それでも生きるために

「生きづらい」人びとのためにいくらかでも役に立つ情報を提供したり、共に生きるための提案や呼びかけをしたいと考えています。

映画『白バラの祈り』と『ローラーとバイオリン』

2010-12-31 | いろいろ
 今日は仕事も休みということで、レンタルしたDVD映画を2本観ました。

『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』(マルクローテムント監督、2005年)
 第二次大戦中、ドイツにおいてナチスに対する抵抗運動(白バラ運動)に参加し処刑された大学生の姿を描いた史実にもとづく作品です。主人公ゾフィー・ショルの良心と勇気が熱く伝わってきました。

『ローラーとバイオリン』(アンドレイ・タルコフスキー監督、1960年)
 バイオリンを習う少年と道路整備の工事をする若い労働者との心の交流を描いた作品です。精神的価値を産み出す芸術と物質的価値を産み出す労働との交わりという意味もあるように感じました。

白いバラ


『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』 goo映画


アンドレイ・タルコフスキー映画祭(2002年)


犯罪に追い込まれる高齢者

2010-12-31 | いろいろ
 生活苦や社会的孤立などを背景として、万引きや無銭飲食などの犯罪行為に追い込まれていく高齢者がふえています。病気、メンタルな不調、解雇、就職難などで生活苦に陥った、あるいは陥りつつある中高年の方や障害のある方はかなりの数になると思われます。そうした方々が必要な福祉的援助を受けられるような仕組みが求められています。

留置場まるで介護施設 高齢者の万引増加 宮城県警  河北新報

無縁社会化

2010-12-28 | 「つながり」をつくる
 無縁社会という言葉が話題となった1年でした。就職難、非正規労働、さまざまな事情による「働きづらさ」が貧困をもたらし、結婚難や社会的孤立(親族、友人、職場の仲間とのつながりをなくしていく)へとつながっていく厳しい現実が語られるようになってきました。

家族に頼れる時代の終わり 「孤族の国」
   asahi.com


『無縁社会』 NHK「無縁社会プロジェクト」取材班/文藝春秋/1400円
 「行旅死亡人」や「孤独死」の実態を取材し、社会的孤立に陥る人々がふえている現実を明らかにしています。


 特に一人暮らしの中高年男性は健康状態を悪化させやすく(栄養状態の不良、不規則な生活、アルコール依存などが原因として考えられます)、孤独死の危険性が高いと指摘されています。

孤独死、40代から高リスク 東京都監察医務院調査  asahi.com


 生活が苦しくなっても何らかの形で「助け」を求めることができずに更に深刻な状況に陥る若い世代がふえていることも気がかりです。
 『助けてと言えない―いま30代に何が』 NHKクローズアップ現代取材班/文藝春秋/1260円

 こうした無縁社会化という現実の中で何ができるのか、来年も考えていきたいと思っています。