農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

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畑の感動(写真)

上野原 桜絶景 見頃也

2018-03-29 10:20:21 | 日記
北から南まで日本列島の春を彩り、人々にこよなく愛される桜。それには、理由があります。桜が咲き始めると、野山はパッと明るくなります。華やかになります。人は、やさしい風情に、やすらぎを覚えます。生涯に5万首もの句を詠んだ与謝野晶子も、そんな桜に惹かれたようで、上野原に夫の鉄幹や仲間と幾度となく訪れ、桜を愛で、水辺に遊び、散策を楽しみ、この上野原で200首を超える句を作り、桜を詠んだ短歌を数多く残しています。言ってみれば上野原とは、桜の縁で結ばれていたワケです。この天才歌人が愛でる桜を詠んだ句に、「山ざくら向島田と北の村首尺差ありかつら川かな」とあります。これは、桂川の高台に建っていた定宿の依水ホテルあたりから、河川敷に咲き誇る桜の眺望を詠んだのでしょうか。その高台から下流を見やると、淡いピンクの桜の帯が水辺や散歩道を染めています。私たちはクルマでの農園の行き帰りに、国道を走行しながら、河川敷の桜を目にするのですが、その絶景に歓声を上げてしまいます。時を隔てたといえ、天才歌人と同じ桜を眺めていると、少し心が騒ぐのですが、農園にやって来る愉しみが、ここにもあるのです。そこで、上野原の桜を詠んだ俳句を、もう一句、「御 空より櫻こぼるる桂川松留寺のきりぎしのもと」与謝野晶子は夫亡き後、この地に車で静養に来ていたようです。夫妻の想い出の地である上野原は、彼岸桜の咲く荻窪の自宅と、一本の道路、一本の鉄道で結ばれていたのですね。次の句で、自宅の桜を詠んでいます。「わが庭の 彼岸桜は巡礼の むすめの如し 風吹けば泣く」桜を愛で、桜を詠んだ、歌人の想いが伝わってきます(ストロー・ハット)。









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