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pcfx復活ブログ

小谷城 江・浅井三姉妹博覧会

2011年07月24日 | ドライブとかりょこうとか
例によって友人TELの無計画ドライブで、本日たどり着いたのは滋賀県の「小谷城」である。
小谷城といえば「電波押し売り放送企業」が放送中の大河ドラマで注目されている所だ。

pcfxはドラマを見ていないが、いいかげん資料もロクに残っていない政略道具の「戦国の女」を
テーマにするのはやめたらどうかと思っている。あと、もう時代劇を演じる事ができる役者など
揃わないのだから、時代劇を作るのはやめたらどうかと思っている。今時の時代劇に出てくる
役者やタレントなど見ていられない。育てる気がないならやめちまえ。チャラい時代劇など
過去の作品の冒涜に過ぎない。


そういうスタンスのpcfxとTELが「江・浅井三姉妹博覧会」に行ったのだから、その視線は批判的
なものとなる。また、信長を裏切って朝倉側についた浅井家の無駄死にについても、二人とも
苦々しく思っているのでこれまた視線は冷ややかだ。時勢や大義がわからない者たちによる
愚かな選択などをいくら美化しても欺瞞でしかない。



さて、それはそれとして、小谷城の麓にある「小谷・江のふるさと館」に入場した。単館の
入場料は300円
だ。そして中はというと・・・まあ300円ならこんなものかという感じ
なので、ご自分の目で見てもらいたい。「小谷城という言葉を初めて知りました」という人
むけだ。




この「小谷・江のふるさと館」の周囲には仮設の飲食店・ステージ・土産物屋などがあり、
土産物屋には商魂たくましいグッズが並んでいる。ラインナップは「ニワカ歴史ファン向け」
となっており、携帯のデコシールやらTシャツやらタオルやら紙の陣笠やら。その図案もまた
ひどく初心者や外国人向けになっており、当時の有名武将の家紋が敵味方入り乱れたデザイン
見ると、嘆きを通り越して笑えてくる。客をバカだと思っているのか、バカをターゲットに
しているのかどっちかだろう。後者なら文句は言うまい。





そんなひどい商品の中で、pcfx的に気にいったのは「浅井三姉妹煎餅」だ。煎餅の味などを
土産物屋に期待していないが、パッケージのイラストがまた「いかにも」で清々しい。そして
イラストと中身が「ほぼ関係ない」のも素直でよい。「煎餅の包み紙だけ媚びましたテヘッ」
という萌えすら感じる。煎餅と饅頭をこうして売るのは日本の伝統芸能ともいえる。



他の、人を小馬鹿にした商品群はさておき、pcfxはこの「浅井三姉妹煎餅」を購入した。
イラストの作者名は確認できなかった。基本は少女漫画風であり、同時に今時の萌え絵の要素
を含んでいる。他の図案もこの施設の各所で見られる。





意外な事に、この「浅井三姉妹煎餅」の中身の煎餅はおいしかった。ネタで買ったのだが
なんか得した気分である。三種類の豆煎餅が入っており、どれもそれぞれの風味が生かされて
いる。価格も630円と普通だが、味のよさを考えると安くも感じる。もしここへ行くことが
あったら、土産にお勧めなのが「浅井三姉妹煎餅」だ。人によってはこのイラストを恥ずかしく
思うかも知れないが、なに、人生など恥の上塗りでしかないのだ。pcfx的には次女の初姫が
お気に入りだ。













さて、ここから小谷城跡に行くのだが、ルートは大きく2つある。1つは定時運行している
バスに500円払って乗るルート。もう一つは徒歩で登るルートだ。ここで注意してほしい
のは、この徒歩ルートは割とハードなので覚悟が必要だという事だ。注意書きもあるので
必ず読んで理解してから登ったほうがいい
。観光地のハイキングコースくらいに考えると、
結構後悔することになると思われる。だからちょっと高いがバスに乗るのをお勧めする。
このバスに乗っても一番上までは行かないので、小谷城を全踏破するのは結局徒歩での登山
が必要になる。バスルート周辺でやめておくのが利口というものだ。







再三言うが、徒歩での登山は注意してほしい。足場も悪く、急坂で距離も相当ある。普段から
鍛えて無い人がするものではない。帰りの下りも足を滑らせやすい。相応のシューズを用意
したほうがよい。あと、たまにクマも出るらしいので、覚悟も必要だ。ちなみにpcfxは途中で
ぽんぽんがいたくなった」のでリタイア下山した。友人のTELは元気者なのでピョンピョン
飛び跳ねながら
登っていったが、それでも相当きつい道だったと言っていた。普段強がりしか
言わないツンデレ男のTELが「きつい」というのは相当なものだ。因みに、登山口に書いてある
「距離の表示」は、あくまで途中までのものだということをキモに銘じてもらいたい。実際は
倍以上歩くことになる。信長が攻め落とすまで難攻不落といわれた名城跡はそれなりの立地
だったというわけだ。



また、博覧会の会場はここだけではない。周遊のバスが出ているので、全部見たい人はこれを
利用するのが吉だといえる。





8月6日には「小谷城下祭り」が行われるので、この日に行くとお得かもしれない。



そんなこんなで本日も12時間かけた外出だったが、帰りにTELがどうしても寄りたいと聞か
ないので「ホビーショップTAMTAM」入る事になった。そして、以前ゲーセンで4000円
かけても取れなかったプライズ景品の「イカ娘フィギュア」が、1380円で売っていたので
衝動買いすることに。まったく罪な商品ラインナップである。







中山道馬籠宿

2011年07月17日 | ドライブとかりょこうとか
友人TELの気まぐれドライブに付き合い、行き先も定かでないまま本日行ってきたのが「中山道
の馬籠(まごめ)宿」だ。

TELとはもう四半世紀の付き合いになるが、彼の考えていることは常にpcfxの想像の外にある。
今日も午後一時に電話してきて「今向かってる」とのこと。彼の車に乗りとりあえず走りだす。
毎回ここでpcfxは「どこいくの?」と質問するが大抵無駄である。決まってないのだ。


ここでTELについて少し補足説明をしておく。彼は一年中どこかで車を走らせているが、それが
商売上絶対に必要というわけではない。趣味とも言えない。なぜなら食事や睡眠を趣味として
語れないように、彼のドライブはあまりにも恒常的過ぎており、もう趣味の域を逸脱している。

pcfxが知る限り、彼の最長連続運転距離は、名古屋から仙台までの距離を車で日帰りした時だ。
しかしそのくらいなら、普通の人でも高速を往復すればできそうなのだが、実際にはTELは、
名古屋から神奈川まで行き友人を拾い、そこからすぐに仙台まで飛ばし、仙台市から山の中に
突入していった挙句「廃墟探索」をし、そのまま神奈川まで戻って友人を降ろし、その足で
名古屋まで帰ってくるのだ。ほぼ一日中ケロっとして運転している変態である。

*往復1668km


このように息をするように運転をするTELなので、pcfxと行動を共にする場合も、普通だと泊り
になるような行程は日帰りとなる。彼に付き合っていると距離感というものの普遍性が壊れて
いく。「小旅行とはどの程度のものか」という概念を見失っていくのだ。



さらに「走ること自体が目的」なので観光地に行っても温泉旅館に泊まるでも、土地の名物を
食べるわけでもない。泊まらず日帰りであり、食事はファーストフードかコンビニ飯だ。彼が
珍しく「温泉行ってきた」という場合でも、それは温泉旅館や民宿に泊まったという事ではなく、
「その土地のスーパー銭湯に行ってきた」だけだ。


さて、そんなTELとのドライブなので、pcfxはいつしか「ここへ行こうぜ!」とか、「名物食べ
ようぜ!」とか、「温泉旅館に泊まってゆっくりしていってね!」とかは考えなくなった。
否応なしに行き先はTELの気まぐれになり、コンビニでおにぎりを買い、日帰りで深夜に帰宅だ。

今回も同じようにTELの気まぐれで午後出発し、行き先を聞いても答えず、飯はコンビニである。
そんなキチガイドライブをもう何年も繰り返して慣れた。





で、行き着いた先は岐阜県中津川市にある、中山道の木曽11宿の最南端に位置する「馬籠宿
だった。TELが最初からここを目的地にしていたとは考えられない。いつも無計画だからだ。
おそらく適当に国道19号を走っていて思いついたのだろう。いつもそうだからだ。



この「中山道馬籠宿」は作家の「島崎藤村」の縁の地であり、島崎藤村といえば「破戒」が
有名だろうが、pcfxは「新生」が代表作だと思っている。性的な意味で。



道路から頂上の展望台に向かった坂道に和風な建築が立ち並び、そのほとんどが土産屋か飲食店
という商売っ気まるだしな小径だ。特にコレといったものがあるわけではないが、観光客で
賑わっている。小径には水が流れ、ところどころに鯉が飼ってあったりしており、途中途中で
買い食いしたり土産屋を冷やかしたりしながら展望台まで歩く。









