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風は東楡の木通りから

クリスチャンフルート吹きパスピエの愛する音楽、猫たち、薔薇の毎日

名曲喫茶ライオン

2010-03-04 20:23:28 | お出かけ・旅行記
渋谷に楽器の調整にいった。

渋谷マークシティ4Fのはずれから道玄坂口に出てすぐのところにセルマージャパンはある。ここにミヤザワフルートのフルート技師さんが出張できているのだ。

おなじみのフルート技師のSさんがいつもやってくださるのだが今日はお忙しいらしくとてもきれいなフルート技師のKさんを紹介していただいた。

楽しくフルートの話などしながらあっという間に1時間が過ぎ、調整もばっちり!

時間はたっぷりあるしどこかにいこうかな、と頭に浮かんだのは名曲喫茶ライオンだった。

1926年創業という古い喫茶店である。一度インターネットで見つけて行ってみたいと思っていたので、ちょうどいい、今日は名曲喫茶探検だと意気揚々と出かけたのだ。

ライオンは道玄坂2ー19あたりにある。携帯のアバウトな地図だけで探していたのでわからないったら。ちょうどお昼過ぎだし、お腹もすいた。久しぶりに喫茶店メシでも食べようと思っていたわけですが。。。。。

場所は道玄坂2丁目です。。。

ホテル街だよ。。。変ないかがわしい店がたくさんあるのだよ。。。。
しかも優良風俗店紹介所って・・・。なんなんだ!ここは!

なかなかライオンのある2丁目19番見つからない。入り組んでる道。もう帰ろうか。。。

そう思っているところに「19」の番号が!
しばらく歩くと・・・・あった、名曲喫茶ライオン!

すごく古い建物だ。
創業1926年(昭和元年)とあり、ドアに店内撮影禁止とかいてある。
おそらく創業当時のままだろうな。

戦争で一度焼けて昭和25年にもう一度、創業当時のデザインで立て直したとか。。。

ドアの前…なんか…ちょっと勇気がいる。。。
中に入るといらっしゃいませという声はなく店員さんが軽く会釈。
店内はけっこう暗い。アイリッシュパブかと思った。でも結構上品な趣がある。
静かにクラッシックの曲が流れている。古い独特の香り。
暖房はストーブが置いてある。

店内の柱など黒くなり、飾ってある絵はシューベルトだろうかこちらも額も中の絵も黒ずんでかすかに見えるような感じ。時代を感じさせる。

何千枚というレコード。
懐かしいというか、完全に、昭和初期時代にタイムスリップした感じ。

谷中の喫茶店「乱歩」のマスターはお爺ちゃんで、とうぜんここのマスターもお爺ちゃんのイメージがあったんだけど、マスターと思われる人はお兄さんであった。

席は…おお!みんなステレオのほうに向いている!(おんなじ方向)
店内にはクラッシック音楽が好きと思われる親父たちが何人かいた。


お腹すいてたので何か食べようかと思ったんだけど、メニューは飲み物のみ。。。
そりゃそうだよな。名曲聴くのにもぐもぐ、カチャカチャは雑音だ。

ミルクエッグを注文。(ミルクセーキのあったかいもの)

ここは本当に名曲を聴くためにできたんだなと実感。
曲が終わるごとにマスターがマイクで今の演奏は・・・・と演奏者やオーケストラなどを紹介する。

ブラームスのバイオリン協奏曲、ベートーベンのピアノソナタ「熱情」、ヘンデルのチェンバロ曲。ラッキーなことに私の大好きなグレングールドの演奏。
リクエストも受け付けているらしい。持ち込みにCD,MD,レコードもかけてくれるんだそうだ。

ここは3時、7時にライオン・コンサートがあるらしい。ちゃんとその月のプログラムがあるんだよ。
よく見たら2,3階もある。プログラムには立体バイノーラル・レコード使用、各階ステレオ音響完備(帝都随一を誇る)と書いてあった。私は音響だとか、ステレオに疎いけど、音は迫力があって綺麗だと思った。

しばらく聞いてそれなりに音楽を楽しんだのだけど、なんでだろう、なんだか変な感じがして店をでた。

騒がしい渋谷のど真ん中にあまりにもかけ離れた世界だから?
そんなタイムスリップスポットだったからだろうか。。。。
















はちみつ屋さん

2009-11-28 00:09:30 | お出かけ・旅行記
はちみつというのは採る花の蜜によって味も全く違うんだ。
なんてことはみなさんもしってるでしょう。

実はおいしい蜂蜜専門店をみつけたのだ。

場所は三軒茶屋の弦巻通り沿い。いつも讃美歌講座でつかうユーオーディアプレイズホールが入っているナザレン教会のすぐ近く。

知らない街をうろうろするのは私の楽しみでもある。
ある日讃美歌講座の日に早く来すぎてしまって時間が余った時にうろうろ歩きをしていたら偶然見つけてしまったのだった。

