臨床心理士の第一歩

2015年に臨床心理士(CP)試験に,2018年に公認心理師試験に合格しました。もうすぐ68歳。CP5年目の更新年です。

臨床心理士試験勉強方法1・・・私の場合

2016-01-03 01:42:02 | 臨床心理士試験
記憶力低下著しい,私の勉強法ですが,
わずかでもどなたかの参考になれば幸いです。
少しずつアップしていきます。

◆まず,過去問を用意しました。
コピーがたくさん必要なので,まだ学生の方は,友だちと手分けして,
修論が終わったら早速,大学院にいる間に取れるといいです。
うちの場合平成5年頃から15年頃までは,分野別に綴じてあったので,
そこまで昔のはいらないかとは思いつつ,コピー。
分野別の勉強中に,一応目は通しました。

過去問をやる時間をたくさん取れなかったので,
過去5年分くらいは,全問題をざっと見て,分野別に何番の問題か一気に書き出しました。
何が多く出題されているかも実感としてわかるし,あとから便利だったなあと思いました。
たとえば,統計の勉強をやったら統計の問題傾向を見るために,上記まとめを見て統計だけやって,
すぐに答えを見るという方法を取りました。
統計,ロールシャッハ・テスト,乳幼児検査,知能検査,その他心理検査,精神障害,発達障害,
基礎心理学,法律関連・・・というような感じです。例えば以下のように。




◆次に参考資料を集めました。
大学と近隣の図書館で借りられるもの,相当数借りたと思います。
心理アセスメントのいい本が見つけられなくて,以下にはあげてないですが,
数冊借りてみたりしました。


■参考資料一覧■

1.『心理臨床大事典』培風館
(大学院受験時に購入。読んでいて結構面白い)

2.『DSM-5精神疾患の分類と診断の手引』
(これは手放せない!!! 常に見ていた。買ったほうが良い)

3.『臨床家のためのDSM-5虎の巻 』森則夫, 杉山登志郎, 岩田泰秀編著
(今回の試験はDSM-5からだろうと思っていたので,とても参考になった。実際今回は,DSM-5からしか出題されなかった)

4.『DSM-5を読み解く1~5』2014.9~12発行
(詳しすぎるので,試験勉強には役立たないかも。安心感のためぐらい)

5.『特別支援教育の理論と実践第2版 Ⅰ理論・アセスメント』上野一彦,宮本信也等著
(特別支援教育士のためのセミナーテキストで,非常に良い! 発達障害の理解,WISC-Ⅳ,KABC-Ⅱ等詳しい)

6.『日本版WISC-Ⅳによる発達障害のアセスメント』日本文化科学社 2015/1/30
(とても役立つ。ここに載っていた例のプロフィールに似たものが試験に出た。図書館になかったので買った。その後も出番が多いと思う)

7.『'15-'16年版 臨床心理士試験徹底対策テキスト&予想問題集 』2015/2/13発行心理学専門校ファイブアカデミー 著
(やっぱり全体をカバーしているので役立つ。買った。厚いので,分野別に切り取ってカバーを付けて持ち歩いた)

8.『臨床心理士試験一問一答問題集&最重要キーワード』心理学専門校ファイブアカデミー著 2015.3発行


9.『臨床心理学頻出キーワード&キーパーソン事典』心理学専門校ファイブアカデミー著 2014.8.28発行


10.『心理学の頻出問題 改訂版』:実務教育出版
(院試の時買ったもの)

11.『合格ナビ!臨床心理士を目指す人のための心理学用語集』福井博一, サイコロジカル・コーチング・スクールC4著 2014.11発行
(8から11は合間合間にちょこちょこ読んでいた。全部は多すぎるので,選択するといいと思う。もちろん,できるだけ新しいバージョンを)

12.『キーワードコレクション 心理学(改訂版)』
(基礎心理を抑えるのに非常に良い。明らかに出ないと思われる内容は飛ばし読み。院試の時に買った古いバージョンよりやっぱり新しい方が良い。常に読む)