展望台の辺りには昔の奉行が書いた定書のフェイクがあったり、この季節に行くと目にも鮮やか
な真っ青の紫陽花があったりして好事家には超ウケる。眺めもいい。思わず手の平に似た葉っぱ
を乾燥させたものに火をつけて口元に持って行きたくなる風景がそこにある。







観光客は大別して「子供連れの家族」「ちょっとアレなカップル」「老夫婦」「やたら長玉の
レンズをつけたカメラマン風の男」「あまりの軽装で年齢が怪しい老人」「湯けむり系OL」など
が多く、我々のような男同士の二人連れは珍しい。だが二人でバシャバシャ写真を撮ったり
ムービーを撮りまくっても怪しまれない。なぜならそのような怪しい男が割と多いからだ。
我々の目的はさておき、彼らはなにが目的でここへ来ているのだろう。撮った写真をどうする
のだろう。謎が多い人物たちである。



とにかくそこらじゅうが茶店でありお食事処なので、時間さえ外さなければ飲食に困ることは
ない。この季節なのでメインの食べ物はソバであり、メインのおやつはかき氷のようだ。今回は
珍しい事に、TELが「その辺で冷たい物でも食べるか」などと言い出した為、今日明日に地震や
天災や戦争が起こる前触れではないかと心配になる。



そこら中にある茶店から「喫茶かっぺ」を名前だけでチョイス。名前の冴えなさとは裏腹に、
ここのかき氷は絶妙な製法で作られておりオススメだ。夏期に馬籠宿にお越しの際、ご休憩は
この「喫茶かっぺ」でかき氷をお試し頂きたい。無論だがこの店に宣伝料などもらっていない。
pcfxは自分でいいと思った店しか紹介しない。







このかき氷は、氷自体の味、削り、食感も一味違う。まるで厳冬期のウラジオストック北部の
ブリザードアイスのような鋭さがあり、それでいて練乳とよく馴染む上、使っているシロップも
市販の安物のようなきつい酸味や嫌味がない。今回は氷イチゴのアイス乗せを選んだのだが、
このアイスも「その辺のアイスクリームを適当に義務感で乗せました」というようなやる気の
なさが微塵もなく、風味豊かな味わいのアイスクリームは、食べ終頃のドロドロに溶けた
かき氷の中にあってもその存在感を色濃く主張するものだ。これで¥550は安い。是非是非の
オススメである。雪女もビックリだ。



半ズボンの社交的な老紳士がカメラを持ってウロウロしてもさほど怪しまれない観光地、それが
「中山道 馬籠宿」であり、二人とも黒づくめの格好をしている我々もさほど怪しまれない。
歩いて次の宿場町まで行くもよし、坂道を歩いて登るのが超カッタりぃ人は展望台まで一気に
脇道を車で登るもよしだ。休日に行き先に迷ったら、ここへ行ってみるといい。



秘境?佐久島3 ネコ撮影編(完)

2011年07月16日 | ドライブとかりょこうとか

夏の直射日光が真上から降り注ぐ気温35度の中、佐久島を歩きまわるバカは人間くらいなものだ。
ネコは人間よりも少しばかり賢いので、昼間は物陰でじっとしている。早朝や夕方になると エサを
提供してくれる民家の前に集まってくる。実に効率的な連中だ。

船の最終便17:22に間に合うように撮影するためには、なんとか確実にネコの集まる場所を確保
しなければならない。しかし初めて訪れる島で場所は知りえない。そんな時は島の人に聞けばいいのだ。

幸いなことに、雑貨屋の「つるや」さんのオバチャンが教えてくれた。つるやのすぐ近くに ネコに
エサを与えている家があるというのだ。北東にすぐの家だ。



夕方4:45、やっとネコたちが集まってきた。船が来るまで30分ほどしか時間がないが、なんとか
当初の目的を遂行する事ができた。おそらくだが、この時間になれば島のあちこちでネコが姿を
表すのだろう。しかしそれを全部確かめている余裕など、日帰りのpcfxにはなかった。

事前にペットショップで購入した「ネコ用おやつ」を装備し、ネコの群れに慎重に近づく。 定位置から
一歩も動かないようにしながら、遠巻きに見ているネコの手前にエサを投げる。 エサをもらい慣れて
いるネコだから、すぐにエサの確保に動き出す。エサをひったくって逃げる ヒット&ウェイ行動から、

段々と図太くなってその場でエサを食べるようになってくる。



子猫も発進してくる。親子ネコは、エサの捕り方を教えるときのように行動する。とはいえ、 母ネコが
子ネコにエサを与えるのではなく、母ネコは自分がゲットした戦利品を子ネコの前で 悠々と食べる。
「欲しけりゃ自分で取ってきな」という行動は、こちらをあまり警戒していない からこその余裕であり、
第一次の信頼関係を築けたということになる。





奥のほうで動かないのはボスネコだろう。慎重に様子を見ながら、pcfxをたまに威嚇する声を 出している。
だがpcfxが「単なるエサ投げマシーン」だとわかると、その後は放置する。エサを 取りに来ないのは、
この家の人がまもなくエサを持ってくる時間だとわかっているからだ。



子ネコも一生懸命エサを食べようとするのだが、このネコ用おやつは「乾燥たらハードタイプ」のため、
非常に硬い。うまく食べられない様子だ。







さて、もう時間だ。急いで船乗り場に行かなければならない。そして最終便で着いた先の一色 の船乗り場には、
もうバスはないのだった。



秘境?佐久島(完)


秘境?佐久島2 島内散歩編

2011年07月16日 | ドライブとかりょこうとか

佐久島が秘境?なのは交通の便が悪いからだけではない。以下の写真を見てもらえばわかる
と思うが、島の様子もだいぶ変わっている。今回は写真をペタペタ貼るだけの簡単なお仕事
です。



佐久島に到着すると、このような光景が見える








ブルーシートと空の青いコンビネーション


この島の建物は全部黒い。雨風を防ぐためにコールタールを壁に塗って防水加工したらしい。





夏の真昼間の、この島のコントラストは、まるで現実感がない



ネコも黒い



イカス農作業車


謎のオブジェ


謎の足湯。温泉ではなく、島に売るほど降り注ぐ太陽光を利用している




仮面ライダーV3の木馬を再利用。まだ残ってるというのがすごい






至るところにレンガ作りの祠があり、弘法大師像が祀られている




島に一つの小中学校。高校生は島外へ出て行く




この島の特徴の一つ、どこでも花だらけ




サボテンもさぼってん







佐久島の小中学生ががんばって世話をしている



謎の店、「もんぺまるけ」。土日だけ営業












佐久島西部の雑貨店「つるや」。ここ以外に買い物するところはない。必ず利用することに。



このベンチが島のオバチャンの井戸端会議の場所だ



離島したり後継ぎがなかったりして、この島には廃屋もたくさんある






住所は確かに佐久島だ。異次元に来たような気がする我々に現実を示唆する




動画

 

 

 

 

次回、ようやくネコに出会う。

 


秘境?佐久島1 交通受難編

2011年07月16日 | ドライブとかりょこうとか

pcfxは犬猫が好きだ。たぶん人間より好きだ。その辺を歩いている人間をいちいち呼び止めて
構ったりはしないが、犬猫は構う。義務のように構う。優先順位としては1・2位を争うほど
構う。犬猫がそれをどう思っているのかは考えず、ひたすら構う。もし犬猫を構いたいだけ
構えるところがあったら、是非行きたいところだ。



さて、愛知県には代表的な島がいくつかあるが、知名度でいうと「日間賀島(ひまかじま」、
「篠島」、そして「佐久島」だろう。この三つの島は比較的近くにあり、地図上で見れば
それらは三つ子の島のように見える。これらを訪れたいと思ったとき、その交通手段として
「船で行く」のが必須となる。ここで多くの人が、最寄りの港からフェリーや高速船でこれらの
三つの島々に行けると考えると思う。

「日間賀島」と「篠島」は、知多半島にある「師崎」「河和」の港から「名鉄海上観光船」に
乗って行ける。ところが「佐久島」だけは船を運行していない。一応「なぜだかはわからない」
としておこう。とにかく三つ子のような島々なのに「佐久島」だけは名鉄海上観光船のルートに
入っていないのだ。無論、船をチャーターすれば知多からでも佐久島に行けるが現実的では
ない。



では佐久島へはどうやって行くのかというと、「一色町」にある「佐久島行き船乗り場」から
船に乗って行くことになる。ほぼそれしか選択肢がない。
ではその船乗り場へどうやって行くのかというと、最寄り駅からえらい距離があるため、
「名鉄西尾線」の西尾駅からバス・またはタクシーで行くしかない。バスだと片道¥500、
タクシーだと¥3500くらいかかる。