前に上野駅に自然食とハーブの店があって、ヒースの蜂蜜(おいしい)を買ったことで蜂蜜にはとても興味があったのだ。


さてその三軒茶屋のお店の名前は「花めぐみ」というお店ではクリ、エンジュ、アカシア、レンゲ、サクラ、ミカン、ユリノキなど珍しいはちみつがいっぱい。小さなスプーンで試食をさせてくれた。

エンジュの蜂蜜は濃厚でチョコレートを思わせる。ミカンはさっぱりしている。いちばんおいしかったのはユリノキ、ぜんぜんくせがない。

ゆりのきはアメリカに住んでいるときいつもハイキングにでかけたオーデュボンセンターという自然公園の中でよく見かけたので懐かしかった。英語で言うとTulip treeといって花はチューリップそっくりなのだ。若草色で花びらの下のほうはオレンジ色をしている非常に美しい花なのだ。

ユリノキが懐かしいとお店のおじさんに言ったら物知りのおじさんがユリノキについていろいろとおしえてくれた。しばし、ユリノキの話題で盛り上がった。

さらに長男が木が大好きだとかこだわりを持っているとおじさんに話したら、急に「それじゃあ、この本なんかいいかもしれないよ。」と「ユリノキという名の木」、学術的内容の本を貸してくれた。

「どこの方かもお名前も存じませんが大事な本なので必ずお返しください。」

とその本をおじさんから貸してもらったのだ。どこのだれともわからない私にというか長男に大事な本を貸してくださるなんて、おじさんってものすごくいい人だよな。

こうして本を貸していただき、長男はもちろん、私も楽しませていただいた。

今日、実はユーオーディアに行く用事があったので本を返しに行ったのだった。

はちみつ屋さんのおじさんはいつもにこにこである。面白かった、懐かしかった、長男のいい勉強になったというとおじさんはとてもうれしそうであった。

このお店にはおいしい「はちみつ焼き」もある。

ちょっと高いけど、おいしいからしばらく通っちゃいそう。


おすすめです。

聖路加病院の周辺。

2009-08-06 22:58:03 | お出かけ・旅行記
全記事のメタボな話は忘れて。。。

聖路加病院はお気に入りの場所である。
この周辺、明石町界隈は結構見どころがあるぞ。

いつも人間ドックの後は聖路加タワーの展望台(といっても屋内)にいくのだ。
今日は雲が多かったが、房総半島がうっすらと、ディズニーランドもみえるよ。
それに展望台には昔の古い地図、例えば日本が日清戦争の頃の築地周辺の地図や幕末のころの地図があるのでその頃の町の様子と比べながら眺めるのも面白い。

そして聖路加ガーデン。

病院や聖路加タワーの周りは緑が豊かだ。今日はアブラゼミとミンミンゼミの大合唱だった。きれいなトンボも飛んでいたし、しばし隅田川の明石町河岸で波の音を楽しんだ。隅田川を遊覧船がとおる。佃大橋をくぐり、勝鬨橋の方向へ。遊覧船に乗っている人がこちら側の写真を撮っているようでフラッシュが時折見られた。行先は浜離宮かな。

川を楽しんだ後は聖ルカ通りを通って聖路加チャペルへ向かう。
聖路加はキリストの弟子で医者だった聖ルカを文字にしたもの。この日本に聖ルカの名がついた通りがあるのはクリスチャンの私にとっては非常にうれしいことなのだ。

この界隈は昔、外国人の居留地だったらしくそれに伴う公的機関や学校屋敷などがたくさんあったらしい。だから聖ルカ通りの一角にそれを記した地図がある。そしてその隣には芥川龍之介誕生の地と記されていたり、思わぬところで「へぇ」と思うようなことに出会えたりする。

さて、聖路加チャペルの前にトイスラー記念館があり、ここに宣教師トイスラーが住んでいた小さな家が残っている。その周りに小さな小川が流れていてかわいらしい庭になっているのだ。中に入ってみたいが一般公開はしていないのが残念。ベランダのほうからちょっと覗いちゃったり…。カーテンしか見えないんだけどね。。。