13.『心理学 第5版』鹿取廣人, 杉本敏夫, 鳥居修晃編 東京大学出版会 , 2015.7発行
(これも良い。東大心理学のテキストらしい。第5版が最新。12と13で基礎はいいかも。近隣の図書館で借りた)

14.『ロールシャッハ・テスト その実施・解釈・臨床例』小野和雄著 P91-156
 (カテゴリーの整理,日本人の標準値,解釈についてまとめるのに,とても役立つ。ロールシャッハの片口法をパーフェクトにするためには,以上のことを自分なりに十分理解できるようにまとめておくと,試験は大丈夫だと思う。まとめるにあたっては,この本だけではもちろんなく,15.も,その他ネットも駆使して。エクセルでA4,4枚ぐらいにまとめて持ち歩いた。)

15.『新・心理診断法―ロールシャッハ・テストの解説と研究』片口安史著

『ロールシャッハ・テストの学習―片口法スコアリング入門』藤岡新治・松岡正明・片口安史著
(事例を読む参考にもなる)

16.包括システムなら,
『ロールシャッハ・テスト実施法』高橋雅春・西尾博行・高橋依子著

『ロールシャッハ・テスト解釈法』高橋雅春著


17.『多変量解析のはなし―複雑さから本質を探る』大村平著
(統計には危機感を持っていたので一通り読んだ。結局統計は1問しか出なかったけどね)

18.『よくわかる心理統計 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)』山田剛史・村井潤一郎著,ミネルヴァ書房
(わかりやすい!)

19.『本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本』吉田寿夫著,北大路書房
(くわしすぎて読むのにまどろっこしい感もあった)

20.『試験に出る心理学 臨床心理学編』
(アセスメントのまとめがわかりやすい)

21.『わかりやすいMMPI活用ハンドブック : 施行から臨床応用まで』野呂浩史, 荒川和歌子, 井手正吾編集 ; 和田秀樹序文,金剛出版
(MMPIのまとめならこれ! 代表的なプロフィールを覚える! 実際試験に出た)

22.心理データ解析(小塩真司先生のサイト)
(すごく役立たせていただいた!こういうサイトをオープンにして下さっている先生に感謝!!)

23.総合心理相談ES DISCOVERY
(こちらも簡潔でわかりやすい。感謝!!)

24.仔猫の遊び場
 (こちらもとてもありがたかった!)

25.ひろみの部屋
(いろいろ参考にさせていただいた。感謝!!)

26.その他ネット等

27年度臨床心理士試験最終結果が 12月12日

2015-12-12 23:42:06 | 臨床心理士試験
今日届いた!!

朝から夕方までの講習会に参加していたため,
帰宅後に見た。
ちょっと分厚い。
不合格なら1枚だけかなと思うので,期待が持てそう。

封を開けると,真っ先に振込用紙が見えた。
ということは,合格だ!
そして,「合格」の通知。

ふーー,よかったあ

これでやっと一区切りだなあと思った。

勉強しなきゃいけないことは,今もこれからも,いつもいっぱいあるけれど,
とりあえず試験のための勉強ではない勉強ができる。
国家資格になった「心理師」の試験が2,3年後にあるらしいから,
それはとりあえず置いといてだけど。

これからは収入アップも目指さなくっちゃ。
そのためには,現在の仕事やこれからやりたい分野の仕事に関する学びを,
さらに深めていかなければ!!

今のスクールカウンセラーに必要な,
児童期・青年期の発達や精神医療の理解,発達障害っぽい凸凹の人たちへの支援方法,
学校でのセラピーの工夫等々。

それから,
私の年齢では雇用先を見つけること自体難しい医療機関に必要な,
心理アセスメント各種や,心理面接の方法等の研鑽。
ロールシャッハ・テストなんて,一旦やめると全然取れなくなりそうだから,
学会にも行っているし,
年間通しての研究会にも参加している。

考えると際限がないのだけれど,
様々な学びそのものが,楽しいなあと思えるので,苦になることは今のところない。

個人スーパーヴィジョン(SV)も,
グループスーパーヴィジョン(GSV)も続ける必要があると思う。
来年から新たな事例検討会にも参加する。

いろいろな講習会も,SV等々も,お金と相談の上だからね,結構厳しい。

せっせと働いて,楽しくやっていきましょ



27年度臨床心理士試験2次試験,終了

2015-11-27 00:42:16 | 臨床心理士試験
11月22日,日曜,10:00~10分間の2次試験,面接終了!