JR名古屋駅からだと名鉄のりばから「名鉄名古屋本線・吉良吉田行」に乗って西尾で下車する
ことになる。ここまでで¥770だ。船が片道¥800なので、名古屋駅から「佐久島西港」まで
最低¥2070かかる計算になる。乗り換え時間などを入れると2時間と少しかかる。だがそれは
まあいい。

問題は帰りだ。電車と船移動は行きと同じだが、15時半を過ぎると船乗り場から西尾駅へ戻る
バスがなくなるのだ。佐久島西港から戻る最終船便は17:22発だが、これに乗ってしまうと
一色町の船乗り場で取り残される事になり、タクシーを呼ぶしかなくなる。まことにアホな
接続である。このバスは「名鉄東部交通バス」なのだが、やはりここでも名鉄グループの
佐久島差別が顕著だ。なにか恨みでもあるかのようだ。あえて書かないが。







ちなみにタクシーで駅に向うのなら「西尾」(¥3480)よりも「吉良吉田」(¥2550)の
ほうが近い。料金にして¥1000くらい違う。今回の往復を計算すると、名古屋駅から¥6190も
かかっている。観光客などはこれっきりなのでまだ救われるが、島民はたまったものではない
だろう。



今回、pcfxが「佐久島」を秘境扱いしているのは、まずこの交通の接続の悪さが主な原因だ。
今回は午前中に佐久島へ行き、日帰りの予定だったのだが、思わぬバスの接続の悪さに当惑
した。
当然、帰りのルートを調べるべきだろう。だが調べたところで、最終バスに間に合うように
帰るのならば、佐久島から14:57の船に乗る事になる。観光客の島内での移動手段は
レンタルサイクルくらいしかない。3時に帰るとしたら昼食を食べてちょっと散歩したらもう
帰る時間になるのだ。だから日帰りで十分楽しむのならば早朝に出かけなければならない。
できれば泊りを予定したほうがよい。



で、「そんなの島なんだから当たり前じゃん」と思われるだろうが、近隣の「日間賀島」や
「篠島」ではそこまで不便ではないのだ。またこれらの島は「離島」ではなく、気軽な
レジャースポットという位置づけの島だ。だが佐久島は「気軽」ではなかったのだ。


今回pcfxは自宅で朝、ネットを見ていて「佐久島は猫が多い島だ」というのを読んだ。そして
衝動的に家を飛び出したのだが、佐久島へ行くのは初めてだった。近隣の日間賀島や篠島は
何度か行ったことがあるが、河和や師崎から船が連絡していない為、ついでに寄れる所では
なかったのだ。



「猫を撮影する、できれば構い倒す」という目的のpcfxは自宅の最寄駅から電車に飛び乗り、
撮影プランを考えていた。「バッグに入っているネコ用のおやつでおびき寄せ、油断して
いるところを撮影する。できればモフる。で、この暑い季節だからネコは昼間はウロウロして
いないだろう。とすれば夕方が狙い目であり、最終便で帰るということで大丈夫だろう。」
ネットで調べると佐久島最終は17:22らしい。それならなんとか撮影できそうだ。

結果としてそれは甘い見通しだったわけだが、では同じ便に乗った人たちはどうしていたのか
というと、観光客は車で一色町の船乗り場まで来ていたのだ。また島民らしき人々には迎えの
車が来ていた。知らぬは自分ばかりだったのだ。本当は知っていたのだが。





やはり名古屋・愛知県は「車で移動がデフォ」の地域だ。公共交通機関までそれを期待して
いるため、他地域からの観光客の事など置いてけぼりだ。名鉄は業績悪化の解決策として、
赤字路線を次々にバッサリと切り捨てた。そりゃあ企業だから不採算部門を切るのは当然だが、
これがやりやすかった原因に、「車で行きゃいいじゃん」という本末転倒な甘えがあった。
行政もそれに甘え、車メーカーもそれに乗っかり、観光客にすらレンタカーでの移動を強制
するのが愛知県の悪しき伝統だ。いっそ公共交通機関を全廃すればよかったのだ。

今後もこのようなことを実証するため、あえて公共交通機関を使って観光してみる。いかに
愛知県が車依存なのか。そしてそんな体たらくで観光都市を目指すなどと寝言をほざいている
のかを浮き彫りにしていきたい。


肝心の佐久島の様子は次に紹介する。


大須商店街

2011年07月13日 | ドライブとかりょこうとか
名古屋に「大須商店街」と称される地域がある。名古屋有数のアーケード街だ。同時に東京の
秋葉原のような側面も持つ地域であり、電器屋及びオタ系の店が集まっている。秋葉原と
違うのは商店街の中にオタ街があるために、そこに集まる層は実に幅広く、日常の買い物の
オバチャン・リア充・地方競馬の馬券を買いに来るオッサン・飯屋を物色するリーマン・
ヤンキー服を買いに来る中坊・ゲーオタ・アニオタ・ドルオタ・外国人観光客などなど、いつも
雑多な人々で賑わっている

だから全体が「オタ街」なわけではなく、それらの店は一部に集中している。オタ系目当てで
初めて大須を訪れる人が、どこまでも続く巨大なアーケード街で迷い、歩き疲れて台湾屋台で
一息ついたところでオタ臭い店を発見する事もよくある事だ。

「大須商店街」だから「大須観音駅」で降りればよかろうと思いがちだが、そこで降りると
オタ系の店は遠くなる。巨大な商店街は一駅離れた「上前津(かみまえづ)」まで続いており、
オタ系の店は上前津からのほうが近いのだ。他地域から来る方は注意が必要だ。



詳しいマップなどは他人に投げるとして、大須にはとにかくいろんな店が延々と並んで
いるので、どこに何があるのかなどいちいち紹介していられない。実際に歩きまわって自分で
用のある店を記憶するしかない。



pcfxも四半世紀ここをウロウロしているが、とても全部など把握していない。自分が用がある
系統の店が集まったあたりだけ回る。実際のルートは「上前津駅9番出口」から北上し、
旧コムロードの角を左に曲がって、招き猫の広場を右に曲がり、万松寺の向いまで直進する。
万松寺向いの万松寺ビルの1階を突き進み、「ゲーマーズ名古屋店」を物色。ここの店員は
きちんと接客教育が行き届いており、案内も親切だ。オタグッズで困ったら相談すると良い。







万松寺ビルの2階に上がって、地方競馬の場外馬券売り場を眺めながらゲーセンに突入する。
「ぐわんげ」や「VF5」などで腕が疲れたら連絡路を渡って音ゲーのあるフロアに移動し、
1階に降りてマニアックな景品だらけのUFOキャッチャーに無駄金を投入する。このゲーセンの
プライズあたりをウロウロしてる店員の女の子は割とレベル高いので要チェックだ。

ゲーセンを出て右に進み、第一アメ横に突入する。この「第一アメ横」とは、東京のアメ横の
パクリネームだ。中は電気屋が並んでおり、奥まで行くとオタグッズを扱う店がある。ここに
オタな手芸品を扱う店があり、コスプレのオーダーメイドも扱っている。そこの店番の女の子
がわりと愛想がよく要チェックだ。店番をしながら刺繍などをチクチクやってる姿が萌える。
上の階にもマニアックな店があるので見て回る。

「第一」とあるので、当然「第二」のアメ横ビルもある。昔はそこも電気屋がたくさん入って
いたが現在は医療関係のテナントが集中している。昔に比べて地味になった「アメ横ビル」
だが、昔は大須の象徴であり、キャンペーンで海外旅行が当たる「香港・マカオでホンマカ」
のCMが印象深い。

第一アメ横を出て右に進み、スーパーのある角まで来たら左に曲がる。途中のジャンク屋や
パソコン屋を冷やかしながら進むと、ワンダーグーがあるので突入。このビルに「コスパ」が
あるので物色。いらんものを買う。



ここを出て右に進むと家電からエロゲまで取り揃える「グッドウィル」があるので突入。一旦
入ると小一時間は出てこれない。



なんとかグッドウィルを脱出したら、向かいの自販機がある道を進み、「まんだらけ」に凸。
2階に上がって通販で買い逃したフィギュアがないかチェックする。この店のキャッシャーの
店員はいいのだが、最上階の同人誌フロアなどにいる店員の一部が毎回ムカツク。オタ相手
の店だからといってまともに会話できない店員を置くなよ。ここの店員の態度は「取引所の人」
の態度だ。店員と客が相互にオタグッズを売り買いするので同等だという意識が蔓延している。
買うだけがの目的の「お客様意識」で行くと不快になるので注意だ。