さあ、いつも通りチャペルへ行って心を静め祈りをささげようと思ったのだが今日は告別式があって中には入れなかった。パイプオルガンの音が静かに流れていた。いつもは祈った後この教会の信徒さんがパイプオルガンを練習するのをずっと聞いていたりするのだが、今日ばかりはだめだった。でも私が死んで告別式をするときは聖歌「イエスの御腕に」で讃美してもらいたいなぁ、なんて考えてしまった。あの曲は希望に満ち溢れていて大好き。だって私たちは死で終わりではないのだから。
この小さなチャペルは厳かで石造りが美しい。クリスチャンじゃない人だってチャペルに行っていいんだよ。是非行ってみてね。

ほかにお勧めなのは和菓子の老舗「塩瀬」総本家。聖路加タワーのとなりにある。一回買ったことあるけど結構おいしかった。

また佃大橋を渡り、佃島に行って佃煮を買うのもいい。アミの佃煮はおいしいよね。

去年はここから築地の市場までいった。その途中西洋建築の築地本願寺にびっくりしたり、ここにパイプオルガンがあるというのもびっくり。築地市場は観光スポットになっているのでお店の地図を配っている人がいた。テリー伊藤のお兄さん?の卵焼きの店とか。安い江戸前寿司の店だとか。今日はいかなかったけど時間とお金のあるときにじっくり回りたいところ。

聖路加病院界隈には有楽町線「新富町」駅下車、B6の出口で降りてね。






もんじゃでデート!

2009-07-19 22:20:40 | お出かけ・旅行記
先生のリサイタルの帰りにダンナと月島へ行った。月島は以前ブログ記事(カテゴリーのお気に入りの場所をクリックして「月島界隈」の記事をみつけてね。)で紹介したようにもんじゃ焼の店がずらっと並ぶもんじゃストリートがあるのだ。

下町っ子だったダンナ。ここのもんじゃを一度食べさせてあげたかった。

前来た時は昼間だったのでほとんどのお店がまだ準備中だったが、夜とあってもんじゃストリートにたくさんの店が盛っていた。今までなかったような真新しい今風のおしゃれなのもんじゃのお店がたくさんあった。なんかイメージちがうし・・・。

私たちは月島3番街あたりの「たんぽぽ」に。ここは依然母と一緒に来たことがあった店。何と店の中はたくさんの人で盛り上がっていた。それも地元の人たちみたいで家族連れが多かったな。あきらめかけていたところ店のお姉さんが出てきて2階へ案内してくれた。

今回もたんぽぽスペシャルを頼んだ。これはおいしいのだけど今回のお勧めはこれだ!「明太子、もち、チーズのもんじゃ」これはおいしい。もちがのどに引っ掛かりそうになるのが玉にきず。味噌、コーン、バター、しゃけなどが入った「北海」もおいしいよ。

が、しか~し、ダンナはここでも奉行になる。。。早く具で土手を作って!とかうるさいったら!もんじゃ焼きで育ったとか言うから全部作ってくれるかと思ったのに!

それにダンナめ、もんじゃだとビールがおいしいとか何とか言ってずいぶん飲んでたぞ!泥酔したらどうしようかと思ったよ。

ダンナは北千住の生まれ。金八先生のロケで使われたところで育った。ダンナの子供時代は駄菓子屋の店先でもんじゃをおやつ代わりに食べていたのだそうだ。そのころのもんじゃはキャベツ、小麦粉、ソース、水、の材料だけだったそうで子供たちの小遣いでも十分たべられたんだって。その頃のもんじゃは30円くらいなんだって。私の育った所では駄菓子屋はあったけどもんじゃはたべられなかったな。

今となってはもんじゃ焼もずいぶん格が上がったようだ。たくさんの具が入って大体が1000円前後。
ダンナは「邪道だ。」なんて言いながらおいしそうにほうばっていた。


今度は子供たちも連れて行ってあげようかな。

上野から谷中、面白いところいっぱい

2009-05-02 17:15:11 | お出かけ・旅行記
前にも谷根千めぐりの話は書いたけど、なんどいってもおもしろいんだよね。

ということで昨日ダンナと上野、谷中へデートにいってきました。
よく晴れたいいお天気、まずは上野の森で開かれる骨董市(5月1日~15日)へ行ってみました。



上野の不忍池の近くで毎年春と秋に市が開かれます。以前行った時結構ガラスの器があったんだけど今回はあまり・・・トンボだまや小さな動物の置物が主流でした。ダンナはじじくさいものばかりといってましたが、私は思いのほかかわいい品をゲットしましたよ。    





東方の3博士と羊飼いの置物です。多分昭和の頃の置物と思われます。1体が300円、安くもなく高くもないといった感じ。私はめったに値切った事はないんですが、優しそうな店主さんだったのでおずおずと「4つで1000円ダメですか?」といってみました。結果はオーライです!やった!


