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それでも生きるために

「生きづらい」人びとのためにいくらかでも役に立つ情報を提供したり、共に生きるための提案や呼びかけをしたいと考えています。

「自殺者急増の危機 いま私たちにできること」(NHK教育テレビ)

2009-01-13 | いろいろ
 「福祉ネットワーク」という番組で15日(木)午後8:00~8:29に放映される予定です。
 我が国の年間自殺者は10年連続で3万人以上。失業者、生活困窮者の増加でさらに深刻化が心配されます。自死(自殺)を防ぐためにもやはり人間どうしの「つながり」、「支え合い」をいろいろな形でつくっていくことが求められていると思います。

松本竣介の絵

2009-01-09 | いろいろ
 昨年の夏休み、息子と一緒に訪れた和歌山県立美術館で、松本竣介(1912~1948)の『三人』をたまたま見ることができたのは幸運でした。この作品は同美術館で現在開催中の展覧会『美術百科「この人はだれ」の巻』でも展示されているようです。また、今月12日まで板橋区立美術館で開催中の『新人画会展』でも彼のいくつかの作品(『立てる像』、『りんご』など)が展示されています。
 私は特に美術愛好家というわけではありませんが、戦時体制下にあっても自分らしい絵を描き続けた松本竣介には以前から関心がありました。彼が聴覚障害者であったことは最近まで知らなかったのですが、彼の作品から感じられる独特の静謐さの背景かもしれないと思いました。彼は少年時代を岩手県の盛岡で過ごしたのですが、彼の父親が宮沢賢治とも交流があったのを知ったのもつい最近のことです。若くして亡くなったことが惜しまれる画家です。
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板橋区立美術館

和歌山県立美術館

岩手県立美術館

結核という病気の意味

2009-01-08 | 労働
 結核と聞いても若い方にはあまりピンとこない病名かもしれません。戦前は国民病として社会問題にもなっていた病気です。1935~55年にかけて死亡原因の第1位でした。ちなみに私の両親も結核患者でした。
 結核は結核菌による感染症ですが、栄養不良や過労などによる免疫力の低下が発病の要因となります。現在でも低賃金で重労働を強いられ、健康診断も受けられない方に患者が多いと言われています。その意味で結核とは貧困や劣悪な労働条件などを背景とした社会的な病気であると言えるでしょう。
 失業した派遣労働者の中に結核患者がいたというニュースを聞いてこの記事を書きました。

メンタルな病気と「生きづらさ」

2009-01-08 | 「つながり」をつくる
 メンタルな病気(統合失調症、うつ病、対人恐怖など)で仕事ができなくなり通院中であるが、作業所やデイケアなどの福祉サービスは利用せず、閉じこもりがちな生活をしている方がかなりたくさんおられます。最近の厚労省の調査では55万人とも推定されると示されていました。
 メンタルな病気になると、病気それ自体の苦しさに加えて、社会的な偏見や理解不足から仕事や人間関係で困難が生じたり、心が傷つけられたりすることもあります。自死(自殺)を考えたり、それを実行する方が多いのも現実です。
 こうした方が人との「つながり」をつくっていける手がかりが切実に求められていると思います。


日雇い派遣労働の体験

2009-01-07 | 労働
 私は2年前、派遣会社グッドウィルに登録して、3回(3日)だけ働いた経験があります。
 1回目は某大手電機会社で、回収された廃家電(電子レンジ)の解体作業(といっても私の担当は作業で出る廃棄物の回収だったのですが)。フォークリフトなどが出入りする作業場で冷暖房が効かないため、真夏にはかなり暑くなりそうな職場です。2回目は製本会社で、製本された電機製品のカタログを台車に積み上げていく作業。3回目は某大手印刷会社子会社の工場で、印刷封入された郵便物の結束と台車への積み上げ作業。
 いずれも1日働くとかなりの重労働で、翌日には筋肉痛のため、とても体を使う仕事ができる状態ではありませんでした。中高年者が続けるにはかなりきびしい仕事内容です。交通費の支給はなく、集合時刻から作業開始時刻までは労働時間にカウントされません。実質的な時給はかなり低くなります。


「いじめ」被害の後遺症

2009-01-06 | いじめ
「生きづらい」人びとが増えている背景のひとつに子どもの世界での「いじめ」の広がりがあるように思います。

 子どもの時、「いじめ」の被害を受けたため、その後、感情面や対人関係で問題をかかえてしまう方がかなりいると言われています。「つきあう友だちを選ぶようになった」、「人と話すのに神経を使うようになった」方は多いですし、人間不信、自信喪失を訴える方もかなりいます。さらには対人恐怖、視線恐怖、不安感に悩む方もいます。フラッシュバックや悪夢といった症状の出る、一種のPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされている方もいます。

 もし何らかのいじめ被害体験のある方がおられましたら、よろしければコメントください。

 私自身も小学生の時、いじめられていた体験があるのですが、「いじめ」の問題は今後もこのブログでとりあげていくつもりです。

職場にも広がる「いじめ」(「職場いじめ」、「社内いじめ」)

2009-01-05 | いじめ
 学校でのいじめはかなり以前から社会問題になっていますが、最近は職場にもいじめが広がっています。各種の労働相談の窓口でいじめの被害についての相談例が増加しています。被害者がどこにも相談できずにあきらめたり、やむを得ず退職しているケースがかなり多いのではと思います。

 会社や上司によるいじめ(パワハラ)だけでなく、同じ立場の社員同士、また、正社員から非正社員へのいじめや非正社員同士のいじめもあります。

 職場いじめには具体的には、ののしる、怒鳴る、侮辱する、無礼な態度をとる、無視したり仲間はずれにする、悪口・中傷、物を投げつけるといった形態があります。また、仕事のミスや目標未達成を理由にしたいじめも多いようです。

 いじめ、パワハラなどによるストレスからうつ病などになり、自殺にまで追い込まれるケースもあります。

 最近の景気悪化によって、いわゆるリストラの手段としてさまざまな方法でいやがらせ、いじめをして労働者を退職に追い込むという問題が今後ふえると考えられます。

 職場いじめの被害に対する対策や法的な説明は次回以降に。

 もし、職場いじめの体験談などありましたら知らせてください。

映画『ふるさとをください』

2009-01-03 | いろいろ
 まだ自分で観てもいないのに紹介するのはおかしいかもしれませんが、おすすめの映画です。精神障害者の共同作業所とその地元の人々との摩擦と相互理解を描いた作品です。障害者に働く場を提供する共同作業所
の全国団体である「きょうされん」30周年記念として制作されたものです。
 私も奈良市で精神障害者の作業所づくりに協力してきたこともあり、多くの方に障害者とりわけ統合失調症などで長期間にわたって闘病されている方について関心をもってもらうきっかけになる映画だと思います。

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ふるさとをくださいのページ(きょうされん)
 上映会の日程もあります


大昔の身体障害者

2009-01-03 | いろいろ
 もうかなり前のことだと思うのですが、イラクのシャニダールにある洞窟の遺跡(今から数万年前のネアンデルタール人の時代)から、右腕が不自由な男性の身体障害者の骨が発見されています。年齢は40歳と推定されており(当時としては高齢)、彼が何らかの形で周囲から支えられて生きていたことが推測されているそうです。
 日本でも縄文時代の遺跡から大腿骨骨折が治癒した(自然治癒でしょうか?)状態の人骨が発見されているそうです。大腿骨を骨折すると歩くのも不自由になるかと思うのですが、その後もやはり周囲の人々の支えで生き続けたということなのでしょう。
 人間と社会のあり方について考えさせられる事実です。