振り返ってみると,5月頃に勉強を初めて,半年。
あっという間だったが,やっと終わったという感じはする。

2次試験当日は,東京国際フォーラムガラス棟に,9時50分集合。
幾つかの部屋に別れて,幾つかの大学院ごとに集まっていた。
50分にぴったり,一人一人名前を呼ばれ,
1グループ5人ぐらいひとかたまりで,案内人さんの後ろについて歩き,
(その際,控室には戻ってこないので,荷物は全て持っていくことを指示される)
試験の部屋の前で一人ひとり,落とされる(とは変な言い方だけど)。

各部屋の前には,一人のかかりの方がいて,貴重品以外の荷物を預かってくれ,
携帯の電源を切って袋に入れて部屋の中に持っていくよう指示され,
それと,受験票を手に持って時間まで待つ。
始まる直前に係の人が部屋の中にいらっしゃる先生方に確認し,
どうぞお入りくださいと,ドアを開けてくださる。

失礼しますと入って一礼し,右の方に荷物を置き,
二人(男性と女性)の試験官の前の椅子の横に立つ。
氏名と受験番号をと言われるので,言って,よろしくお願いしますと言って座る。
面接は終始穏やかに進められた。
まず,男性,女性の順番で質問された。
男性の方が長くなり,女性はその分短かった。(2問ほど)


予測した質問は,以下。

■質問予測
・一次試験はどうだったか
・論述で何を書いたか覚えているか
・職歴と現在の仕事の内容
・臨床心理士を目指した理由
・臨床心理士になったとき、これまでの社会経験がどのような点で活かせると思うか
・大学院で学んだこと
・どんな検査が取れるか
・ケースで難しかったこと
・SV(スーパーヴィジョン)を受けているか
・研修員では何をしていたか
・今後、どういう領域で活動したいと思うか
・臨床心理士としての資質はなんだと思うか
・修士論文は何を
・臨床場面での失敗談は
・うまくいったと思うものはあるか
・よってたつ理論は
・その理論のどういうところがいいと思うか
・好きな先生は。本は。その本の中で印象に残っている言葉は

実際の質問内容は以下。

◆質問項目(だいたいながら)
・履歴書を拝見すると,いろいろな経歴がありますが,
今までの経験と全く違う分野をどうしてやろうと思ったのですか。
・よくその年齢で試験を受けようと思われましたね。大変だったでしょ? 
どういう勉強をしましたか?
<大学院ですか,臨床心理士試験ですか?>と私。
 あ,両方です。
よく頑張りましたね。
・現在の仕事内容は?
・これからやりたいことは?
・今までの仕事と何かつながりは?
・どんな勉強をしているか。
・心理学についてどう思っているか。若い頃から興味があったのか。

(難しく考えるのではなく,様々な経験を経るうちに次第に興味が出てきたというようなことを答えた)
・勉強は好きか?

こんな感じだったと思う。
予測質問とはちょっと違ったが,想定内の質問だった。
たくさん答えを返したような記憶がある。

結果は12月半ばとのこと。
落ち着いて待とう。



明日はいよいよ2次試験

2015-11-21 12:14:37 | 臨床心理士試験
今日,明日,明後日と3日に分けて行われる臨床心理士試験の2次試験。
私は明日という通知が来ている。

おさらいしなくっちゃ。

■質問予測

・一次試験はどうだったか
・論述で何を書いたか覚えているか
・職歴と現在の仕事の内容
・臨床心理士を目指した理由
・臨床心理士になったとき、これまでの社会経験がどのような点で活かせると思うか
・大学院で学んだこと
・どんな検査が取れるか
・ケースで難しかったこと
・SV(スーパーヴィジョン)を受けているか
・研修員では何をしていたか
・今後、どういう領域で活動したいと思うか
・臨床心理士としての資質はなんだと思うか
・修士論文は何を
・臨床場面での失敗談は
・うまくいったと思うものはあるか
・よってたつ理論は
・その理論のどういうところがいいと思うか
・好きな先生は。本は。その本の中で印象に残っている言葉は