お次は東京都美術館の「日本の美術館名品展」へ。
東京都美術館は私には馴染み深いところ。小さい頃は毎年のようにここで開かれていた日展へ父に連れられてきたものだった。父は書道の作品を勉強のために見せるつもりだったらしいが私は洋画に夢中だった。

ギュスターヴ・クールベの「嵐の海」は迫力があって良かったなぁ。空の色、海の色がなんともいえずよかった。また、私は藤田嗣治の作品をたのしみにいったのだが小磯良平の「着物の女」はそれをくつがえしてしまった!!!ほぅ~っとみいってしまったくらい。

さあここから歩いて谷中だよ。上野の森の奏楽堂のわきを通る。写真は奏楽堂。朝のテレビ連続小説「純情キラリ」の音楽学校の撮影場所になったところ。いつもというわけではないがこの中に入る事もできるよ。中のホールで時々コンサートもあるらしい。



お次は「EXPO」という面白いお店へ。
ここは昭和の大阪万博のグッズ、昭和グッズものがたくさんあるアンティークやさん。とにかくいろいろなものがごちゃごちゃおいてある。こういう店の匂いって好きだ。古いものの香、なんだろう、カビの匂い?!!!しばらく昭和時代の懐かしさを楽しんでいたのだった。

ここら辺でおなかのすいた私達はブラジル風喫茶店「谷中ボッサ」へ。
ダンナは「豆カレー」、私はブラジル料理の「ムケカ」をいただいた。ムケカはシーフードをスパイスとココナツミルクで煮たマイルドなカレーっと言った感じ。お互い試食。ダンナの豆カレーも野菜がたくさんでスパイスばっちり、両方ともおいしかったです。コーヒーも美味しくてこのお店の常連になりそう。

お次は谷中、三浦坂の「可憐堂ねんねこ屋」。一軒家を改造してあるのでお店の中へはスリッパで。看板猫が7匹いるらしい。どれもでかい猫ちゃん。オシキャットの「さんちゃん」が1ぴき店内にいるだけで他の子たちはどこかへ雲隠れ。片目の猫「しんちゃん」に会いたかったなぁ。猫好きは是非行くべし。

その後は団子坂にある「菊見せんべい」をかいました。美味しいよぉ~。私は抹茶砂糖が絡めてある甘いおせんべいを、ダンナは普通のしょうゆ味のせんべいをバラで買って歩きながら食べました。もちろんお土産用に一袋買いましたとも。

ここまできたら「よみせどおり」、「谷中銀座」を通って「夕焼けだんだん」のだんだん坂へ。この通り沿いには昔ながら商店街。谷中銀座の中なんて本当にお惣菜が安い!ここはよくテレビの取材が来るらしく2つのお店が名物谷中メンチを売っている。一度食べたけど美味しかったよ。

また江戸小物を売るお店が在るんだけどどうも店主は落語好きみたい。志ん生師匠のちょうちんがたくさん飾ってあったりする。

写真はだんだん坂から見える谷中銀座の入り口。



この付近には野良のニャンコがたくさんいるよ。猫好きはここもチェックだよ!
この付近の人が面倒を見ているみたいでみんな良く太っている。でも中には耳が切れてしまっているニャンもいたり・・・かわいそうだった。



だんだん坂で日向ぼっこをする猫たち。
猫たちにさよならして楽しい一日は終わった。上野、谷中、根津、千駄木のこの辺は行くたびに新しい発見があるのだ。

もうすぐ谷中生姜の美味しい季節だにゃ。。。。またいこう。















16年前の優しい笑顔

2008-08-17 01:25:24 | お出かけ・旅行記
お盆の帰り、まだ時間がたっぷりあるので近場を観光しようという事になった。

行き先は「いわむらかずお絵本の丘美術館」。真冬に行ったことがあったんだけど、雪で山道をのぼれなかった。

私はいわむらかずおさんの大ファン。

というのも私の夢は絵本作家だったから。
この頃はよくコンテストなんかに参加した。住んでいた地域のポスターコンテストで賞をとったり、図書館の藤棚の下にはめるタイル絵のデザインに公募で採用されたのもこの頃。
この頃は若かったから徹夜で絵を仕上げる体力もあったな。

それにいわむらかずおさんの「14匹シリーズ」は長男、次男のお気に入りの絵本だった。何回も何回もせがまれて読んだのでびりびりになってしまったものもある。「14匹シリーズ」は10匹の兄弟姉妹のねずみとお母さん、お父さん、おじいさん、おばあさんのねずみで計14匹のねずみ家族の物語。

