」と話す。

 一時帰国中の中村氏は18日に再びアフガンへ向かう。「多くの反対を押し切って、法案を採決したことで日本は曲がり角を曲がった」と話す中村氏は「もし我々が撤退する事態になれば、支援を受ける何十万の現地住民にも影響が出る。安保法案は中東ではいいことがない。改めて廃案にして出直すことを祈る」と訴えた。


ほんとうの安全保障とは何か,政府はそれこそ考えるべきだろう。
中村医師たちに危害が及ばないことを願って,廃案をめざす。