これくらいかな。
私は言いたがりーだから,
た~くさん考えて,一次試験が終わった日に原稿を作っている。
明日が楽しみなような,でもやっぱり緊張だなー

とはいえ,「よってたつ理論は? その理論のどういうところがいいと思った?」
は難しく,まだそんなものが確立してはいない。

好きな先生と言われれば,たくさんいるが,一人あげるなら成田善弘先生かな。

いつかお目にかかりたいと思いながら,
先生の講座は高くて行けない。
と思っていたら,先日参加したロールシャッハ学会(先生の講演あり!)の終了後,
どなたかといっしょに目の前を歩いていらしたので,
追っかけみたいに駅までずっと後ろを歩いていた

本を読んでイメージした通りの方だったなー


27年度臨床心理士資格審査一次試験結果が届いた 10月24日

2015-10-23 13:36:41 | 臨床心理士試験
26日までには送付されるといわれていた,1次試験の結果が,
ついさっき,ゴミ出しに行ったついでに郵便受けを見たら届いていた!!
普通郵便の時間にしては早いんだけど。

ドキドキドキ!!
今回落ちたらまた来年受けようなどなど思って開けた。
地図がまず目に入ったので,やったと思った。
合格!!

2次試験の口述面接は,11月22日(日)国際フォーラムで行われる。
先輩たちの話によると,
同じ会場,同じ時間に,大学院ごとに集められるらしい。

面接で落ちることもあるから,準備しておかなくっちゃ。

どうして臨床心理士になろうと思ったかとか,
臨床心理士の4領域の業務内容を自分と結びつけて語れるようにとか,
①臨床心理査定
②臨床心理面接
③臨床心理的地域援助
④及びそれらの研究調査等
1次試験の論文に書いた内容について詳しくとか。
友人によると,修論についてとか。

27年度臨床心理士1次試験が終わった!

2015-10-12 10:29:42 | 臨床心理士試験
や~っと終わった!
臨床心理士試験は,10月11日(日),東京ビッグサイトで行われた。
試験は全国で1カ所だから,遠い人たちは大変だったろうなー。


2時間半100問のマークシートと,1時間半1200字の小論文だった。

【マークシート】

今年のマークシートは,特別難しくもないような気がしたが,
1問目が私は全く勉強してない内容だったので,ウッ! と思いつつスタートした。

それは,Thomas & Chessの乳幼児の気質に関するもの。
不勉強ながら,全く知らなかった!!
けど,文脈からいってこうだろうと思うものを選択して,多分あっていると思う。

「乳児期における「気質」研究の動向」(武井・寺崎,2003)によると,
Thomas & Chess(1963)は,“「気質」と環境との相互作用の重要性を実証した研究”を行っている。

“.
彼らは1956年から,ニューヨーク縦断研究を実施し,140人以上の生後2,3 ヶ月の子どもの
詳細な行動特徴のデータを定期的に集め,乳児期初期における子どもの行動反応パターンに
はっきりした個人差がみられること,乳児期初期に見られた個人差が生後2年間はある程度
安定性を保っていることを報告している”


そうであり,この研究以降,心理社会的発達における気質の影響について多くの研究がなされてきたという。

発達心理学に関してかなり詳しく学ぶ大学でないと出てこない内容ではないかと思う。

今見ると,培風館の『心理臨床大事典』にはほとんど載っていないが,
有斐閣の『心理学』(無藤隆,森敏昭,遠藤由実,玉瀬耕治)には詳しく解説されていた。
『心理学』


当然ながら,DSM-Ⅳ-TRの問題はまったくなく,DSM-5に関しての問題,
また,WISCもⅢではなく,WISC-Ⅳが出題された。

DSM-5は変更箇所と,境界性パーソナリティ障害について,
自閉症スペクトラム症に関して,
「症」と「障害」の記述等についてだったかな。

WISC-Ⅳは指標得点のプロフィールが示され,対象者にどのような特徴があるかを問われた。
PRI(知覚推理指標)が最も高く,次にVCI(言語理解指標)
WMI(ワーキングメモリ)とPSI(処理速度)が同じくらいで低めだった。
ADHDによく見られるパターンではないかな?