木の根近くに作られたねずみのおうち。細部まで細かく描かれたその絵には大人の私やダンナまでもが魅入ってしまうほど。それに絵本の中に出てくる森に住む虫や植物、動物が楽しい。特に野山から収穫したものでご飯を食べるシーンは子どもにとって魅力的だ。

「きのこのスープが飲みたい!」「どんぐりのパンが食べたい!」「野いちごがほしい!」「かぼちゃのコロッケとかぼちゃのスープ」「山芋のおかずがべたい!」だの、子どもって面白いな~と思った。絵本の世界にすぐ飛び込めるんだから。

さすがに野いちごは手に入らないのでイチゴを買ってきてロールパンときのこのスープで「ネズミさんと同じ朝ごはんだよ~」なんて献立をつくったときもあった。

長男の多動、注意欠陥が目立ち始めてからは14匹の中の「ろっくん」に長男を重ね合わせてみていた。ろっくんの行動はまさに長男にそっくりだったのだ。甘えっ子の「とっくん」は次男そっくり。

その他にもいっくん、にっくん、さっちゃん、よっちゃん、ごうくん・・・・・とみんな個性豊かなねずみの子ども達。それがまたこの絵本の魅力。「お月見」などの「日本の行事」にもふれている。


さて、絵本の丘美術館は山道をぐるぐる回りながら本当に小山の上にあるかわいらしい美術館だった。

長男も次男もすっかり見慣れているその絵を懐かしそうに見ていた。美術館には14匹シリーズの絵コンテ、鉛筆で書いた下絵、原画が飾られてあった。「ふ~ん、こういうのはじめてみるな。」次男には良い刺激になった。

長男は早く外の森を散策したかったらしい。「後で行ってもいい?」と聞いてそこらへんをうろうろしていた。長男の好きそうな日本の野山の植物とかいう本をかってあげようかとおもったのだけどもっと専門書のほうがいいらしい。いわむらさんの本はほとんどしってるしなぁ。

さて、喫茶室でお茶やジュース、ケーキやクッキーに舌鼓を打ちながらもうそろそろ帰ろうとしていたところ厨房のほうからみなれたかおのおじさんが!

えええ~!!!
ご本人登場!

あの頃より少しお年をめされたけどあの笑顔!まさしくいわむらかずおさんだった。すかさず家族連れがサインをもとめにいくとにっこりと快諾。

思い出すなぁ。あの時の事。


もう16年前かな。
長男が2歳になったばかりでまだよちよちの頃。図書館でいわむらさんの講演会があるというので喜び勇んで長男を連れて聴講しにいったのだった。

長男はベビーシッターさんに頼んで親は聴講。
日ごろの子育てからちょっと解放されて気分はexciting!
特に日ごろから子育てで悩んでいた私はいわむらさんの子育ての話がとっても嬉しかったのを覚えている。確か不登校のお子さんのお話で好きな陶芸の道に入ったという話だったと思う。「いいよなぁ、そういうの」と感激していた。

サインをしていただいたときに原画を作成するのにどれくらいかかるんですかと聞いた私に「そうですねぇ・・・」とにこやかに答えてくださった。

お話をしているときのいわむらさんも本当にいいお顔。自然と子どもが大好きなんだな。

もう帰ろうというだんなと次男を横に何か話したくてしかたのないミーハーな私。
結局本を買って、長男に一緒に来てもらい、いわむらさんにサインをおねがいしたのだった。

そして16年前の講演会の話をしたら、「あ、あの図書館でやった講演会かな?そうですか。」とニコニコ顔でおっしゃる。

う、嬉しい~。感激です!
「この子はそのとき2歳だったんですが、14匹シリーズでこんなに育ちました。」
一見チンピラ風のなりの長男がはにかみながらぺこっと頭をさげる。
「大きくおなりになりましたね。」とまた笑顔。

私はすっかり舞い上がってしまい、「ありがとうごさいました」とお礼を言ってその場を後にした。長男も講演会に一緒に行っていたという事でそのときの絵本作家さんに会えたのが嬉しいらしい。

その日は一日中嬉しかった。
あの時のあの優しい笑顔にであえたんだから。

また行きたいなぁ。今度はゆっくりとあの付近を散策したい。




森の中たんけん隊

2008-08-09 20:52:44 | お出かけ・旅行記
家から車で10分くらいのところに多福寺というお寺がある。

ここは長男の好きな映画「鉄塔武蔵野線」のロケ地にもなったところだ。

そのお寺の隣に素敵な森があって、息子達が小さい頃、よく虫を取りに来たことがある。あの頃の長男は虫博士だったけど、キノコの図鑑にはまっていたっけ。「どくやまどり」という毒キノコもこの森で見つけたことがあった。

