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それでも生きるために

「生きづらい」人びとのためにいくらかでも役に立つ情報を提供したり、共に生きるための提案や呼びかけをしたいと考えています。

「ひとりだけど、ひとりじゃない」(NHK)を観て

2023-05-15 | 「つながり」をつくる
 親類と疎遠になり、近隣とのつながりも希薄なひとり暮らしの方がふえています。鹿児島市でそうした人びとの支え合い活動に取り組んでいる「鹿児島ゆくさの会」を取材した番組です(2023年4月22日、Eテレ放送)。訪問見守り、通院付き添い、買い物代行などの互助活動のほか、誕生日会や小旅行を楽しむ活動もしています。世話役をしておられる方は何かと苦労が多いこともうかがわれました。こうした活動はこれからますます貴重なものになると思います。私ももう少し生きられそうなら、こうした活動ができればと思っています。

ひとり暮らしの老後を支え合う(1)

2022-12-11 | 「つながり」をつくる
 ひとり暮らしの高齢者がこれからますます増えていくと予想されています。近年「無縁社会」という言葉が使われているように、高齢者の社会的孤立が社会課題になりつつあります。

 近隣の人びととの交流がない、友人・知人がいない。親族と疎遠になる。話し相手がいない、困ったときの相談相手がいない、緊急時に援助してくれる人がいない。万一、自宅で急に亡くなってもすぐには気づいてもらえない。亡くなった後のことを任せられる人がいない。こうした状況に不安を感じている方は多いと思います。

 個人の努力だけでは解決するのはむずかしい課題です。私たちがなんらかのつながりをつくって取り組んでいくことを考えたいものです。例えば、定期的に集まって、暮らし向きや健康状態などを伝えあう。また、病気になったとき、大きな災害が起きたとき、介護が必要になったときに助け合えるつながりをつくっていく。そうした試みが求められていると思います

社会的孤立、「死にたい」気持ち、セルフネグレクト

2022-04-11 | 「つながり」をつくる
 COVID-19が流行したこの2年、外出自粛が要請され、一緒に食事をしたり歌うことが制約され、多くの社会的文化的活動が中止となり、ソーシャルディスタンスが求められました。そして、人びとの社会的孤立が深まっています。政府の調査結果によると、若者や失業者、派遣社員で孤独感を感じる人びとの比率が高くなっています。感染症流行にともなって、飲食業、宿泊業、対人サービス業などは顧客が大きく減少しました。そうした事業所の多くの非正規労働者が収入を減らしたり、失職しました。社会的孤立や貧困は当事者のメンタルヘルスを悪化させます。実際この2年、女性、若者、子どもの自死(自殺)が増えています。自死にいたらなくても、「死にたい」気持ちを感じている人びとも増えていると想像できます。
 社会的孤立、貧困、自尊感情の低下はセルフネグレクトの要因となります。生活環境や健康状態が悪化しても放置してしまう状態がセルフネグレクトです。一人暮らしでセルフネグレクトの状態におちいると孤立死(孤独死)のリスクも高まります。
 新たな社会的連帯をかたちづくり、その中で一人一人の自尊感情が回復するような社会的実践が求められていると思います。


「生きづらい」コロナ禍を生きのびるために

2020-12-09 | 「つながり」をつくる
 コロナウイルス感染症が問題となっている中で、生活苦におちいる方が増えています。自死者も急速に増えています。11月には東京都渋谷区でひとりの女性野宿者が殺害されました。
 今、感染対策のためさまざまな対面的コミュニケーションが抑制されています。そのため困難をかかえた人びとは余計に社会的孤立へと追いつめられ、メンタルヘルスを悪化させているのではと思います。仕事、生活、健康(精神的健康も含む)など総合的な支援が求められています。
 「貧困は自己責任」という考え方が広がっていることも、「息苦しい」気分で生きている人を増やしているのではないでしょうか。
 それでも希望を見つけだしたいものです。お互いの存在価値を認め合い、尊重し合うつながりをつくっていくこと。その中で、ありのままでいられるための意識と言葉を取り戻すこと。「助けて」「生きたい」という声を出せること。

