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pcfx復活ブログ

飯田線の旅 4(完) 田本・為栗・中井侍

2011年06月15日 | ドライブとかりょこうとか
自分でも呆れるほど飯田線が好きになっていた。本日また飯田線の旅をしてきた。
今回は今までの経験から少しクレバーな旅程になっている。豊橋から10:08の特急に乗り、一旦
天竜峡まで行ってから折り返して、帰り道で秘境駅を3つ回ることに成功した。
こんなことは鉄道マニア様からしてみれば「基礎の基礎じゃん」という程度のものだろうが、
pcfxはもう、色んなことをあまり考えないようにして生きる事に決めたのだ。



で、今回は天竜峡から田本に行き、田本から唯一の道と言っていい、ものすごい急坂の山道を
踏破して県道まで出た。息が切れる。足が動かなくなる。1年半寝て暮らしたpcfxのなまった
体にはかなりこたえた。それでもなんとか県道まで昇り、また田本駅まで戻った。
この急坂は年寄りにはちょっと酷だ。また途中に倒木がいくつかあり、くぐったり跨いだりして
進まなければならない。更に蜂・蛇が出没して道を阻む。路面はアスファルトでなんとか舗装
してあるが、それも苔に覆われ、そこに乾いた落ち葉が大量に積もっている。注意しないと足を
滑らせて危険だ。帰りの下りも急坂なので足元が危ない。かなりスリリングな道であった。



駅ノートに記帳し、公約通りボールペンを寄贈してきた。といっても100円ショップで8本入の
安物だが、駅ノートに付属しているボールペンが持ち帰られたりインク切れだったりするので
必要だと思われた。次の電車に乗り、次の為栗では吊り橋を渡り、近くの集落まで行って帰った。


さて本日のメイン、中井侍。これで3度目の訪問となるが、時間の都合上、中井侍の全集落を
見て回ることができないため、今回は以前寄れなかった奥の集落に足を踏み入れた。そこも
同じように家と茶畑を見て回る事になったが、たまたま挨拶をした老婆と世間話をしているうちに
中井侍周辺の集落に昔あった習慣の話を聞くことができた。これについてはあまり口外してほしく
ないようだったのでここでは詳しく書かないが、まあ昔は長男以外は冷や飯食いというのが相場
だったので珍しいことではなかった。

(どうしても知りたいという方は個人的にメールでお問い合わせ下さい。さほど細かい事を知ってる
わけではありませんが。メアドはブログのプロフィール欄にあります)



中井侍の駅から天龍川を見下ろすと、鴨がガーガー鳴いて楽しそうだ。またクロサギらしき鳥も
いる。中井侍集落の頂上から見下ろす天龍川と急峻な集落。行ったことがある者だけが味わえる
格別な光景だ。

今回pcfxが中井侍で下車した際、中学生と思われる地元少女も同時に下車したが、こういうご時世
なので後を追うような道を辿らず、かつ途中で出会わないように気を使った。
「中井侍で不審な男が後をつけてきた事案」にされるのはイヤだ。割とカワイイ娘だったが。


駅からそのまま上がっていった集落でおばさんと挨拶し、世間話をした。行きには枯れ枝を
片付けており、帰りには風呂用の薪を割っていた。pcfxはいつも全身黒ずくめの服を着ている
のだが、こんな不審者にも気持よく挨拶を返してくれた。ありがたいことである。

今回使った万歩計によると、16kmほどを歩いた。しかも結構な山道だ。正直クタクタだ。




豊橋の改札正面にある弁当屋の情報だが、飯田線名物の「秘境駅弁当」の入荷時間は未定で、
弁当屋が出来次第配達にくるので、何時とは決まってないとのこと。1回目は午後1時くらいで
在庫が3つほどあり、2回目も同じ時間だったが品はなく、今回の3回目は朝10時だったが
まだ入荷してなかった。だいたい昼頃までに配達しているようだ。

秘境駅弁当の内容は時々で変わるみたいで、4分割弁当の時もあれば9分割弁当もある。pcfxが
1回目に食べたのは9分割で、山の幸のおかずと何種類かのおこわが少しずつ楽しめるもの
だった。価格は1000円だがその分おいしい。

今回pcfxが買った弁当は「壺屋浪漫」という名前の幕の内弁当だ。価格は800円。弁等の仕切り
は3分の1がご飯、残りのスペースがおかずだ。ご飯が弁当箱にくっついて食べづらいのが難点
で、またおかずのボリュームがあるのでご飯が足りない気がする。しかし味は非常によく、
「とろろの磯揚げ」「豆腐揚げ」「ササミ梅竜田揚げ」などが特においしい。さりげなくついて
いる「笹もち」の甘味がデザートとして心憎い。内容表示に「沖ぶり」と書いてある魚は
サワラのような気がしないでもなかったが、これもおいしい。メーカーは「合資会社壺屋弁当部」
で、明治22年創業とのこと。「日本鉄道構内営業中央委員会」とのこと。よくわからないが
いろいろと大人の縄張り争いとか競争とか利権とかあるのだろう。

せっかくの旅だから、構内のコンビニの弁当より割高だがこちらを選んでみるのもいい。



先月下旬から続いた飯田線の旅。とりあえずの目標を達成したので一区切りとしたい。pcfxが実際
に行ってみた感想でいうと、飯田線秘境駅ランキングでは、中井侍>為栗>田本>金野>千代>
小和田、というカンジだった。独自の風習を秘め、独特の風景を持ち、簡単には集落全体を見せて
くれない「中井侍」こそ、pcfx的飯田線秘境駅ナンバーワンだ。女の子も可愛かったし。