今日は13年ぶりに息子達を連れてこの森にやってきたのだった。

というのも、長男は専門学校の課題で広葉樹、常緑樹共に15種類、計30種の樹木の葉を採集して押し葉標本を作ることになっている。もうすでに13種ほど集めたのだがまだまだ足りない。次男も学校の科学の自由研究に使う材料のエゴノキの実を採取する目的があった。

久しぶりに来る森。
誰かが定期的に手入れをしているのか割と歩きやすい。どこかの親子があの時の私達のように虫を取りに来ていた。

今日は曇り、どこかで雷鳴が聞こえる。「雨が降るかもよ、早くしなきゃね。」などといいながら森の中へはいっていった。

くもの巣が結構いっぱいあった。「ヒグラシ」コーラス隊の大合唱。
私はヒグラシを見た事がなかったのだが、すぐ近くで鳴いていて長男が声の主を見つけてくれた。ヒグラシはなかなか姿を見せない。人がいるとささっと樹の幹の裏側に隠れてしまうのだ。「英語でシャイ シカーダ(shy cicada)って言うんだよ。」と長男。なるほど。見つけたヒグラシは体調3cmくらいでミンミンゼミを小さくしたような姿だった。

写真に収めようとしたのだが、逃げられてしまった。その代わりとても素敵なものを見つけた。ヒグラシの抜け殻。とってもちいさい。2cm暗い。そのときの写真がこれ。3匹分の抜け殻わかるかな?




その他モグラの通った後のモグラ塚があったり、サルノコシカケが生えていたり。
次男が言う。

「何サルノコシカケって?」
「キノコよ。漢方薬になんかつかわれるの。」
「ふ~ん。。。お母さん、専門家でもないくせに。。。」次男がニヤニヤしながら言う。
「失礼ね。これでも昔は物知りでとおってたのよ!」

さてエゴノキはたくさんあって次男にはよかったが、樹木の種類はあまりなく長男は7種類ほどの樹木の葉を採取した。蚊がすごいので、また違う場所で採取することにして帰ることにした。虫の大嫌いな次男はほっとしていたっけ。

心配性の長男、実は1人で採取していたら変な人だと思われないか気にしていたのだ。みんなと一緒で安心していた。自然の中の長男はリラックスしていて長男らしさがでている。

虫がいっぱいで蚊に刺されてぶーぶー文句行っていた次男。モグラ塚にびっくりしたり、初めてヒグラシを目にしたり、いろんな発見があったはず。

この頃自然に触れ合う事が少なかったから息子達にとっても今日はいい日になったな。



秋になったらまたいってみようかな。

雑司が谷へいってきた

2008-07-08 18:58:24 | お出かけ・旅行記
ダンナが久々に休みを取ったので、どこかに行こうという話しになった。

行き先は雑司が谷。
18年前、長男がおなかにいるとき安産祈願のために雑司が谷の鬼子母神にお参りにいったことがあった。(そのときはクリスチャンじゃなかったからね。)

そのときは昔からある都電荒川線でいったけど、今じゃ副都心線が開通し、雑司が谷まで乗り換えなしでいくことが出来る。真新しい駅、ホーム、だけど、やっぱり雑司が谷は都電荒川線が好きだな。そのほうが風情があるよ。私は鉄子じゃないけどね。

今回の目的は鬼子母神ではなく、反対側の雑司が谷霊園近くにある雑司が谷旧宣教師館だ。

明治40年にアメリカ人宣教師マッケーレブが建てたものだ。
そこでのマッケーレブ師の宣教活動や他の宣教師達の信仰に根ざした慈善活動に触れる事ができ、とても深い感銘を受けた。

当時は東京には3つのスラム街があったらしい。四谷、下谷、芝、今では考えられないところだが、そのスラム街で貧困に苦しむ児童達や不幸な女性達を助けていた。いつも貧困に苦しみながらも日本人のために働き、後に続く宣教師達も目覚しい働きをしていた。戦争になってからは迫害も多かっただろう。軟禁されて戦争が終わりアメリカ軍によって助けたれた時は餓死寸前だったという女性宣教師もいた。その女性宣教師の写真があり、彼女は浴衣を着てにっこりと微笑んでいた。

そんな歴史年表を見ていたら涙が出てきた。

人間は愚かだな。相手が敵国になったらすぐにでも敵意を抱けるものなのか。残酷な仕打ちをできるものなのか。

主の召しを受けた人々の信仰は深い。私達クリスチャンは一人ひとりが主の証し人となる。主の愛を知らない人に、福音を伝えるために。あたらめて今の自分に何が出来るのか考えさせられた。