心理査定は,もちろん例年通り,ロールシャッハ・テストが数問出された。
(昨年あたりから安定して)片口と包括システム両方のスコアが示され,
対象者の特徴が問われていた。
片口の限界吟味も聞かれていた。

乳幼児精神発達検査は,例年のようにちょっと詳しめに出題された。
今年は新版K式発達検査2001に関してが多かった。

P-FスタディのGCR(Group Conformity Rating;集団順応度)と,
ロールシャッハ・テストのP反応との関連。
モーズレイ性格検査(MPI)について,
風景構成法,家族描画法,
MMPIはプロフィールを示され,対象者がどういう状態かを○☓選択。
(プロフィールからいえること)
Shneidman作成の意識水準と心理検査の関係(だったような)
神経心理学的検査がいくつか。


精神保健福祉法では,任意入院,医療保険入院など,入院形態が問われた。

少年法は出題なし。
と思っていたけれど,思い出した。
少年法の根本精神のようなことが聞かれていた!!
大事なことなのに忘れるなんて。まったくー

少年法がどんどん厳罰化されていることに懸念を覚えている方々が
出題されたのではないだろうか。

あらためて考えると,少年法の目的は、
「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行う」
ことにある。
よくマスコミでは,少年犯罪の増加凶悪化が叫ばれるけれど、
“日本は、先進諸国の中では例外的に少年凶悪犯罪が減少してきた国”であるそうだ。

私自身も,少年法の根本精神を大事にしたいと思う1人である。



統計は○☓選択の1問だけだったような気がする。
ホッとしたような,気が抜けたような。

基礎心理では,今までもいつもよく出ている脳波,
記憶がちょっと,
言語のサピアーウォーフ仮説(言語相対仮説),
認知心理学のストループ効果,
発達心理学では,最初に書いたThomas & Chessの気質の研究,
視覚的断崖が凝った聞き方をされていた!
舌出し模倣をする,新生児模倣,
ピアジェの発達段階説の一部,
エリクソンの社会的発達段階説の高齢者の部分,
視覚伝導路について,
セリエとラザルスのストレス関連
クレッチマーの類型論の一部
アンダーマイニング効果,
脳に関しては少なく,シナプス間隙でのドーパミンの動きみたいなもの。

心理療法は,幅広く出た。
精神分析,
箱庭療法,
認知行動療法,
家族療法のコミュニケーション学派(ベイトソン)。MRIを間違えたー!!
内観療法,
防衛機制など


特徴的だったのは,高齢者向け心理検査が多かったこと。
長谷川式認知症スケール(HDS-R)は,日時の見当識,
100から順に7を引いていくのは,「言葉の流暢性」を見るため等が問われた。
(もちろん,☓。流暢性を見るのは,野菜の名前)
など,かなり詳しく聞かれた。

認知症の診断用として開発された,
言語性と動作性の両方が入っているMMSE(Mini-Mental State Examination)も,問われた。
事例問題も高齢者が問われていた。

もう一つ特徴的だったのは,
DVと虐待関連の問題が多かったことだろうなあ。

スクールカウンセリングの事例はやはり多かったが,例年ほどではなかったような気がする。
事例問題はとても多かった。
例年,問題を読むだけで回答できるものも多々あったが,
今年は事例内容を読まないと回答できないものばかりだった。