さてここらでもう疲れてくるので折り返す。何を食べようか考えるのもこの時だ。スーパー
まで戻ってそのまま直進し、赤門のアーチを左に曲がって少しいくと、三洋堂書店の先に
「若狭家」という海鮮丼の店がある。ここでpcfxが好きな「ウニ・イクラ丼デラックス」を
食べようか、



それとも招き猫の広場まで戻って角にあるタコス屋で「ツナ・アボカドタコス」を食べようか、


*この店のタコスはチェダーチーズがたくさん入っているのでうまい。そして安い。タコス
好きにはオススメの店だ。そういや最近めっきりタコス屋見かけなくなったなぁ・・・



はたまた早川屋書店の先にある「K’s Pit DINER」で高いがデカいチーズバーガーを食おうか、


*この系列店のバーガーはドリンクつけると大概\1000コースだが、ケチャップとマスタードを
デカいバーガーに自分の好きなだけつけて食べれるスタイルが気に入っている。



いつもこの3択で悩むのだった。今回はタコスにした。


pcfxの大須歩きは、大抵このようなルートをうろつく事になる。だが人によっては全然異なる
ルートを辿る事になるだろう。食べ物屋だって他にいくらでもある。またグーグルマップで
商店街の中もストリートビューで見て回ることができるが、少しデータが古いので注意だ。



大須商店街は夜8時になると死んだように人がいなくなる。名古屋の朝は遅く、夜は早いのだ。




八事

2011年07月10日 | ドライブとかりょこうとか
名古屋市に八事(やごと)と呼ばれる街がある。

鶴舞線沿線で、現在は名城線の駅でもある。近くには大学が複数あり、学生街の側面もある。
「ウインストンホテル」「ジャスコシティ八事」「興正寺」で知られた地域であり、また時代に
取り残された商店も目抜き通りに健在する「雑多」な街だ。



80年代の名古屋ゲーオタの一部にとっては、「八事」は思い出の場所でもある。3階建ての細長い
ゲーセンの1階にはセガの古いメダルの競馬ゲームがあり、麻雀ゲームが並んでいた。2階3階には
他ではあまり見られないゲームがいつまでも置いてあり、「Mr.バイキング」「エクイテス
などは近隣のゲーセンにはあまりなかった為、マニアックなゲーマーの聖地であった。

「ハイテクセガ八事店」が裏通りにあった。当時はセガのゲーセンは数少なく、セガの新機種を
いち早く入荷したり、マイナーなセガのゲームがあったのでセガ好きが通っていた。「アフター
バーナー」のダブルクレイドル筐体もあり、ここでカバンの端を可動筐体に巻き込まれる事件
が多発した。また「ファンタジーゾーン」のハードランク設定があり、コアなFZマニアが躍起に
なってプレイしていた。

当時はファミコンブームでもあり、人気ゲームの予約を逃すとなかなか手に入らないソフトも
あったが、八事のジャスコ内のおもちゃ売り場では普通に当日購入が可能なことが多く、穴場
として知られていた。ドラクエですら当日買えた。

「餃子の王将」「マクドナルド」「インド料理・マハラジャ」もあり、外食にも困らない街だ。
また交差点の角にパチンコ屋の「マンモス」があり、地域の大学生の間では「出んモス」と
呼ばれるほど出玉が渋い店だった。
八事を少し奥に入ると高級住宅街になっており、金持ちが急坂の上に無理やりデカイ家を建てて
いる。あまりに急坂なので雪の日には車を出せないというマヌケさだが、それでも人気の地域
であり、フランス料理の高級店などブルジョワ相手の飲食店もあって、店の前にはリムジンとか
600クラスのベンツなどがよく目についた。



そんな八事だったが、四半世紀後の現在もあまり変わっていない。パチンコ「マンモス」は
その後「バサラ」というゲーセンになり、それも現在は「PORT24」というゲーセンに変わった。



交差点角のオレンジ色の建物も、「シェイキーズ」→「マクドナルド」などと頻繁に店舗が
変わりながら、現在ではカラオケ屋になっている。



「ハイテクセガ」のあった場所も別のゲーセンになっている。ここは100IN1の筐体があり、
主に古い格闘ゲームが一揃い入っている。三階建てのゲーセンはもう閉店している。



旧マンモスの並びに面白い飲食店ができた。「つけ麺・ラーメン・からあげ」の「ヤゴト55
ゴーゴー)」だ。「大分県中津のこだわりのからあげ」が売りの店だ。



大分県は九州東部の県で、わりと九州でもマイナーな県だ。他の県と山で分断されており、
その文化も九州のスタンダードとは少し違う。どちらかというと四国の文化圏で、九州では
孤立している。食べ物も「うどん文化」が根強い傾向がある。

さて「ヤゴト55」だが、ここのつけ麺は他とかなり違う。つけ麺というとラーメンの麺を
つけ汁につけて食べるのが一般的だが、ここの麺はどちらかというと「うどん」に近い。
非常にコシがあり噛み切りにくいほどだ。またつけ汁は豚骨ベースだが、そこに大量の魚介
ダシを投入する。豚骨+魚介ダシの組み合わせは「名古屋メシ」の代表である「スガキヤ」の
ラーメンスープが有名だが、それをもっと魚介風味を強くした味だ。





また「からあげ」がうまい。「からあげつけ麺」¥880を選ぶと、まるで「うどん」なつけ麺に
大きなからあげが3つ(あるいは4つ)ついてくる。それを金属の器に入ったつけ汁に浸して
食べるのだが、このからあげをつけ汁につけて食べると驚くほどおいしい。クリスピー&
ジューシーなからあげに魚介豚骨がこれほど合うものとは思わなかった。「からあげつけ麺」
では、無料で麺大盛りかライスがつく特典がある。このつけ汁には大きく切ったタケノコや
豚肉が入っており、残ったつけ汁にご飯を放りこみ、卓上に設置してあるIHヒーターで金属の
器を熱して雑炊にできる。また卵も一人一個無料で提供されており、一度で二度おいしい
仕組みになっている。



「つけ麺はこうだ」という固定観念を持っている方には、ここのつけ麺は抵抗があるかも
しれないが、名古屋には長らく「つけ麺」という文化がなかった。だから名古屋人が初めて
触れる「つけ麺」がここのものであれば抵抗なく受け入れられる。名古屋メシである「あんかけ
パスタ」も麺の太さが2.0mm~2.2mmのものを使うので、太い麺は名古屋人の好みに合うだろう。
それらの意味で、この「ヤゴト55」の戦略はうまくハマるのではないかと予測する。



pcfxはここのからあげが非常に気にいった。店員の愛想もよく、よくある「ガンコ親父の店」
とう名の不快な店とは正反対だ。マネージャーらしき女性の動きもよく、わかりにくいこの店の
メニューを随時説明してくれる。

「フジヤマ盛り」「エベレスト盛り」「ガール」「全部乗せ」などのカスタマイズもあり、
また「二郎系ラーメン」というメニューもあって時流を取り込んでいる。


八事は見た目あまり変わってないが目立たないように徐々に変わっている。近隣の「いりなか」
「塩釜口」からゲーセンが次々に撤退した中、八事だけはまだゲーセンが残っているゲーマー
の街だ。「PORT24」は今時のゲーセンでありながら、しっかりと往年のゲーセンのスタイルを
維持している。客も今時のゲーオタが多い。クレーンゲームの景品もオタ向けになっている。



いつかゲーセンが復活する時、鶴舞線沿線でのゲーオタの聖地は「八事」になるだろう。かつて
「いりなか」が聖地だったように。

トヨタ博物館

2011年07月08日 | ドライブとかりょこうとか
正直、pcfxは「トヨタ」が気に入らない。以前の仕事でトヨタと関わる事があったが、その
社風の横柄さや利己主義経営理念に腹が立ち、辟易とした覚えがある。大手の企業は大抵
そのような風潮があるものだが、トヨタは別格だ。それを差し引いても余りある尊大さで
あり、末端の子会社社員でも横柄だ。とんだ殿様商売だ。家康のつもりか。

また、pcfxは「豊田市民」に偏見がある。ここで「偏見」と書くからには、それは間違った
認識であるとわかった上でのことだが、豊田市で仕事をしていた時にロクな人に出会わな
かったのだ。もちろん豊田市民にもいい人はいるのはわかっている。だが知識と論理で
わかってはいても、動物としての経験や感情で考える事を避けることはできない。だから
そんな人達を育てた豊田市が嫌いであり、そこに帝国を築いているトヨタはもっと嫌いなのだ。

豊田市民は、現在では純粋な豊田市民だけではない。市町村合併で巨大な市になった。また
ブラジル人が大勢住む「保見団地」も豊田市だ。また全国から派遣労働者や出稼ぎが集まって
いる。