また、マッケーレブ師の料理人として後に画家となった東郷青児の両親が住み込みで働いていたというから興味深い。

小さな庭にはバラのアーチがあり、マッケーレブ師が植えたブルーベリーがあった。他にもたくさんの植物が植えてある。

何かジーンとしたものを残したまま、また、雑司が谷を散策した。
雑司が谷霊園には夏目漱石、小泉八雲、永井荷風、泉鏡花、竹久夢二、ジョン万次郎、羽仁もと子などの有名人のお墓がある。宗派は問わないらしく十字架のお墓もたくさんあった。「俺達は共同墓地でいいよな。」そんな会話をしながら歩いた。

お次に行ったのは笑点でおなじみの好楽師匠のお嬢さんがやっているという「ひなの郷」。鬼子母神境内の近くにある。おなかがペコペコだったのだ。ホームページを見たら店の中でも食べられるというのでそうしようと思ったら「申し訳ございません、今日は出来ないんです。」

残念。
しかたないので名物の「子宝たい焼き」(餡子、白玉、豆乳クリーム)、「鬼っこたい焼き」(チーズとえび)、「普通のたい焼き」を子ども達のお土産にしてお店を後にした。

好楽師匠そっくりのお嬢でした。 

そのまま明治通りに出て「ナンNo1」という小さなインド料理のお店でお昼。
野菜カレー、キーマカレー、チキンティッカ、大きなナンとサラダがついて980円。おいしかったぁ~。

お店の人はインドの人だったがとてもきれいな日本語を使い、「辛さ加減はいかがですか?」とさりげない気遣いがうれしい。

「おいしかったです。ご馳走様でした。」というと何度も何度も頭を下げて、店の外まで送り出してくれて「ありがとうございました。」といってくれた。それだけで心がほわっとした。このお店にはまた行きたいな。

その後同じ通りで古本屋を見つけダンナの気の済むまで本を見せてあげた。(ダンナはとても本好きである。)

心配した雨も降らなかったし、今日は近場だけど楽しい一日だった。




デート

2008-05-30 22:59:03 | お出かけ・旅行記
木曜日、ダンナが仕事がはやく終わるというのでと久々に2人でデートだった。

まず神楽坂3丁目にあるイタリアンレストラン「Sorriso」でちょっと優雅にランチ。

コースで頼んだけど量はそれほど多くないから食べられちゃう。でもピッツアは結構デカイ。いくつかの料理から選べるのでダンナと別のものを選んでお互いの料理を味見したりして、美味しかった。ダンナは結構こういうグルメなお店を良く知っているのだ。

神楽坂は面白い。ちょっと路地裏に多分昔からあるような風情のある小料理屋があったり、また、芸者さんが昔、歩いたであろうというような道がある。呉服屋さんもあったりして、飾ってある紬を見て、ああ、着物もいいなぁなんて思ってしまった。

神楽坂といえば名物不二家のペコちゃん焼きがあるが・・・・そう、ペコちゃんの顔の人形焼のようなもの。かわいいはずの顔は・・・・不気味。。。


その後、日本橋にあるブリジストン美術館で「岡鹿之助展」を見に行った。
ダンナが会社でチケットをもらったのだ。ダンナいわく岡鹿之助は教科書に良く乗っている画家だといっていたが、私とダンナは6学年離れているので、そこはジェネレーションギャップ、私の美術の教科書にはなかったな。

でもスーラに似た点描の技法で描かれた絵はどれも繊細で美しいものばかり。それぞれシリーズがあって、「海」「堀割」「献花」「雪」「燈台」「発電所」「群落と廃墟」「城館と礼拝堂」「融合」といったもの。

ダンナは「発電所」シリーズを見て、「機能美だ!わかる人にはわかるんだよ」と感動していたっけ。そう、ダンナは発電所とか工場とか橋とかを見ると「機能美、機能美」とうるさい。私には機能美はわからん。「廃墟」「融合」シリーズのほうが好みだ。

こんな好みの正反対の私達がこれはすごいと意見が一致したのは「林」と題名の着いた雪の中の林の奥向こうに山小屋のようなものがうっすらと見える絵。うっそうとした林の枝という枝に雪が積もった大作だった。

絵を見た後はダンナの希望で丸善へ。ダンナは読書好き。私も好きだけど美術館で次男ようのマンガ美術史と他に2点美術本をかったのでここでは買わなかった。でも荒俣宏の江戸文化の面白そうな新刊本があったな。それよりもいつもジーンズ、スニーカーの私がスカート、パンプスなど履いたものだから足が疲れちゃって。。。。ダンナが本を選んでいる間ずっといすに座ってました。