覚えているのはこれくらい。


【小論文】

過去に出されたテーマを見ていたぐらいで何の準備もしていなかったので,
かなり緊張して,用紙が配布され,広げる時間までを待っていた。

テーマは,
「これまでの心理臨床実践(実習も可)において、あなたの学んだ心理臨床の基本的姿勢について。具体的な体験も挙げながら論じる」とかいうものだった。

A4用紙が1枚,下書き用として配布された。
テーマを見た時は,ちょっと書きやすいかもしれないという印象。

15分ほどキーワードをおおまかに書き出し,
それから実際の用紙に書き始めた。
こういう流れで述べたいと書きだし,
ほとんど書き直すことなく最後までいくことができたように思う。
1200字ピッタリで終わったが,論文の試験の時,よくそういうことが起こる。

1200字というとすぐにいっぱいになるので,
舌っ足らずな中途半端な感じで流れ,最後は無理やりまとめたような気がする。
端的に表現できなかった後悔はあるけど,仕方ないかな。

相当あやしい論文まがいではある!

1次試験の結果は,10月26日までには発送されるとのこと。

合格できるかどうかは全くわからん












統計,難しい~・・・けど,やってるうちに楽しくなる

2015-08-10 00:06:00 | 臨床心理士試験


過去問を見ていたら,
平成10年度に,多変量解析に関する問題が出ていた。
従属変数と独立変数が,質的か量的かの組み合わせで,
使用できる統計手法を選ぶというものだった。

選択肢には,数量化理論Ⅰ類とか,Ⅱ類とか書かれている。
え~~,これって,何??
まったくわからない!!
今まで私が勉強してきた中では数量化理論なんて聞いたことがなかった

その後調べてみると,数量化理論とは
“統計数理研究所元所長の林知己夫(1918年6月7日 - 2002年8月6日。日本の統計学者)
によって1940年代後半から50年代にかけて開発された日本独自の多次元データ分析法”
だそうである。

“量的データに対する多変量解析の手法を質的データにも適用したい
という発想から生まれたもの”
とどこかの説明に書かれていた。
なるほど,そうなのかあ。

『試験に出る心理学 心理測定・統計編』

には結構詳しく書かれていた。

独立変数 従属変数 分析方法
 量的   量的   重回帰分析
 量的   質的   判別分析
 質的   量的   数量化Ⅰ類
 質的   質的   数量化Ⅱ類
 質・量的 量的   共分散分析


ネットで調べると,いろいろ具体例が書かれているので,
具体例を読むと理解しやすい。
私は修論では重回帰分析を使ったけれど,今少しはわかったような気がする。
SPSSは解説書(懇切丁寧な解説書がたくさんあるし)通りにやると何でもやってくれるので,
あんまり理解してなくてもできちゃうんだなー

『多変量解析のはなし―複雑さから本質を探る』大村平著
この本を読むと,もう少しわかるんじゃないかと思う。

その後は同様の問題は出ていないし,
もう出ないんじゃないかとは思うけれど,
24年度の試験も他分野でやっぱり難しかったので,
とにかくひと通り勉強しないと,とても回答できない感じ。

妥当性・信頼性関連はもちろん,
検定いろいろ,分散分析,多重比較,
因子分析,相関,重回帰分析,共分散分析,実験計画等々

この1週間は,統計をやろう!!

★基本を固めるのに良い本
以下の2冊は,ん?と引っかかるたびに読み返すと教えてもらえる本です!
微に入り細を穿った記述に,
若い人(年齢とは限らず!)を育てたいという熱意が感じられます。
感謝

『よくわかる心理統計 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)』山田剛史・村井潤一郎著,ミネルヴァ書房

『本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本』吉田寿夫著,北大路書房


と言ってもこの2冊だけではまたわかりづらい部分もあり,
数冊の参考書やネットを読み比べながら理解しつつある

不思議なのは,SPSSもそうだったけど,
やってるうちに楽しくなってくるっていうこと




ロールシャッハ・テストの勉強

2015-07-30 15:28:02 | 臨床心理士試験
投影法に分類される心理テストであるロールシャッハ・テストは,
テストを受ける人の独自の意識の流れがわかるといわれている。
人格特徴の把握と理解のために,
臨床的に必要な人には,
病態水準の鑑別のためにも施行される人格検査である。
「複雑なパーソナリティの機能を輻輳的に読み込む」と言われている。