それらは除外するとして、元からの豊田市民の特徴として、「市外に出ない」「物凄く排他的」
「トヨタに無条件に従順」などが挙げられる。そんな風土を作ったのは紛れもなく「トヨタ」
であり、pcfxはそれを憎んでいる。



さて、そんな個人的な感情はともかく、家から割と近い所に「トヨタ博物館」がある。トヨタが
運営する私立の博物館で、無論クルマがテーマの博物館だ。個人的な感情は置いといて、
純粋に博物館としてどうなのかを書く。

名古屋駅から地下鉄東山線に乗り、終点の藤が丘でリニモに乗り換える。芸大通駅で下車して、
徒歩で博物館に向かうことになる。が、入り口が遠い。まるで「来るなら車で来いよ馬鹿」と
言わんばかりの不便さだ。エントランスは駐車場のすぐ脇にある。さすがは傲慢企業、やる事が
ちがう。まあリニモ以前に作られた博物館なので仕方がないのはわかるが、お得意の「カイゼン」
はどうしたというのか。ああ、カイゼンは下請けがするものなんですねわかります。



で、公共交通機関来場者完全無視エントランスを入ると、そこはもう別世界だ。トヨタは嫌い
だが、博物館の運営は満点に近い。受付嬢から案内嬢までしっかり教育されている。もう
ロボットでいいんじゃないかというほどマニュアル漬けだが、そのクォリティは高い。ちゃんと
人選もされている。館内の清掃も行き届いており、展示物の配置も余裕があって優雅だ。





公営と私営の違いと言えばそれまでだが、私営とはいえ入場料で採算が取れるとも思えない。
そんな部門にもトヨタは手を抜いてない。この姿勢は評価せざるを得ない。しかしその運営の
為にどれだけの下請けが泣かされているのかを考えると複雑な気持ちだ。

展示してある車もトヨタ車ばかりというわけではない。順路は古い車順になっているので、
自然に車の歴史を見て進むことになる。だから外車のクラシックカーから見ていく事になる。
またニッサンやマツダなどの旧車も取り揃えているので、展示のバランスもよい。















各フロアの入り口には美人案内嬢が配置されており、ひと通りの説明をしてくれる。平日の
夕方ともなれば館内はガラガラでヒマそうにしており、中には男の警備員と世間話で話し
込んでいる案内嬢もいる。この辺は「カイゼン」が必要だろう。

旧館から新館へと進み、出口に近くなると飲食店とミュージアムショップが完備されている。
ミュージアムショップは子供が喜びそうなミニカーから、大人が喜びそうな渋いアイテムまで
取扱商品は幅広い。中には「トヨタ博物館限定カレー」まで複数種類ある。





飲食店は、今回はパスした。博物館メシを必ず食べるpcfxだが、肝心なメニューが休止中で
あるため断念した。この店のメインはカレーだ。残念ではあるが、家の近所なのでまた次回
挑戦したい。



スタッフの態度・服装・品性、館内の設備、展示物の質など、「これぞ博物館」という理想的
な運営であり、欠点を見つけるのは難しい。あえてムリに残念な所を指摘するなら、車という
のはエンジンをかけてナンボのものだ。往年の旧車のたくましいエキゾーストノートを聞ける
のはビデオ映像だけなのが寂しい。全部エンジンかけろとは言わないが、月替わりで1台
くらいはエンジンを吹かすブースがあってもいいのではないか。そしたらリピーターも増える
だろうに、という事くらいか。

トヨタ嫌いのpcfxが認める、数少ないベストな博物館が「トヨタ博物館」だ。入場料は大人
¥1000だが、サークルKで事前に買うと¥800、他にJAF会員でも¥800、リニモ1日乗車券も
同様の割引価格が適用される。詳しくはヨタ博のHPでも見ればわかるだろう。

行く場合は車で行く事をお勧めする。余談だが、鉄道好きは「テツ」と呼ばれるのに、車好き
は「タイヤ」と呼ばれないのはなぜか。でもそれだと船舶好きは「スクリュー」で飛行機好き
は「ジェット」になるのだろうか。

リニモ

2011年07月06日 | ドライブとかりょこうとか
pcfxの家から少し離れた所にリニアモーターカーの路線、「リニモ」が走っている。リニモは
愛知万博の時に開通したので乗った方も多かろう。万博の後は、沿線に大住宅地が作られる
予定だったが頓挫し、期待していたほどの乗客を得られなかった。



現在では主に沿線の大学生や高校生が多く利用しており、車内平均年齢が若々しい列車だ。





リニアモーターカーは鉄道ではない。磁気によって浮上して、磁気によって走行する列車だ。
また自動運転になっており、最前列に行っても運転士はいない。もしかしたら非常に小さい
人が隠れて運転しているのかもしれないが、見えないのだから仕方がない。





よって、ぜんぜん振動がない。音も静かで、微かにモーターの駆動音がする程度だ。外から
リニモを眺めていると、音もせずに走り過ぎていくのが不気味だ。ホームからリニモが発進
するとき、「ドン」と音がしてから微かに「ウィ~~ン」と走り出し、そのまま「ヌル~~」
っと進行していく。最初の「ドン」はブレーキ解除の音だと思う。目を瞑っていると走ってる
のかどうかわからなくなるほどだ。



起点の藤が丘駅は地下にあるが、次の駅を出発してまもなく地上に出る。その先はずっと
高架だ。終着駅の八草までだいたい15分くらいの短い路線で、駅は全部で9駅しかない。
経営不振が続いており、いつまで存続するかあやしいものだが、年々利用者は増えている。





運賃は高い。名古屋で普及しつつある「manaca」も使えない。対応する予算が捻出できない
のが現状なのだろう。



しかしその乗車感は他では味わえない感覚であり、ハイテクな香りを味わう事ができるのが
魅力だ。名古屋では普及が遅れているホームドアも完備されており、そのおかげで冬場の
ホームは風が遮断されて快適だ。万博会場跡は記念公園になっており、色々なスポーツ・
文化施設を利用できる。特にプールがお勧めだ。ぱやおんのロリハウスはずっと先まで
予約が詰まっているので注意されたい。


開通から6年が経過し、イマイチぱっとしないリニモ。トヨタの車社会の野望の犠牲になって
いる側面もある。名古屋やその近郊は、トヨタが作った車社会の呪いが解けるまで苦しみ
続ける。「車で移動するのが当たり前」という「名古屋感覚」は、長く続く不景気とエコ意識
によって段々と変わりつつあるが、公共交通機関がまだまだ不便な名古屋では、車を捨てる
のに勇気が必要だ。自社だけに都合の良い納期を押し付け、下請けを奴隷のようにイジメ
抜き、従業員を派遣だらけにして巨額の内部留保金を溜め込んだトヨタは現在、車を買う人が
激減したために「車を救って!」などと泣き言をいっている。自業自得であり、名古屋弁で
言えば「たーけ」である。「おみゃ~さん、てぃや~ぎゃ~にしとかなかんわ」であり、
「ま~かんわ」だ。(馬鹿・お前たいがいにしろよ・もう許さん)

トヨタの恩恵に少なからず与っている愛知県民ですら、あまりの横暴さに辟易としているのが
真相だ。トヨタ神話は崩壊し、今まで馬鹿の一つ覚えで「クラウンのロイヤルサルーン」しか
買わなかった団塊オヤジもトヨタ離れを起こしている。


そんなトヨタの博物館がリニモの「芸大前駅」の近くにある。近々ご紹介する。


名古屋港水族館

2011年07月06日 | ドライブとかりょこうとか
日本初の地下鉄環状線である、名古屋市交通局の「名城線」が、中日ドラゴンズのステッカー
デコレーションされてホームに滑りこんできた。

東京の代表的な環状鉄道の山手線を長年妬んでいた名古屋市民も、とうとう環状鉄道を手中に
収めたのだった。東京では山手線の内側と外側でステイタス(笑)が変わると聞くが、名古屋
もこれから名城線の内と外でそのステイタスとやらが変わるのだろうか。でも名城線の円は
名古屋市の中心部から微妙に東側へズレているので、名古屋駅も大須も星が丘も円の外になって
いる。あまりステなんとかの意味もなさそうだ。それに地下鉄なので景色も見えず、乗ってても
別に楽しくない。やはり山手線にはかなわないのだった。

さて、夏といえば水族館である。水族館だからといって別に特別涼しいわけでも水に浸かれる
わけでもないが、とにかく水族館は夏の季語だ。

名古屋には「名古屋港水族館」という、立派な水族館がある。そこへ行く最もメジャーな公共
交通機関が「地下鉄名線」で、それに接続しているのが「名線」だ。名古屋人が利用する
鉄道は主に地下鉄であるため、名古屋港水族館に行く人の多くが名城線を利用する事になる。
名古屋市内の移動は地下鉄と一日乗車券が「お便利です」。