丸善の後は高島屋の向かいにある「珈琲処ボナール」で一休み。お店の雰囲気はとても素敵。だけど。。。。全席喫煙席なのでタバコ臭いったらなかった。さすがにダンナもこれにはまいったらしい。帰るとき地下鉄の入り口近くの山本山の喫茶コーナーが目にはいった。お茶とみたらし団子とか、羊羹とか、カステラのセットがあってお値段もお手ごろ。今度はここにいこう、などといいながら家に帰った。

ケンカの後だっただけにちょっとした心遣いがうれしかった。

三軒茶屋から桜新町へ

2008-04-14 20:29:36 | お出かけ・旅行記
土曜日にユーオーディアアカデミーの賛美歌の授業を聴講しに三軒茶屋にあるナザレン教会行った。ユーオーディアのプレイズホールはここの地下1階にあるのだ。

先生はご高齢のご婦人だがとても元気で魅力的な方だった。
賛美歌が作られた背景や賛美をする時は本当に喜びに満ちていた。

フルート奏者の方ともお知り合い似なれたし、分かち合いができたのはうれしかった。

せっかく三茶まできたのでもう少し足を伸ばして桜新町までいった。

本当はダンナが一緒に行きたがってうるさかったのだ・・・。
三茶まで送っていくとか授業が終わるまでまってるとか・・・。

いつも一緒なんだよね。何でいつも一緒に行動しなくちゃならないの!?
このときばかりはなんかすっごく1人になりたくて・・・・羽伸ばしに行くんだから邪魔しないでぇ~とお断り。

だんなはぶーぶー文句いってました。

でもそういう時間がほしいんだもん。しようがないじゃん。しようがないじゃん。




桜新町はいわずと知れたサザエさんの町。
駅から、町中にサザエさんのキャラクター達が店の前を飾っている。おもしろいよ~。

例えば、不動産屋の前には花沢さん親子が!
    八百屋にはなぜかマス男さんが買い物に!

私が後で寄った和風喫茶店には猫のみーちゃんがいるので店の前にはタマの看板があった。

桜新町の駅から出たところは世田谷通り、通りの両側は桜の木、今年は桜も見に行く気がしなくて後になっていけばよかったと後悔していたのだけど、ここの桜は八重桜なので今が満開だったのだ。ソメイヨシノのような薄いピンク色の八重桜から濃いピンクの八重桜。濃いピンクのほうはまだまだなのでお花見がまだの人もこれからいってみるといいよ。

サザエさん通りをまっすぐ行くと交番があって2つの道に分かれている。そのさきに長谷川町子美術館がある。

でも私はものすごい方向音痴。
どういうわけか美術館の反対のほうから行ってしまってまよってしまった。
おかしい。こんなはずじゃないのに。この近くのはずよ!とある路地に入ると大きなお屋敷の前に出た。そのお屋敷にはたしかに「長谷川」とかいてある。

ここが長谷川町子美術館?大きな木戸があってインターホンを押すのかしら?
と、はたっとかんがえこんでしまった。でもねぇ・・・・・。

そのあたりをうろうろして反対側の道の道に行ったらあったじゃないですか!
赤レンガ造りの建物が。そこが美術館だったのだ。かわいらしい小さな美術館。

ここに展示されているものはエミール・ガレ、ドーンなどのガラス作品、シャガール、ルノワール、加山又造など、町子さん、姉のまり子さんのコレクションを季節ごとに展示してあるのだ。

今回は春爛漫という題で桜の美しい日本画が展示されてあり、思わずため息。ここでもいいお花見ができたなぁ~。

売店にはサザエさんグッズが打っているというので何か探しに行ってみたらサザエさんのキャラクターのカステラが売っていた。そこにサザエさんの家系図が載っていてそれもおもしろい。これはぜひおすすめ!

さて、美術館めぐりの後に、のどが渇いたので先程の猫のみぃーちゃんがいる和風喫茶「紫光庵」へ。お抹茶と生菓子800円のところ美術館へいったひとは100びきになる。お抹茶と桜羊羹を美味しくいただきながら、庵主さんと猫のお話に花が咲いた。やっぱり猫ってかわいいですよねえ~って。

そこで見つけたのが「猫カフェめぐり」という雑誌。以前言った谷中のねんねこやや、カフェ乱歩など、看板猫がいる店が紹介されている。おもわずかってしまった。これは今度記事に。。。

なんだか三茶と桜新町で待ったりと時間が流れて気がついたらもう6時。
結局帰り着いたのは7時半。ダンナが気を利かせて子どもにご飯をたべさせていてくれた。(めずらしい・・・・・)

ありがとう、だんな。
そんなリフレッシュする時間をだんなを通してくれた神様に感謝。