また,今日読んだ論文には次のように書かれていた。

“その人が現実の生活の場で, さまざまな状況をどのように知覚し, 思考し,
外界とコミュニケートするかについての情報を与えてくれる。
つまり, その人の認知過程の中で何が起きているのかという特質を
具体的に推論する基本情報を提供してくれる
極めて神経心理学的側面をアセスメントするツールでもある。”
 
北原ら,2015,「もの忘れ外来」患者のロールシャッハ指標

そうなんだあと,びっくり!
神経心理学的検査と考えたことがなかった
よく考えてみれば,確かに役立つだろうなあと思う。

この論文を書かれた方々が属している神経科浜松病院では,
“「もの忘れ外来」を受診する患者全員に
簡便な認知症のスクリーニング検査(HDS-R) と
ロ・テストをバッテリーとして組んで施行している。”

※HDS-Rは,「改訂 長谷川式簡易知能評価スケール」

このバッテリーで全員に施行という話も初めて聞いたので驚いた

まあ,この論文のことは置いといて,

施行後のスコアリング(コーディング,分類)にも,
解釈にも時間もかかるし,難しく,
実施者は常に訓練を積んだり,スーパーヴィジョンを受け続けないと
とても患者さんに対することなどできない。

現在は主に,片口法か,包括システムで行われていることが多い。
私は院では包括システムで習い,実習先では片口法で施行していて,
どちらも中途半端感が強い。
ましてや,スクールカウンセラーになって以来,実施する機会は全くない。
このまま検査が取れない心理士になりそうでこわいというのが本音だ

ロールシャッハは非常に奥が深く,おもしろいテストなので,もっともっとわかるようになりたい!!
それに,臨床心理士試験には,かなりの数が毎年出題されている

それで,ウン万円かけて,ある研究会の連続講座に参加しつつ,
試験勉強としては,分類法の読み方,解釈の仕方等々,
大学図書館の本,近隣図書館の関連本を相当数借りだして読んでいる。
最近は何とか過去問はわかるようになったような気がする

でも,こればかりに時間を取るわけにはいかないので,
たとえば境界性パーソナリティ障害の人はこういう特徴を示すとか,
PTSDの人はこうだとか,
症状の勉強も共にやるようにしようと思っている。
一昨年あたりから,片口でも包括でもどちらでも回答できるようになったようだから,
その意味ではずいぶん助かる。





臨床心理士試験勉強(1)

2015-07-22 13:05:45 | 臨床心理士試験
臨床心理士試験がだんだん近づいてきた
10月11日だから,もうとっくに100日は切っている。

同級生に比べ,圧倒的に記憶力(流動性知能)が落ちているから,
他の人よりガンバラないと落ちちゃうなー
というわけで,5月から勉強を始めている。

院試は覚えたものを再生する必要があったけれど,
今度の試験はマークシートだから再認。
その分,楽といえば楽だけども,覚え方がいい加減だと,
わからない!!
関連法律含め,心理学全般網羅されている。
事例検討も多い。

1次試験は、100題のマークシートによる「多肢選択方式試験」(2時間30分),
定められた字数の範囲内で論述する「論文記述試験」(1時間30分)

2次試験は1次合格者のみ口述面接試験。


現在の仕事がスクールカウンセラーのみなので,
夏休み中仕事がないのが,今はありがたい。
その点フルに仕事をしている人より勉強できるんだから,
落ちたら恥ずかしいなあ

過去問はほぼ揃えた。
昨年の過去問は8月はじめに発売される,いわゆる赤本
新・臨床心理士になるために[平成27年版] を予約購入した。

今年の試験でかなりこわいのは,
『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』の日本語訳が2014.6に発行され,
今年はじめて,おそらくDSM-Ⅳ-TRからの変更箇所と,
新しい内容と両方出るだろうと予想されることだ。
大幅に変わっているので,変更内容と変更されていないところをきちんと押さえないといけないと思う。

7月初め頃から,
DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引とか,
臨床家のためのDSM-5 虎の巻とか,
DSM-5対応 神経発達障害のすべて等々と,
首っ引きの日々を過ごしてきたが,全体見るには至らない。