無事に名港線に乗れたら、あとは終着駅の「名古屋港」で下車し、地上の案内標識に従って
歩けば水族館の建物が見えてくる。万が一、乗り換えの際に違う列車に乗ると、ネジにされる
終着駅まで連れていかれるので注意してほしい。



以前、「名古屋市科学館はダメだ」という内容の記事を書いたが、「名古屋港水族館」は
素晴らしい。入場料はちと高いがスタッフの教育は行き届いており、「博物館のスタッフの
品性と態度の最低ライン」はクリアしており、博物館スタッフの様式美を達成している。

水族館の展示物など詳しいことは行ってみればわかる事なので書かない。pcfxが印象に残った
所だけ書く。







博物館といえば「博物館メシ」だ。博物館に付帯している飲食設備を指すが、この博物館メシ
というのは大抵マズイ。そして高い。その博物館を象徴するメニューを用意している事が
多いが、大体ピンボケメニューだ。

この名古屋港水族館には2つの飲食設備があり、1つはレストラン、もう1つは軽食店だ。
pcfxは博物館メシが高くてマズイのをわかっていながら、行くと必ず食べる。それが趣味だ。
今回の名古屋港水族館には飲食施設が2つ(売店を含まず)もあるので、両方食べる事に
なった。食べないと気が済まないからだ。



で、レストラン「アリバダ」だ。店構えは高級感がある。そしてお値段も高級だ。pcfxは
今回、「やっぱ水族館だから海鮮じゃね?」という理由で「色取りお刺身弁当」なるものを
注文した。¥1600だ。



博物館メシには珍しく、味は「普通」。可もなく不可もなくだ。マズくない博物館メシなど
珍しいので、十分驚くに値する。店員の態度や服装も高級感があってよい。ただ、来る客が
自分も含めて高級な人じゃないので、巨大水槽を備えた高級感溢れる店内に、ガキの泣き声
がこだまする。本来は「水族館でデートするオサレなカップル」をターゲットとしている
のだが、年数を経るごとに現実の客層である「躾の行き届いてないガキを連れた下品家族」
を視野に入れたメニューに変わっていき、現在のチグハグな状態になっているようだ。



この「色取りお刺身弁当」は、「彩」ではなく「色取り」だ。「お刺身弁当」なのに肝心の
刺身は少ない。「ものすごく普通のマグロ」と「固いイカ」、そして一匹のエビだけだ。
他のおかずのほうがおいしかった。ウナギ、ナスのてんぷら、ゴボウの鶏肉巻き、揚げ出し
豆腐、タケノコ、蒸しエビ。ご飯は固く、味噌汁の味は薄い。

もう一つの軽食店は、食券を自販機で買ってカウンターで注文するフードコート形式の店だ。
価格は安くはないが、博物館メシの相場では普通だ。pcfxが注文したのは名古屋名物の
「あんかけスパ」¥750。あんかけスパなのに麺が細くて固い。具はソーセージの半切り4本。
ピーマンの細切りが申し訳程度。あとはゆで卵のみじん切りがパラパラ。「あれ?まだ戦後
だっけ?」と思うような具の少なさに、薄いソースが追い打ちをかける。まさにコレが正しい
博物館メシだ。よほど客をナメているか、博物館のテナント料がボッタクリなのだろう。





名古屋港水族館はミュージアムショップが館内に2つもある。名古屋にしては大規模だ。
出口の脇にある店と、南館の1Fにある店だ。品揃えと配置、店員の態度などは南館1Fの店の
方が断然上だ。買うときはこちらを利用したほうがよい。



pcfxは今回、ベルーガの3Dうちわと
ヤドカリのフィギュア、及び水族館限定の水生生物ガチャポンを数個購入した。





水族館といえば「イルカショー」である。これがない水族館などただの学芸員の溜まり場で
あり、単なる水槽に過ぎない。



pcfxはイルカが2つの意味で大好きだ。「海に住む犬」という位置づけで利口でかわいい。
そして食べるとうまい。この2つの感情は相反しているようで相反しない。ダブルで好き
なのだから大好きだという解釈も可能だ。イルカと遊ぼうツアーに参加しながら、昼食で
クジラの刺身を食べるのが醍醐味といえる。

そんな一匹で二度おいしいお得な生物が愛嬌を振りまいたりジャンプしているのを眺めると、
とてもリラックスできる。名古屋港水族館のスタジアムは大きくてハイテク満載でキレイだ。
平日の昼日中から生ビールを飲みながら見るのをオススメする。この自堕落感は他では
そうそう体験できない。



最前列に座ると高確率でずぶ濡れになるが、それはしつこいほど警告される。去年その注意を
聞かずに最前列に陣取ったDQNがずぶ濡れになり、水族館にインネンをつけて大騒ぎした。
バカの苦情など聞かない社会が望ましい。



「名古屋市科学館」と違い、コンセプトがハッキリしてわかりやすく、係員の態度もよく、
設備のバランスもよい。そして博物館メシが何と普通の味だ。この夏は、慌てて科学館など
行かずに水族館にしたほうがよい。近くには「南極観測船ふじ」が展示されており、海洋
博物館もある。これらの施設の共通チケットがお得に販売されている。是非利用してほしい。



JETTYというショッピング&フードの店があり、土産物屋もある。まるで東京の船の科学館
周辺のようだ。帰りの時間が早ければ、名城線の上前津駅で下車し、大須商店街を見て回る
のもいい。

この夏は科学館は完全無視で水族館へ行こう。

徳川家康とか松平東照宮とか

2011年07月01日 | ドライブとかりょこうとか
子供の頃、テレビアニメで「少年徳川家康」というのをやっていた。「はばたけ~竹千代~♪」と
よく歌っていたものだった。このアニメで学んだのは、とにかく人生は我慢の連続である
ということだ。
しかしまあよくもあれだけ我慢したものだ。普通の人間ならとっくにキレて投げ出したり
暴れたりするところだが、徳川家康は生涯ただ一度を除いて、重要な局面を我慢し続けた
「我慢超人」である。一度だけパニクってキレたのは三方ヶ原の戦いの時だったが、それ
以外は我慢我慢の人生だった。もはや我慢マニアであり、ロリコンだったのも含めて日本の
変態の代表の一人に数えられている偉大な人物だ。

徳川家康のこの我慢強さは幼少の頃に培われたものだと思われる。諸説ある中、pcfxが
好きなエピソードに織田信長との絡みの話がある。5~6歳の頃、人質として駿府に護送中に
織田軍に横取りされ、熱田神宮の近くに匿われていたのだが、織田信長がこの幼児を頻繁に
連れ出しては庄内川に連れていき、川に投げ込んだという。おそらく水泳の練習をさせた
ものだと思われるが、信長の事だから溺れる竹千代を見てゲラゲラ笑っていたのかも
しれない。とにかく信長の相手をする内に理不尽に耐える力をつけた可能性もあるのだ。

そんな少年時代を送っていた家康だったが、今川義元(通称マロ)が桶狭間で死んでからは
自由の身となり、岡崎城に入った。元々三河の松平氏だったので「地元はもらったぜ!」
という意気込みで平定していった。



三河の有力氏族だった松平氏は現在、愛知県豊田市松平町だ。「松平郷」と呼ばれる地域には
「松平東照宮」がある。
松平氏だった家康は、幼名を竹千代といい、今川の元で元服して元信となり、嫁はんを
もらって元康となり、今川義元が死んで独立してから家康と名乗った。また姓も改め、
松平から徳川とした。



松平東照宮の脇には、家康が産まれた際に産湯に使ったといわれる井戸が保存されている。
家康は死後「権現様」と呼ばれ神格化し、「東照大権現」として祀られた。日光東照宮も
その一つだ。







今の時期には松平郷の中の小川に蛍が舞い、夜も賑わっている。池に見事な鯉もおり、
社務所でエサを売っているが、「ネコにはやらないでください」と注意書きがある。
むしろネコにエサをやりたい。



前に書いた「六所神社」からも近いので、機会があったら訪れてみてほしい。



「よいも悪いも神さままかせ、うけたおやくめひとすじに よい事が悪くなるか、悪い
ことがよくなるか、行く先の事は容易に見分のつくものでない。されば徒に目先の出来事を
くよくよと思いわずらわず、よいも悪いも神様におまかせして、唯ひたむきに受けた務め
根かぎり精一杯はげむがいい。屹度神様は御助け下さいます。」

松平東照宮おみくじ 第二十二番大吉 神の教  より



大吉ゲットだぜ!