立ち直り模索、突然の悲劇 「仕事が好き」派遣に登録―路上生活の女性暴行死・東京  時事通信

「彼女は私だ」菅政権の自助に抗議 路上生活女性の傷害致死、渋谷で追悼集会  毎日新聞


10月の自殺者数、2000人超の衝撃。の巻
(雨宮処凛)

ホームレスだった方々を支える試み

2011-02-13 | 「つながり」をつくる
働く場・仲間と語る場・・・元ホームレス支える輪、広がる   Asahi.com

 ホームレスだった方が生活保護を受給できるようになっても、「社会的孤立」や仕事を見つけられないといった問題をかかえることが多いのが実情です。そうした課題を解決するための居場所、働く場づくりの試みが行われています。

ためぞうクラブ(埼玉県さいたま市)

きょうのほっとポット



無縁社会 新たな”つながり”を求めて (NHK総合テレビ)

2011-02-06 | 「つながり」をつくる
「社会的孤立」、「無縁化」に不安や絶望を感じる方が増えています。この問題をどう考え、どのように解決に向けて取り組んでいけばいいのでしょうか。その手がかりをさぐる内容だということです。

2月11日(金)午後7:30~8:43 NHKスペシャル(NHK総合テレビ)


「社会的孤立」におちいらないために

2011-02-05 | 「つながり」をつくる
 「社会的孤立」におちいると「生きづらさ」も一層深まることになります。一人暮らしで(あるいは家族と暮らしていても)社会的に孤立してしまう要因はさまざまです。

・メンタルな病気や障害。統合失調症、うつ病、対人恐怖症、発達障害、ボーダーライン(BPD)など。
・生活苦。人間関係をつくったり維持するための経済的なゆとりがなくなるため。
・劣等感や人間不信。仕事がない、「いじめ」や虐待などの被害などが背景となって人間関係をうまくつくることができない。
・非正規労働。正社員よりも職場での「つながり」をつくりにくい。

 やはり、生活上で困った時(例えば病気になったとき、トラブルに遭ったときなど)に手助けしてくれる友人、知人、仲間などがいるほうが望ましいです。
 ではどうすればいいかということですが、例えば次のような方法が考えられます。
 当事者の会、患者会、セルフヘルプグループ(自助グループ)に参加する。支援団体や専門家に相談して、必要な時に援助してもらえるようにしておく。

 具体的なことはまたこのブログに書いていきたいと思います。


無力感から解放される手がかりは

2011-01-29 | 「つながり」をつくる
 就職難、リストラの不安、ワーキング・プア、学校や職場での「いじめ」、結婚難、そして個人的に努力しても報われないという経験の積み重なり・・・。「この社会の中で自分の力で生きていかなければならないのに」と思っても、思いどおりにならない現実が重くのしかかると無力感がわいてくるものです。さらに社会的な孤立が重なると、自分の悩みや思いを表現する機会も限られてきます。そして、「生きづらさ」も深まります。
 顔の見える関係の中で、それぞれの悩み、不安、「弱さ」を出し合い、分かち合うことのできる機会あるいは場をつくっていくことが必要なのではと思います。
 このテーマについてはこれからも書いていきたいと考えています。


若い方にも孤独死の危険が

2011-01-27 | 「つながり」をつくる
 孤独死といえば一人暮らしの高齢者を連想する方が多いかもしれませんが、若い年齢層の方でも孤独死するケースがかなりあります。例えば、生活苦から餓死、身体的不調から食欲不振におちいりそのまま衰弱死、向精神薬の過剰服用が原因となって、といった可能性があります。
 確かに今の日本の社会、とりわけ都市部ではコンビニとインターネットがあれば社会的に孤立していても生きていける環境があります。人となるべくかかわらずに生きていきたい場合には便利と言えば便利なのですが、自分の死に方を考えると不安は湧いてくることと思います。