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pcfx復活ブログ

サスケvsコマンダ

2011年07月30日 | げーむ
1980年に「漢のゲーム企業」SNKがアーケードに放った、オリジナリティ溢れるゲームが
「サスケvsコマンダ」だ。この「vs」について、pcfxは「バーサス」と読んでいるのだが、
「ブイエス」と読む人も大勢いるようだ。好きに読めばいいと思う。

1980年といえば、31年前だ。41歳の人は当時10歳、31歳の人は産まれた頃、21歳の人は生まれる
10年前となる。41歳の人が5歳の頃、このゲームに使われたCPU、6502が作られた。日本ではZ80が
優勢だったが、6502はファミコンが互換機を採用した事で一躍メジャーCPUとなった。

初期レトロゲームで和風ゲームと言えば有名なのが、「平安京エイリアン」、「侍」と、この
「サスケvsコマンダ」だと言える。時代背景は「平安京エイリアン」が平安時代、「侍」は
江戸時代、「サスケvsコマンダ」は戦国時代だ。将軍から「敵の忍者からワシの命を守れ」
と命令されたサスケは「はい、将軍」と応える。



セリフは英語だ。敵の忍者は日本語で話すので、やはりサスケと将軍は英会話をしていたと
思われる。理由は不明だ。

舞台は京都。大文字焼きと五重の塔、そして三日月をバックに戦いが繰り広げられる。



敵の忍者は「下忍」「中忍」「上忍」と別れており、小さくてかわいいのが下忍だ。pcfxは
この「ゲニン」という響きが気に入っており、実際の立場よりかなり卑下したイメージであり
単なる階級分け以上の悪意を感じる。「このゲニンがッ!!」と呼ばわれると、割と精神的
ダメージが大きい気がする。忍者でなくてよかった。ゲームではザコ敵として登場する。



前半のボスが「中忍」であり、「中」という名前の中途半端さの通り弱い。「中」の中途半端さ
は他にも通じるものがある。「中尉」「中佐」「中将」も中途半端な印象があり、「とっとと
大尉とか大佐とかになれよ!」という苛立ちを感じる。「中学生」も「子供なのか大人なのか
ハッキリせえや」というむず痒さだし、とにかく「中」はイラッとする存在だ。

「上忍」ともなるとその変装も巧みとなり、山伏のように笠を被っている。繰り出す忍法も
やっかいなものになり、最終奥義である「変身春花の術」ともなると、ガマガエルに変身し、
その上分身し、広域誘導弾である春花で攻撃してくる最難関の術だ。この春花は画面最下部に
ゆっくりと落ちてくるが、その間サスケにX軸を合わせてくるのでうまく動かないと追いつめ
られてしまう。だから早いところボスに苦無を当てたいのだが、分身しやがるので当たらない。
ボスのボーナスは早く倒すほど得点が高い。時間切れもある。



サスケが負けると、サスケが石に躓いてコケるシーンとなり、中忍が下忍を大勢引き連れて
きてバカにされる。



pcfxが子供の頃通っていた博多のゲーセン「アサヒ」では、このゲームがアップライト型の
筺体で稼働していたのだが、基板冷却用のファンが逆に取り付けてあった。筺体裏面から
吸気し、側面が他の筺体と密接していた為、そこへ排気できずに、他の唯一の穴である
コンパネから排気するという謎の現象が起こっていた。その結果、レバーの隙間などから風が
吹き付ける事になり、当時は「手汗を乾かす画期的な装置」と思い込んでいた。他所の
ゲーセンでもこのタイプの筺体の約半数くらいがコンパネから風を吹き出していたため、
工場でテキトーに組み立てられていたのだろうと推測している。コンパネにこのゲームの
キャラクターなどがデザインされていた為、SNKオリジナル筺体だったと思われる。

8ビット黎明期に斬新な要素を盛り込んだ印象深いゲームであり、当時他所のゲームのコピー
基板を平気で作るメーカーが多かった時代、それまであまりなかったBGMもシーン毎に
盛り込まれた、画面・音共に記憶に強く残る名作だ。現在の多くの古参ゲーム会社の
成り立ちは、多くがデッドコピーから始まったといっても過言ではない。現在ではPSPで
SNKアーケードクラシックスゼロ」に収録されて遊べるようになっている。40歳以上の
プレイヤーは是非購入して、良き日の思い出に浸ってみてはいかがだろうか。尚、基板も状態
次第ではまだ動く。動かない基板でもコンデンサなどを取り替えると動く可能性があるので、
諦めずにチャレンジしてみてほしい。当時のハードは思いの外頑丈だ。モニタはまだジャンク屋
に適合品が残っているので、今のうちにいくつか買っておくのもいいかも知れない。温泉旅館
などにある古いゲーム筺体を交渉して買うという手もある。諦めるのはまだ早計だ。


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