豊田市 六所山 六所神社

2011年06月30日 | ドライブとかりょこうとか
全国各地に「六所(ろくしょ)神社」と名のつく神社は数あるが、その謂われはあまりハッキリ
とはしていない。詳しくはググってもらいたい。

愛知県は豊田市に「六所山」という山があり、「三河三霊山」の一つと数えられる霊験あらたかな
お山だ。山頂には六所神社上宮(うえみや)があり、登山ルートになっている。その登山の出発点
近くに六所神社下宮(したみや)があり、さらに坂を下った所に鳥居がある。

神社の一般的なシステムは、まず「鎮守の杜」という森林フィールドの上にある。その入り口に
「鳥居」が俗界と境内の結界としてあり、そこから「参道」が伸びている。途中に「御神木」と
いう立派な樹木や「手水(ちょうず)」という簡易な禊(みそぎ)場、「社務所」などが配置
されている。参道の先は「拝殿」があり、一般ピープルはここで神様に拝むことになる。拝殿の
奥には「本殿」という神様の家があるが、恐れ多いので民間人はそこに踏み込めない事になって
いる。

この六所神社は、神社に向かう道に忽然と「鳥居だけ」が立っている場所がある。その脇の道路を
登ると、道路が下宮の境内を真っ二つにしており、さらにその道を登っていくと上宮へ登山道の
入り口になっている。つまり、元は全体が鎮守の杜の神社であったものが、道路建設のために
切れぎれになっているわけだ。そこには色々な理由とか都合とかがあるのだろうから他所者の
pcfxは深く言及しない。

ともかく一風変わった神社であり、参拝客が他所から大勢押しかけるわけではないので、社務所に
常時宮司さんがいるわけではない。手水の水も貯めてあるだけで野ざらしだ。神社への郵便物も
拝殿の賽銭箱の前に置かれる始末だ。

しかし地元の人々の信仰は篤く、下宮では朝な夕なに参拝する地元の人を見かける。特に犬の
散歩の途中でこの神社に寄って二礼二拍一礼する人をよく見かける。また仕事の途中で軽自動車
やカブに乗った人が神社前に車を止めて参拝する姿もよく見る。


さてこの神社には立派な神楽殿があり、拝殿と道路で分断された反対側にある。明治の初めに
建立されたこの舞台は、大変立派な木材を使って梁が渡してあり、また舞台装置も凝った作りに
なっている。屋根は藁葺きで、重みを支える構造も見事だ。民俗有形文化財に指定されている。
また樹齢500年以上の杉の御神木が境内にあり、これも見事な迫力と霊験を備えている。

三河を訪れる機会があれば是非参拝して頂きたい、一風変わった不思議な神社だ。変わったもの
が好きなpcfxはここが大好きであり、今までに何度も参拝している。六所神社の神様は霊験灼か
な方だ。無神論者で唯物主義者のpcfxが言うのだから相当灼な神様だと思ってもらってかまわない
だろう。本物の存在感が、この神社にはある。ご自分で試してみてはいかがか。


この「六所神社」は各地にあるので注意してほしい。今回紹介したのは豊田市の松平郷近くに
ある六所神社で、岡崎にあるのは分祀された方の神社だ。

公共交通機関でここに来るのは難しく、木曜日にしか定期運行のバスが来ないというハードランク
設定だ。車やバイクで来ることになるだろう。どうしても交通機関を使う場合は、名鉄の豊田駅
からタクシーに乗ることになる。約14kmだ。

下宮までは車で来られるが、上宮には徒歩でしか行けない。登山になるので気をつけて欲しい。

名古屋市科学館

2011年06月20日 | ドライブとかりょこうとか
この春にリニューアルオープンした、「名古屋市科学館」に行ってきた。今回は様子見で軽く
撮影しながら回った。

博物館好きのpcfxは、これまで訪れた各地・各国の多くの科学館を見てきた。また科学館好きで
あり科学中年であるpcfxの、リニューアルされた「名古屋市科学館」の評価を先に言うと、
「もう少しがんばりましょう」だ。5段階評価で「D」だ。

全体のデザインや展示物の質は「ああ、今時の科学館だなあ」という程度で特色はなく、明確な
コンセプトは見えてこない。昔からそうだが、名古屋は「文化」に弱い土地柄だ。文化よりも
実利を取る風潮があり、関西以西から来た者から見るとそれがよくわかる。それに加えて地元の
文化施設ということで、未来への希望を込めて辛口の評価になる。人口230万を抱える名古屋市の
文化施設として十分とはいえない。


冒頭から批判ばかりしているが、決してつまらない場所という事ではない。名古屋市科学館の
リニューアルは建物の老朽化が主な理由と聞いている。このご時世であり予算も少なかった
と思われる。しかしそれでも、もう少し頑張れたのではないかと思える。

実際の展示物などについては、行ってみればわかることなのであまり書かない。主にpcfxが残念に
思った部分について書いていく。


まずスタッフだ。博物館のスタッフにはそれなりの様式美があると思う。服装・態度・品性。
これが全くなっていない。まるで「人件費削減のためにバイトで済ませました」といわんばかりの
人が多い。とにかく品がない。いかにも「名古屋そのもの」だ。もう少しスタッフの服装や接客の
教育に力を入れないと、他地域から来た人々に笑われるだろう。入場料を割り安に設定している
ので、どうしても素養のある人物を選ぶだけの人件費が捻出できないのだろうが、それにしても
ガラの悪い女ばかりよくも集めたものだ。なんだアレは。女子プロレスからスカウトでもして
きたのか。

次にフロアの構成だ。わかりにく過ぎる。各階の1フロアを2つに区切っているが、あまりに
不案内過ぎる。またどのような意図で区分けしているのか直感でわからない。エスカレーターの
場所はわかりにくい、エレベーターは特別展示場のある地下2階へ行かない。そして展示場が
暗すぎる。暗くする必要を感じないのにやたら暗い。

あとは館内設備か。昔から名古屋市科学館の飲食設備は貧弱すぎた。一時期などは「高校の学祭
の模擬喫茶か」というような食堂しかなかった事もあった。リニューアル後は館内には広々とした
休憩所が作られているが、あるのは飲料の自動販売機だけで食べ物は売ってない。弁当持参で
来るのがデフォと考えているのだろう。館外に軽食の店があるが、多くの博物館メシがそうである
ように「高くてマズい」。一応、科学館らしいメニューはあるものの、あまりに貧弱だ。

博物館メシはハズレばかりなのが相場と知っていても、pcfxは博物館メシマニアなので食べて
みた。今回食べたのは「ブラックホールカレー」¥690。出てきたのはプラスチックの使い捨て
容器に盛られたカレーで、カレーはよくある「レストランカレー」の味を薄くしたもの。具は
ないようなもので、申し訳程度のサラダがライスの脇に乗っている。これをプラスチックの
スプーンだけで食べる。サラダのレタスはスプーンでは非常に食べにくいが、そんな事はお構い
なしだ。水さえ出ないのでペットボトルの水を買うことになるが、小さいサイズのものしか売って
ない。席数は少なく、科学館の規模に到底相応しくない。

ミュージアムショップもまた貧弱だ。店内はそれほど大きくない上、売っている物のチョイスが
また微妙だ。科学館らしいものは揃えてあるものの、その価格帯がまた名古屋らしい。ほとんどが
安い物(1000円前後のもの)で、あとはいきなり数万円の時計とかだ。一点豪華主義の
名古屋人の見栄っ張り文化がここにも顕著だ。一応アノマロカリスやハルキゲニアのぬいぐるみが
売っていたので0点とは言わないが、もっと考えて仕入れできるだろうにと残念でならない。

名古屋市科学館は地下鉄伏見駅と大須観音駅の中間にあるので、少し歩かなければならない。
これからの夏が博物館のシーズンだが、きっとガッカリする人の多いことだろう。そして帰りの
道の足が重く感じるだろう。

それまでにスタッフの質と飲食をもう少しなんとかしてもらいたいものだ。また責任者はもっと
いろんな科学館や博物館を勉強してほしい。それか責任を取って交代してもらいたい。あまりに
ひどすぎる運営だ。

子供たちの科学への関心と日本の未来のため、そして博物館好きの我々のために。

飯田線の旅 4(完) 田本・為栗・中井侍

2011年06月15日 | ドライブとかりょこうとか
自分でも呆れるほど飯田線が好きになっていた。本日また飯田線の旅をしてきた。
今回は今までの経験から少しクレバーな旅程になっている。豊橋から10:08の特急に乗り、一旦
天竜峡まで行ってから折り返して、帰り道で秘境駅を3つ回ることに成功した。
こんなことは鉄道マニア様からしてみれば「基礎の基礎じゃん」という程度のものだろうが、
pcfxはもう、色んなことをあまり考えないようにして生きる事に決めたのだ。



