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pcfx復活ブログ

名古屋市科学館

2011年06月20日 | ドライブとかりょこうとか
この春にリニューアルオープンした、「名古屋市科学館」に行ってきた。今回は様子見で軽く
撮影しながら回った。

博物館好きのpcfxは、これまで訪れた各地・各国の多くの科学館を見てきた。また科学館好きで
あり科学中年であるpcfxの、リニューアルされた「名古屋市科学館」の評価を先に言うと、
「もう少しがんばりましょう」だ。5段階評価で「D」だ。

全体のデザインや展示物の質は「ああ、今時の科学館だなあ」という程度で特色はなく、明確な
コンセプトは見えてこない。昔からそうだが、名古屋は「文化」に弱い土地柄だ。文化よりも
実利を取る風潮があり、関西以西から来た者から見るとそれがよくわかる。それに加えて地元の
文化施設ということで、未来への希望を込めて辛口の評価になる。人口230万を抱える名古屋市の
文化施設として十分とはいえない。


冒頭から批判ばかりしているが、決してつまらない場所という事ではない。名古屋市科学館の
リニューアルは建物の老朽化が主な理由と聞いている。このご時世であり予算も少なかった
と思われる。しかしそれでも、もう少し頑張れたのではないかと思える。

実際の展示物などについては、行ってみればわかることなのであまり書かない。主にpcfxが残念に
思った部分について書いていく。


まずスタッフだ。博物館のスタッフにはそれなりの様式美があると思う。服装・態度・品性。
これが全くなっていない。まるで「人件費削減のためにバイトで済ませました」といわんばかりの
人が多い。とにかく品がない。いかにも「名古屋そのもの」だ。もう少しスタッフの服装や接客の
教育に力を入れないと、他地域から来た人々に笑われるだろう。入場料を割り安に設定している
ので、どうしても素養のある人物を選ぶだけの人件費が捻出できないのだろうが、それにしても
ガラの悪い女ばかりよくも集めたものだ。なんだアレは。女子プロレスからスカウトでもして
きたのか。

次にフロアの構成だ。わかりにく過ぎる。各階の1フロアを2つに区切っているが、あまりに
不案内過ぎる。またどのような意図で区分けしているのか直感でわからない。エスカレーターの
場所はわかりにくい、エレベーターは特別展示場のある地下2階へ行かない。そして展示場が
暗すぎる。暗くする必要を感じないのにやたら暗い。

あとは館内設備か。昔から名古屋市科学館の飲食設備は貧弱すぎた。一時期などは「高校の学祭
の模擬喫茶か」というような食堂しかなかった事もあった。リニューアル後は館内には広々とした
休憩所が作られているが、あるのは飲料の自動販売機だけで食べ物は売ってない。弁当持参で
来るのがデフォと考えているのだろう。館外に軽食の店があるが、多くの博物館メシがそうである
ように「高くてマズい」。一応、科学館らしいメニューはあるものの、あまりに貧弱だ。

博物館メシはハズレばかりなのが相場と知っていても、pcfxは博物館メシマニアなので食べて
みた。今回食べたのは「ブラックホールカレー」¥690。出てきたのはプラスチックの使い捨て
容器に盛られたカレーで、カレーはよくある「レストランカレー」の味を薄くしたもの。具は
ないようなもので、申し訳程度のサラダがライスの脇に乗っている。これをプラスチックの
スプーンだけで食べる。サラダのレタスはスプーンでは非常に食べにくいが、そんな事はお構い
なしだ。水さえ出ないのでペットボトルの水を買うことになるが、小さいサイズのものしか売って
ない。席数は少なく、科学館の規模に到底相応しくない。

ミュージアムショップもまた貧弱だ。店内はそれほど大きくない上、売っている物のチョイスが
また微妙だ。科学館らしいものは揃えてあるものの、その価格帯がまた名古屋らしい。ほとんどが
安い物(1000円前後のもの)で、あとはいきなり数万円の時計とかだ。一点豪華主義の
名古屋人の見栄っ張り文化がここにも顕著だ。一応アノマロカリスやハルキゲニアのぬいぐるみが
売っていたので0点とは言わないが、もっと考えて仕入れできるだろうにと残念でならない。

名古屋市科学館は地下鉄伏見駅と大須観音駅の中間にあるので、少し歩かなければならない。
これからの夏が博物館のシーズンだが、きっとガッカリする人の多いことだろう。そして帰りの
道の足が重く感じるだろう。

それまでにスタッフの質と飲食をもう少しなんとかしてもらいたいものだ。また責任者はもっと
いろんな科学館や博物館を勉強してほしい。それか責任を取って交代してもらいたい。あまりに
ひどすぎる運営だ。

子供たちの科学への関心と日本の未来のため、そして博物館好きの我々のために。