で、今回は天竜峡から田本に行き、田本から唯一の道と言っていい、ものすごい急坂の山道を
踏破して県道まで出た。息が切れる。足が動かなくなる。1年半寝て暮らしたpcfxのなまった
体にはかなりこたえた。それでもなんとか県道まで昇り、また田本駅まで戻った。
この急坂は年寄りにはちょっと酷だ。また途中に倒木がいくつかあり、くぐったり跨いだりして
進まなければならない。更に蜂・蛇が出没して道を阻む。路面はアスファルトでなんとか舗装
してあるが、それも苔に覆われ、そこに乾いた落ち葉が大量に積もっている。注意しないと足を
滑らせて危険だ。帰りの下りも急坂なので足元が危ない。かなりスリリングな道であった。



駅ノートに記帳し、公約通りボールペンを寄贈してきた。といっても100円ショップで8本入の
安物だが、駅ノートに付属しているボールペンが持ち帰られたりインク切れだったりするので
必要だと思われた。次の電車に乗り、次の為栗では吊り橋を渡り、近くの集落まで行って帰った。


さて本日のメイン、中井侍。これで3度目の訪問となるが、時間の都合上、中井侍の全集落を
見て回ることができないため、今回は以前寄れなかった奥の集落に足を踏み入れた。そこも
同じように家と茶畑を見て回る事になったが、たまたま挨拶をした老婆と世間話をしているうちに
中井侍周辺の集落に昔あった習慣の話を聞くことができた。これについてはあまり口外してほしく
ないようだったのでここでは詳しく書かないが、まあ昔は長男以外は冷や飯食いというのが相場
だったので珍しいことではなかった。

(どうしても知りたいという方は個人的にメールでお問い合わせ下さい。さほど細かい事を知ってる
わけではありませんが。メアドはブログのプロフィール欄にあります)



中井侍の駅から天龍川を見下ろすと、鴨がガーガー鳴いて楽しそうだ。またクロサギらしき鳥も
いる。中井侍集落の頂上から見下ろす天龍川と急峻な集落。行ったことがある者だけが味わえる
格別な光景だ。

今回pcfxが中井侍で下車した際、中学生と思われる地元少女も同時に下車したが、こういうご時世
なので後を追うような道を辿らず、かつ途中で出会わないように気を使った。
「中井侍で不審な男が後をつけてきた事案」にされるのはイヤだ。割とカワイイ娘だったが。


駅からそのまま上がっていった集落でおばさんと挨拶し、世間話をした。行きには枯れ枝を
片付けており、帰りには風呂用の薪を割っていた。pcfxはいつも全身黒ずくめの服を着ている
のだが、こんな不審者にも気持よく挨拶を返してくれた。ありがたいことである。

今回使った万歩計によると、16kmほどを歩いた。しかも結構な山道だ。正直クタクタだ。




豊橋の改札正面にある弁当屋の情報だが、飯田線名物の「秘境駅弁当」の入荷時間は未定で、
弁当屋が出来次第配達にくるので、何時とは決まってないとのこと。1回目は午後1時くらいで
在庫が3つほどあり、2回目も同じ時間だったが品はなく、今回の3回目は朝10時だったが
まだ入荷してなかった。だいたい昼頃までに配達しているようだ。

秘境駅弁当の内容は時々で変わるみたいで、4分割弁当の時もあれば9分割弁当もある。pcfxが
1回目に食べたのは9分割で、山の幸のおかずと何種類かのおこわが少しずつ楽しめるもの
だった。価格は1000円だがその分おいしい。

今回pcfxが買った弁当は「壺屋浪漫」という名前の幕の内弁当だ。価格は800円。弁等の仕切り
は3分の1がご飯、残りのスペースがおかずだ。ご飯が弁当箱にくっついて食べづらいのが難点
で、またおかずのボリュームがあるのでご飯が足りない気がする。しかし味は非常によく、
「とろろの磯揚げ」「豆腐揚げ」「ササミ梅竜田揚げ」などが特においしい。さりげなくついて
いる「笹もち」の甘味がデザートとして心憎い。内容表示に「沖ぶり」と書いてある魚は
サワラのような気がしないでもなかったが、これもおいしい。メーカーは「合資会社壺屋弁当部」
で、明治22年創業とのこと。「日本鉄道構内営業中央委員会」とのこと。よくわからないが
いろいろと大人の縄張り争いとか競争とか利権とかあるのだろう。

せっかくの旅だから、構内のコンビニの弁当より割高だがこちらを選んでみるのもいい。



先月下旬から続いた飯田線の旅。とりあえずの目標を達成したので一区切りとしたい。pcfxが実際
に行ってみた感想でいうと、飯田線秘境駅ランキングでは、中井侍>為栗>田本>金野>千代>
小和田、というカンジだった。独自の風習を秘め、独特の風景を持ち、簡単には集落全体を見せて
くれない「中井侍」こそ、pcfx的飯田線秘境駅ナンバーワンだ。女の子も可愛かったし。

鉄になりかけ

2011年06月12日 | ドライブとかりょこうとか
病気から回復しつつあり、社会復帰を兼ねてなるべく外出するようになった。無理はいけない
のだが、この1年半のほとんどを自宅で過ごしていたのだからリハビリせねばならない。

以前のpcfxの旅行といえば、事前に事細かく旅行先を調べたり旅程や交通を念入りに計画していた
ものだったが、そのような細かい事を気にしすぎる性格が病気の原因だったので、もうこれからは
「テキトー」に旅行する事にした。また人生も「テキトー」にするつもりだ。もう深く考えたり
思い悩んだりするのもヤメだ。これまでにやってきた信念のようなものを切り捨て、気負いも
捨てて楽な方に流れるように緩やかにテキトーに生きていくことに決めた。

とはいえ、生まれ持った性格はそうそう変わらないものだから、努めてテキトーにしていく程度
になると思われる。


で、旅行と言えば鉄道だ。pcfxはこれまで、世間一般の人が持つ鉄道への関心以上の物を持って
いなかったが、最近割と鉄道が好きになりつつあるようだ。これにはいくつか原因が考えられるが、
まず第一にpcfxが好きなマンガ家の「kashmir」が鉄道マニアで、作品に脈絡もなく鉄道ネタが
登場する事が挙げられる。そのネタの意味はよくわからないのだが、なにやら鉄道は面白いもの
らしいという雰囲気は伝わってくる。第二の原因として、pcfx自身の旅行好きに鉄道が切り離せない
事がある。あまり自分では意識してなかったが、海外での交通にわりと鉄道をよく利用していたし、
新幹線で都市間移動をするのも好きな時間だった。第三に、やはりこのところの飯田線体験が大きい
と思われる。

無論、ニワカで電車の形式すらよく知らないpcfxではあるが、目的地に行くための単なる移動手段
という段階から、「変わった電車に乗りたい」「鉄道をもっと知りたい」という段階に移行しつつ
ある。そんなわけで、最近できたばかりの、JR東海「リニア・鉄道館」に行って来た。

この施設は名古屋市の港、金城ふ頭にある。ここへ行く交通機関として数年前に開業した鉄道、
「あおなみ線」に乗っていく。実は今回は「あおなみ線ってそういえば乗ったことなかったな」と
いう程度でフラっと遅い時間に家を出たので、施設はついでの様子見くらいのつもりだった。
閉館1時間前に到着し、足早に全体を見て回った。

この施設をおおまかに説明すると、高速鉄道に的を絞って、往年から近未来までの特急・急行車両
を展示している博物館だ。展示物はさほど多くなく、博物館というには大雑把だが、ここに来て
いた、おそらく「鉄」と思われる人々や家族連れは大喜びの様子だった。

ここの目玉はSLの「C62」やリニア車両などの実物が多数展示してあり、中に乗れるようになって
いることや、シミュレーターで遊ぶこと、またかなり大きなジオラマがあることだ。
ミュージアムショップはあるがレストランはない。自販機を軽食がある程度だ。できれば将来は、昔の新幹線のビュッフェ車両レストランとか昔のキオスクを模した売店などを設置してほしい
ものだ。

このように、1日かけて見て回るような博物館ではない。サラっと見て帰る規模だ。という
よりも、人気展示物のシミュレーターを体験するには抽選に当選しなければならず、それが目的
の人は一日中抽選にチャレンジすることになるだろう。だから競争率の高い土日祝を避け、平日に
行くのをお勧めする。展示されている列車の撮影も、休日は子供がチョロチョロして撮影しにくい
ので、撮り鉄の方も平日行きたいところだ。
ミュージアムショップにはこの施設限定のグッズが多数あり、鉄の方が紙袋を何個もかかえて帰る
様子も目撃した。

この「リニア・鉄道館」はJR名古屋駅の太閤通口近くの「あおなみ線」乗り場から電車に乗り、
終点の「金城ふ頭」で下車。ホームを降りたら高架下を進み、少し歩いたところにある。


「鉄」になりかけているのかもしれないpcfxは、今度は平日の開館時間にシミュレーターを目的に
行ってみるつもりだ。